運命は交差している | ナノ
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旅行七日目、もうすぐ旅行は終わりを告げる。

「どうでしたか?」
「うん、最高だったよ!ありがとうね、aaaさん」
bbbはaaaに礼を言った。
「aaaさんも楽しんだ?」
「はっ、はい!ショッピングしたり、プール行ったり、カラオケしたり……海の上にいるって感じがしませんでした!」
「確かに!」
笑い合うaaaとbbbの側で、シャンクスがサンジに話しかけた。
「ほんと楽しかったぞ!ありがとーな!」
「いやァ、楽しんでくれたなら、よかった」
サンジが、ほっとして安堵の溜息を吐いた。
「おれ……シャンクス教授がモデルって知らなかったんですけど」
「ん?あぁ、だって10年も前のことだったからな、知らなくても何の支障もねーしな!ま、言うの忘れてたっていうのもあるがな!!」
男らしい笑い方で笑うシャンクス。
「忘れ…?」
シャンクスの発言に驚くaaaとサンジ。
「そう!忘れてたって言うのよ!ほんと、これから結婚するっていうのに…隠し事があったなんて…!!」
bbbはシャンクスを睨みつけた。
「まぁ、いいじゃねぇか知れたんだし」
シャンクスはbbbの肩を抱いた。
「まぁ…そうだけど」
bbbはハァと溜息を吐いた。
なんだかんだ言ってbbbとシャンクスは仲が良い、とaaaは二人を見て微笑んだ。

ごごん、と大きな音を立てて、オーロ・ジャクソン号は港に着いた。
「はぁーっ、着いた!」
「着いたねー」
サンジは荷物を持つと、シャンクスやbbbと別れを告げて船を下りた。

「楽しかったね!サンジくん」
「あァ」
サンジはフライパンを片手で持ち上げると、中の野菜を翻した。
aaaは旅行で疲れているから外食かどこかでご飯を買おうと言ったが、久々に料理が作りたいと断ったサンジは今ディナー作りの真っ最中だ。
「…シャンクス教授がモデルだったなんて、びっくり…」
「確かにな!でもあんなルックスなんだし、やっててもおかしくねーかも」
サンジは茹でておいたパスタを沸騰したお湯から引き上げた。
「そうだね」
aaaは大きめの皿を用意した。
「プール楽しかったなぁ。カラオケも、ショッピングも!」
aaaは思い出し笑いをした。
「…aaaちゃんが楽しかったなら何よりだ」
サンジはパスタを皿に盛り付け、作っておいたソースをかけて、周りに野菜を盛った。
「さぁ、召し上がれ!」
皿をダイニングテーブルに置くと、二人はイスに座って、手を合わせた。

数日後。
「ただいまー」
仕事を終え、バラティエから帰ってきたサンジ。
「サンジくん!」
aaaがリビングのドアを勢いよく開けて、サンジを出迎えた。
「熱烈な抱擁を待っていたよー!!」
走り寄ってきたaaaを抱きしめようと、飛び付いたサンジ。
「うひゃあ!」
aaaは避ける間もなくサンジに抱きしめられた。
「ただいま」
「お、おかえり……じゃなくて、サンジくん、メール来た!?」
頬ずりするサンジを引きはがし、aaaは慌てて聞いた。
その焦っているのか慌てているのかわからないaaaにどうしたんだろうと思いながら、サンジは首を横に振った。
「これ!!」
aaaは手に持っていたケータイを見せた。
画面には、bbbからのメールが表示されていた。
内容は、「今日、入籍しました」。
「うぇええ!?マジか!」
驚いたサンジはかばんからスマホを取り出してメールを確認すると、同じ内容のメールがbbbから来ていた。
「おめでたいね!……サンジくん?」
「……aaaちゃん、」
サンジはさっきの驚いた表情から、真面目な表情に変わっていた。
「話がある」
緊張がaaaに伝わる。

話って、何。


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