※腐表現(リリーの妄想)あり

セブルス・スネイプは最近自身が偏頭痛持ちであることを自覚していた。その主な原因はやたらと突っかかってくるもじゃメガネ、もといジェームズ・ポッターである。クリスマス休暇前はその悪友であるシリウス・ブラックも一緒になってちょっかいをかけてきたのだが、今はジェームズの後ろからチンピラの舎弟みたいに彼の言葉尻を捉えて遊んでいるだけだ。

「やあスニベリー！今日も陰湿そうな面構えだね！」
「そーだそーだ！」
「…」
「今日はどんないたずらをしちゃおうかな」
「そーだそーだ！」
「シリウスちょっと黙ってくれるかい」
「そーだそー…だが断る！」

早速にやにやと話しかけてきたジェームズ・ポッターをスルーしていればシリウス・ブラックがそれを茶化しにかかる。二人はついに取っ組み合いをはじめ、スネイプは今のうちにとその場を後にした。

だが、スネイプは忘れていた。あの二人よりもとんでもない頭痛の種がいることを。

「セブ！やっと見つけたわ！」
「り、リリー…」

赤いローブをはためかせてスネイプ目掛けて駆けよってきた赤毛の幼なじみに、スネイプは顔をひきつらせた。
彼女のことは嫌いではない。むしろ好きだ。でも、それでも、これは…

「さっき大広間でジェームズがシリウスを押し倒してたのよ！ジェシリ？ジェシリなの？？シリウスったらまだ11歳なのに女の子たぶらかしてそうよねそれに嫉妬したジェームズがお仕置き？いやシリウスがセブにばっか構ってるジェームズに嫉妬した誘い受けパターンもありよねごちそうさまです！ってことはセブ→←←←←←ジェームズ→←←←←←←←シリウスってことでいいのかしら三角関係ktkr！ジェセブもジェシリも大好物ですありがとうございます！でもシリセブも有りだと思うのよヤンデレシリウスと純粋なセブ！段々シリウスに溺れていくとかおいしい！ローストチキン20個はいける！薄い本が今日も分厚くなっていくわFooooooo！忘れないうちにメモしなきゃならないから私もう行くわね！〆切も近いし！」
「〆切…？」
「グリフィンドールの女子の間に出回っている同人小説よ！たまに絵がうまい先輩が漫画も描いてくれるの。私のジェセブも大分人気だったりするのよコレが」

幼なじみのとんでもないマシンガントークと暴露にスネイプはその場に立ち尽くした。

グリフィンドール寮生はリリーみたいなのばっかりなのか、と恐怖を抱きながら。

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