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▽ 双子の帰還


しっかりと妨害呪文をかけたホグワーツ特急のコンパートメントの中でマグル同盟は微妙な雰囲気を漂わせていた。
ゲームができる、マグル街にいける、駄菓子菓子、違っただがしかし、純血主義の大人たちに囲まれて純血主義のふりをしなければならない。
見事に好きなことと嫌いなことがマッチしたのだ。

「まぁ、久々にレギュラスに会えるし…あの子がドジマンガ日和を知ってるのか確かめなきゃ」
「下手したらあいつだってこっちサイドだもんな」

ぽつりと呟いたアンタレスの言葉に全員が同意した。


「おかえり、アンタレス」
「ただいま戻りました、お母様」

迎えに来ていたヴァルブルガ・ブラックは優しい表情でアンタレスを抱きしめた。シリウスは少し離れたところにいる。やはり行きのように姿くらましをしてヴァルブルガはブラック家へと向かった。

「姉さん!!」

家に着くと、すかさずレギュラスが飛び付いてきた。
その可愛さにアンタレスの頬も緩む。シリウスは舌打ちをして自室へと向かった。
一ノ瀬トキノのラミカは相変わらず持ち歩いているらしい。
ヴァルブルガはすぐにどこかへ出かけてしまった。

「…兄さん」
「んだよ」
「一ノ瀬トキノなんて趣味悪いですよ」
「ざけんなトキノちゃん天使だろーが潰すぞ!!」
「来栖翔子のロリが至高なんですよ翔子ちゃんマジ天使!!」
「…」

最後の無言は置いてきぼりのアンタレスである。
そんな姉を他所に弟2人はバチバチと火花を散らしている。愛する一ノ瀬トキノを馬鹿にされたシリウスは完璧に頭に血がのぼっていて怒鳴っている相手が本来ならばそんなことを知るはずがないということに気づいていない。

「大体なんですか、そのプリントされたローブ!!ミク?はっ、そんな狙ったようなツインテール娘よりつるぺたリンちゃんの方がどれ程萌えるか!!」
「てめっミクまで馬鹿にしやがったな表出ろやレギュラ…え、レギュラス?」
「なんですか」

ポカンと口を開けたシリウスに真顔のレギュラス。
ほどよい乳派のシリウスにロリコンレギュラス。レギュラス自体がショタだと言ってはいけない。

「…とりあえずシリウス、荷物置いてきなさいよ」
「「あっ」」

レギュラスの顔色はどんどん白くなっていく。それもそうだ、レギュラスはアンタレスが純血主義だと思っているのだから。
一方、アンタレスは存在をすっかり忘れていたような反応に若干傷付いていた。

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