短編 | ナノ

140文字で忍卵まとめ(not夢)

#世にも奇妙な忍たま

「俺たち、ほんと仲良しな五人組だよなー」
勘ちゃんが呟いたその一言に俺はまた首を傾げる。いつも思う。
どうして皆は ”五人組” というのだろうか。俺たちは四人組でつねに行動を共にししているというのに。


‡‡‡‡‡


「なあ、いつもいつも五人って言ってるけどさ、俺たち四人組じゃんかー」
軽い気持ちで発言した俺の言葉にみんなが困惑したように眉をひそめた。
「何言ってんのハチ」
「そうそう」
「そういう笑えない冗談はやめるのだ」


‡‡‡‡‡


勘ちゃんを筆頭に皆が次々に言葉を発していく。
おかしい、やはり俺と皆の間にはいつの頃からか、大きな溝のようなものが出来たようだった。
「なあ、この際だからはっきりさせておくけど、俺たち ”五人” 組だよな?」


‡‡‡‡‡


「何言ってるんだよ、俺たちは途中から四人になったじゃないか」
あの悲しい事件から、俺たちは乗り越えたんじゃないのか?そんな思いがぐるぐる頭を駆け巡る中、批判めいた言葉たちが俺の耳へと飛び込んでくる。


‡‡‡‡‡


「いい加減にしてくれよ!今日はみんなで楽しく飲もうって言ってたじゃないか!」
雷蔵の一言でしぃ…んと場が静まりかえった。
「そう・・・だな」
嫌な気分を振り払うべく、俺は今日のために奮発し昨日買ったばかりのデジカメを取り出す。


‡‡‡‡‡


「なんか、わりぃな!今から飲みなおそうぜ!」
わざと明るい声を出し、皆に賛同を求めた。
「さんせーい」「それがいいのだ」「うん!」
デジカメの電源を入れ、自慢げに皆に見せる。
「いいだろー、これ。昨日買ったばっかりなんだぜ?」


‡‡‡‡‡


「いいなー、俺もそれ欲しかったんだよー」
勘ちゃんの羨ましがる声を聞きながら、動画モードにして、皆を撮り始める。
「おほー、いい画質だ、な・・・」
顔が強張る。腕がぶるぶると震え、ゆうことを聞いてくれない。


‡‡‡‡‡


「ハチ?」と皆が心配そうに声をかけてくれるが、それに構っている暇は、ない。
画面の向こうから笑いかけてくる。目が、離せない。
ひ さ し ぶ り だ な
口がそう動いた。
俺はまだ目が離せない。


‡‡‡‡‡


それどころか、この状況を理解したくないと頭のどこかが叫んでいる。
「ど」
どうして、お前が。声がでない。
これで ”五人” だ
どうしていいかわからずに、俺は慌ててデジカメの電源を落とす。


‡‡‡‡‡


「ハチ、どうした?」
心配そうに俺の顔を覗き込んでくる兵助に大丈夫、と声をかけて顔をあげた。
俺は、声にならない悲鳴を上げる。
「これで五人だろ?ハチ」


‡‡‡‡‡


にんまりと悪戯が成功したと嬉しそうに笑った顔が、今目の前にある。
どうして、どうしてあの時死んだお前がここにいるんだ。
「・・・・はち、や」
顔から汗が、落ちた。







鉢屋さんがホントは死んでいなくて、ハチだけが精神崩壊していたのか、
鉢屋さんが死んで、皆が精神崩壊いている中、ハチさんだけがまともだったか、とり方はいろんな風に出来るように書いたつもりー。ただツイッターだから文字数がたりないね←



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昔のアカウントにてやってたやつ。残ってて良かった←

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