私利私欲的求愛行動

「あれ?、シャル、今日はパソコンしてないんだね」
「…なんで?」
「シャルっていっつもパソコンしてるイメージあるから。ほら、インテリじゃん」
aaaとシャルナークがしゃべっている。
「aaa」
「あ、クロロ」
「団長」
その間に入ってきたのは、幻影旅団の団長、クロロだ。
aaaはヒソカと恋人同士で、ヒソカが旅団のホームに連れていったことで旅団の人たちと仲良くなっていた。
シャルナークやクロロも然り。
「aaa、これ結構面白かったぞ」
す、とクロロが差し出したものは難しそうな本だった。
「へぇー…頑張って読んでみるね」
クロロもaaaも本をよく読み、二人はそれで意気投合し、本を貸し借りする仲にまで発展している。
しかし、それ以上の関係はまったくない。
「そういえば、aaaは、今日はヒソカといないんだね」
シャルナークが言った。
「んー、ヒソカどっか行っちゃった」
「こんなにいい女を放っておくとは、馬鹿なやつだ。なんなら、俺が奪ってやろうか?」
「ありがと。でも、遠慮します」
ふ、と軽く笑っていると、後ろから重い気配に気が付き振り向いた。
無表情なヒソカがいた。
ヒソカの無表情は、怒っている証拠だ。
「何、してるんだい」
「…口説いてたんだが、なかなか落ちなくてな」
クロロは余裕の表情でヒソカに告げた。
ヒソカの眉がぴくりと動く。
「当たり前だよ。aaaはボクのものなんだから」
ヒソカはありえない歩幅で数秒とかからずにaaaに近づくと、aaaの手を掴み、引っ張ってホームから連れ出してしまった。
「ヒソカも案外嫉妬深いんだね」
「だな。……本、置いていったな…」
クロロがaaaに渡した本が床に捨てるように置いてあった。

「ヒソカ、なに!?、手、痛いんだけど!」
強い力でヒソカに引っ張られ、aaaが抵抗するもヒソカはまったく離そうとしない。
「aaaが悪い」
「なんでそうなるの!、って、ここ…!」
ヒソカがaaaと来た場所はラブホテル。
場所は把握済みか、と思いながらもaaaはそこで行われることに大体察しがついたので叫びながら抵抗するがヒソカはドライブスルーのようにフロントを抜け、部屋に辿り着いた。
ベッドに放り投げられて、aaaはヒソカを睨んだ。
「なんだい?、クロロとシャルナークの前で犯されたかった?」
冷たく言い放ったヒソカはすでに上半身裸になっていて、aaaに覆いかぶさった。
「意味わかんない!!、なんで、なんでこんなこ…っ!」
aaaが話している最中に、ヒソカが奇術でトランプを出現させ、aaaの纏う服を切った。
勢いあまってか、皮膚が少しだけ切れて、血が滲んだ。
「なんで、なんてaaaが一番知ってるんじゃないのかい。……浮気されたらお仕置きをしなくちゃね◆」
ぺろりと舌なめずりしたヒソカの表情に寒気がした。
「は…、なんのこと…?」
「…ボクはaaaのことをこんなにも愛しているのに、aaaはクロロに目移りかい?」
びっ、とヒソカはaaaの足を切り付けた。
「ひっ、ヒソカ。何勘違いしてるか知らないけど…」
「もう何も言わないし聞かない。体に聞くだけだ」
ヒソカはそう言って、aaaの肌を撫でた。
切れた服を剥がすと、aaaの胸を強く揉んだヒソカ。
「いっ…!」
aaaが痛がっても、抱くことをやめなかった。

「aaaはボクを愛しているんだろう?」と、セックス中に何度もヒソカが言っていた。
「だからこんなことをするボクを許してくれるだろ」とも。
勝手に勘違いして嫉妬して強姦して、なんて、なんて自分勝手。

aaaは泣きすぎて渇いた目を擦りながら起きた。
体中にあるヒソカの付けた切り傷がぴりぴりと痛む。
横をちらりと見ると、ヒソカが寝ていた。
aaaはヒソカにデコピンした。
ぱち、とヒソカの目が開かれる。
「何するんだい、aaa」
「全身痛いから、その仕返し」
「…昨日のは、キミが悪い」
ヒソカは起き上がってaaaを見据えた。
「…自分勝手だね。一人でどっか行っといて、それなのに寂しさまぎれにクロロたちと話してたら怒るなんて…」
はぁ、とaaaが溜息を吐いた。
「…寂しかったのかい?」
「好きな人が急にいなくなったら、寂しいに決まってるじゃない」
「…ふーん◆」
ヒソカはaaaをベッドに押し倒した。
「ボクも寂しかったよ。クロロとキミが話してるのを見た時」
aaaはヒソカの首に腕を回すと、その手を引き寄せた。
「ヒソカが早く帰ってこないから…、ずっと、待ってたのに」
「…ごめん」
ヒソカの体重がかかって重いが、気にしない。
「私だってちゃんと愛してる」
「…うん◆」
ヒソカはaaaを優しく抱擁し、キスをした。
「今日だけ、だから」

こんなの許してたら、いつか私、殺されるかも。


prev next

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -