おふろ

「aaa。一緒にお風呂入ろう◆」
にっこりと微笑んだヒソカに、思わずaaaはきゅんとしてしまった。
ああ、不覚。

「急に、どうしたの」
「ん?、別に。ただ一緒に入りたいなって思っただけだよ◆」
本を読むaaaの頬を愛おしそうに撫でるヒソカが目を細めた。
「…ダメかい?」
眉を下げたヒソカ。
「いいよ。入ろ」
aaaがソファから立ち上がると、今までの少し曇ったヒソカの表情が、ぱっと明るくなった。
ヒソカは本来、感情豊かな人間なんだろう。

ヒソカの屋敷は広い上に豪華で、誰の趣味なのか、いや屋敷の主人はヒソカなのだからヒソカの趣味なんだろう、おしゃれな家具が勢揃いしている。
今している奇術師の恰好のヒソカには似合わない。
aaaはそんなことを考えながら、ヒソカと一緒に風呂場へと向かう。
「ヒソカってあんまりお湯ためないよね」
「んー…、そうだねぇ」
風呂場に着くと、ヒソカはさっさと服を脱いでいく。
「かた…っ」
ヒソカの腹筋を突っつきながらaaaが言った。
「ちょっと、こしょばいから」
ヒソカはaaaの手を掴むと、ばんざいをさせた。
そしてaaaの服を脱がせにかかった。
「自分で出来るんだけど…」
「ボクがしたいの◆」
aaaの服を脱がせると、ヒソカはaaaを姫抱きにして風呂に入っていった。

すでにお湯は溜めてあった。
用意周到だ。

ヒソカが先にバスタブに座り、aaaがヒソカに背を向けて太ももに乗る。
「ふう…、いいねぇ◆」
「はわー…」
風呂に入ると二人は大きく息を吐いた。
「aaa、なんでこっち向いてくれないんだい?」
「だって恥ずかしいもん」
aaaは足を上げて、ぱちゃぱちゃと水音を立てる。
「こっち向いてくれなくちゃ意味ないじゃないか」
ヒソカがaaaの腹に手を回して、ぎゅっと抱きしめた。
「意味ないの?」
「うん◆ ねぇ、aaa…」
「んー…仕方ないなぁ」
aaaはくるりと振り返ってヒソカの方を向いて座った。
もちろんだけれど、二人は裸だ。
二人は裸体をさらしている状態にある。
「…綺麗だね◆」
するするとaaaの腹や胸を撫でていくヒソカの手。
「ヒソカの方が、ね…」
aaaもヒソカの胸や鎖骨を触る。
「…aaa」
「ん、どしたの」
ヒソカがaaaの脇に腕を通して、背中に手を回してぎゅうと抱きしめた。
aaaの胸に頭を預けるヒソカ。
「愛してるよ…◆」
ヒソカは目の前にあったaaaの胸の突起を口に含んだ。
「あ…っ!」
「aaa…、イイ声だねぇ」
「ヒソカ…、私も大好き」
aaaはヒソカの頭を優しく撫でる。
すると、ヒソカが顔を上げてaaaを見つめた。
目が合ってから数秒も経たず、二人は唇を寄せ合い、甘いキスをする。
「んっ、ふ…」
「はぁ…◆」
脳みそがとろけてしまいそうなほどに快感を引き起こすヒソカのキス。
「ヒソカ…」
「あぁ…、aaa」
唇を離しても、ヒソカのキスの雨は続く。
aaaの頬に、額に、唇に軽いキスが送られる。
「すごく愛おしいよ、aaa…」
「私も…」
aaaはヒソカを包み込むように抱きしめた。
とれかかった奇術師メイクが変な雰囲気を醸し出している。
誰よりも優しく微笑んだ快楽殺人者に、aaaは体を預けた。
ジャグジーがごぼごぼと音を立てて泡を噴出している。
「…ほんとおしゃれだね」
aaaがその音を聞いて言うと。
「aaaが気に入ってくれたなら何よりだよ」
ヒソカが喉を鳴らして笑った。

「二人で入るお風呂、いいね」
「だろ?」
ヒソカはaaaの腰や尻をいやらしく撫で回す。
「ずっと入ってたくなる…」
「くっく。付き合うよ」
aaaはヒソカの固まった髪をぽんぽんと叩いた。
「……のぼせちゃうね」
「そうだねぇ◆」
ヒソカはaaaの肩にお湯をかけながら返事をした。


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