運命は交差している | ナノ
07

「ぷはー…疲れた!」
「楽しかったなー、プール!!」

二日目に船内を散策し、三日目にゆったり映画を見て、四日目はスパに行った後レストラン、五日目に温泉とプールに行ったbbbとシャンクス。
今日はすでに六日目だ。
「あと何があったっけ?」
「ショッピングモールがあるぞ」
部屋で地図を広げる二人。
シャンクスが三階一帯を丸で囲む。
「うわ、そんなのも……って、そういえばあったね、二日目に回った時」
「あぁ、あった」
うんうんと頷くシャンクス。
「今日はそこ行くか!」
「うん」
かばんを持って、足を進めるシャンクスのあとbbbはついて行った。

「この先って映画館だよね」
「そうだな」
三階のショッピングモールの中に、映画館がある。
「……」
映画館の近くで変な髪型の男を見つけたが、気にせずにbbbはシャンクスを見上げると、シャンクスもその男を見ているようだった。
「シャンクス…?」
また、男を見ると、その男はこちらを見て驚いた顔をしていた。
「え…」
早足で近づいて来る男を目を凝らして見ると、それはベテランモデルのマルコだった。
こんな人も旅行に来ているのか、と感心していると、マルコがシャンクスの前に立ち塞がった。
「…なんでいるんですかい」
「知り合いが招待してくれたんだ」
シャンクスと話すマルコの後ろをついてきた女性はマルコの妻だろう。
三歩後ろでマルコを見守っている。
「へぇ…、今は何を」
マルコがbbbを一瞥して聞いた。
「教授やってんだ。お前は今でもモデルやってるみたいだな」
「はい、俳優もちらほら」
二人の会話に割り込むのも悪いが、関係がよくわからないbbbはシャンクスの左袖を引っ張った。
「シャンクス…」
「ん!あぁ、こいつな、マルコっていってモデル時代の後輩!で、こっちの美女はマルコの奥さんな」
「後輩…」
こんなベテランモデルが、シャンクスの後輩。
bbbは唖然としていたが、マルコに手を差し出され、慌てて握手をした。
「マルコだよい。こっちはddd」
マルコは隣にいる妻、dddを紹介した。
「bbbです…シャンクスの…」
恋人か婚約者かどっちなのか悩んでいると、シャンクスがbbbの肩に手を置いた。
「おれの妻だ!」
「はっ!?妻!?」
「奥さん、驚かれてますけど…」
シャンクスに奥さんと紹介され驚くbbbに、マルコが突っ込む。
「あぁ、まだ入籍はしてねーけど、そろそろするしな」
へらへらと笑いながらシャンクスが言う。
「へぇ…、お若いんですね、bbbさん」
「えっ、ハァ…」
マルコにじっと見つめられ、視線を逸らすbbb。
やっぱり年の差婚は社会的に受け入れられないのか。
「ダメか?イイ女なんだよ、これが」
シャンクスはbbbの肩をがっしりと抱く。
「いえ、素敵です」
マルコは、ふ、と笑うとbbbを見た。
30後半のマルコだけれど、大人の魅力が溢れていて、bbbは思わずドキリとしてしまった。
「おーい、お前らこんなとこで何してんだ」
遠くから小走りでやって来たのはフランスパンみたいな頭の男。
この男はよくドラマや映画で見る、たしかサッチという俳優だ。
「おぉ!サッチじゃねぇか!」
「うお!なんでシャンクス先輩がっ!?」
大袈裟に驚くサッチは、これから映画を見るためか、ポップコーンとジュースを持っていた。
「知り合いに招待してもらったんだよ」
「へぇー、スゲー偶然だな!」
サッチとも知り合いなのか、とbbbは驚く。
「あ、マルコさん。もう映画の時間ですよ」
dddが腕時計で時間を確認すると、マルコに言った。
「ん、そうかよい。…それじゃあ」
マルコはシャンクスに会釈すると、サッチとdddと一緒に映画館に踵を返した。

「……マルコやサッチの先輩って、相当なモデルじゃん!」
「はっは!スゲーだろ?」
シャンクスはばしばしとbbbの背中を叩いた。
「……ていうか、妻って、」
「この旅行終わったら入籍しような」
シャンクスはまっすぐ前を向いたまま言った。
「……うん」


「シャンクスって花柄似合うよね…」
「bbbはおもしれーほど似合わねーよな!!」
「むかつく…男のくせに…」
お揃いのパジャマ選び。


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