運命は交差している | ナノ
18

サンジくんとのケンカから三ヶ月経って、八月。
ジワジワ蝉が鳴く夏、大学が夏休みに入ったaaaと、モデルもコックもオフのサンジは家でくつろいでいた。

コックも続けているが、人気雑誌のモデルを務めたからか圧倒的にモデルの仕事が多くなったサンジ。
cccが言った通り、一気に有名になった。
「すごい…」
aaaはサンジが表紙をした雑誌を見て呟いた。
下積みやモデルになるための努力もせず、三ヶ月でこんなにも売れるものなんだろうか。
「なんか、照れるな」
サンジはaaaが見る雑誌の上で手をひらひらと左右に振った。
雑誌のサンジが見えない。
「かっこいいよ、サンジくん」
「はは、ありがと」
サンジがaaaと指を絡めると、aaaに顔を近付けた。
芸能界で有名なモデルとキスしようとしてる、そう思うと、いつもよりドキドキした。
「サンジ…くん…」
「ん…」
唇が触れ合うか触れ合わないかの微妙な距離を取った瞬間、サンジのスマホが鳴った。
「クソ!なんだァ!?」
ムードをぶち壊したスマホに怒鳴るサンジ。
aaaはローテーブルに置いていたお茶を飲んだ。
少し蒸した部屋で過ごしていたから、体が冷やされ気持ちいい。
「あー?……おう、ん、わかった。考えてみる」
耳からスマホを離したサンジに、aaaが聞いた。
「いや、なんか、ドラマのオーディション受けてみねーかって」
「ほんとに人気なんだね…」
aaaはサンジの人気に驚いた。
「ま、ここまで来たなら、行くとこまで行ってみてーし、やろうかなって思ったんだけど…」
「うん、頑張って…」
「ん」
サンジはaaaを抱きしめて、にじんだ汗が触れ合うのも気にせず、さっきは出来なかったキスを味わった。

「ん、あ…!」
サンジはaaaの首にキスマークを付けると、服を脱がし始めた。
「サンジくん、まだ昼……明るいよ…」
「見たいの」
下着を剥ぎ取ると、サンジはaaaの胸の突起を口に含んだ。
「あ!」
ちゅ、と吸ったり、歯を立ててみたり、突起を刺激するサンジ。
aaaはサンジから顔を逸らして、指を噛んだ。
「声、我慢しないで…」
指をくわえたaaaの手を掴んだサンジはもっと下に手を置いた。
「サンジくん、暑い…」
「…クーラー付けるか」
快感で発した熱が、aaaの体を熱くする。
クーラーから冷たい風が出て、部屋を冷やしていく。
「…これから冷えるから、暖かくしないとね」
サンジはaaaの下着もすべて脱がすと、自分も服を脱いだ。
「サンジくん…、ん、あぁ…!」
サンジは濡れたaaaの中に指を挿入し、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てて中を掻き回した。
「やだ、サンジ、く……ひ、あぁ!」
サンジにもう片方の手で敏感な突起を摘まれた。
aaaは体を震わせ、荒い息をした。
「もう、挿れるね」
サンジは優しく笑うと、ゴムを付けてからゆっくりとaaaの中に挿入した。
「あぁ…っ」

情事を終えた二人はまたソファに座っていた。
「ドラマでああいうのあったらどうしよ…」
「いやいや、多分端役だから!」
初めてのドラマだから、そりゃあエキストラに近いもんだろ、とサンジは答えた。
「そう…かな」
「心配しないでって。もしそういうのがあっても、おれ、断るし…」
サンジはaaaの手を取ると、手の甲にキスをした。
「……ありがと」
「当たり前」

サンジは受けたそのオーディションの結果をチョッパーに聞いて、驚いた。
渡された台本にもっと驚いた。
エキストラはなくても、友情出演くらいだろうと思っていたら、結構の役どころで、ちゃんと芝居もあり、しかも長い。
本格的な俳優としての仕事だったのだ。
「ま、マジか……」

ドラマの収録は2ヶ月後。


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