虎徹と!

「虎徹ーこてつー」
「ん、どしたー?」
酒を飲んでくつろぐ虎徹に、私は駆け寄った。
「眠いー。寝ないの?」
「んー…、じゃあ寝ちゃうか?」
「うん!」
虎徹は持っていたグラスの中の酒を一気に飲み干すと、私を姫抱っこして、寝室に連れていった。
スタンド型のライトだけを付け、私をベッドに下ろした。
「ね、虎徹」
「んー?」
「大好き。ねぇ、キスしよ」
布団に二人とも入って、私は虎徹に顔を近付けた。
虎徹が私の後頭部に手を当てて、唇を重ねた。
閉じた瞼から、ライトスタンドの光が感じられる。
「んん…」
ぬるりと唇に入ってきた虎徹の舌が私の口内を刺激していく。
「っはぁ、…眠い?」
「ううん、する…」
首を横に振って、私は虎徹に抱き着いた。
虎徹は私のパジャマ内に手を侵入させ、大人の笑みを浮かべた。
不意に私は、ドキリとした。

「もー虎徹のバカー!」
私は朝起きてすぐに、虎徹を揺さぶって大声を張り上げた。
「んー…なんだよー。まだ、六時……」
むにゃむにゃとまた眠りに落ちる虎徹を布団ごと叩いた。
「うっ!暴力なんてするもんじゃねーぜ、お嬢さん……」
布団の中でぐったりする虎徹。
「こ、虎徹が悪いんじゃない!お酒飲めないのに、あんなに…!!しかもこの状況なに!?」
私は裸で、虎徹に抱き着かれて寝ていたのだ。
「別にいいじゃねぇか。可愛かった!」
「……やだよ、こういうのは、シラフでやりたいじゃん」
「……」
驚いた顔を見せる虎徹。
「かっわいーなぁ!」

虎徹が私を襲って、仕事が遅くなったのは言うまでもなく。



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