Beloved Prince
(私の最愛の王子様)

小説 | ナノ
1話


姫と王子が知り合ったのは、とある事から始まったメール。


姫の名前は、愛唯。
王子の名前は、智也。


始まりは、お盆前に帰って来た親戚にあたる智也のお母さんの一言。


「智也とメールしてみる?」


その一言から、物語は始まった。



その夜、智也から初めてメールが送られてきた。
彼は愛唯の4歳上だった。
でもお互い「L’Arc~en~Ciel」が好きで、意気投合。
好印象でメールが始まり、メル友としてスタートした。

親戚だったけどお互いに一度も会った事がなく、存在すら知らなかった。
そんな2人が、初めてお互いの存在を自身の世界に入れた日。


おばさんの何日か後に彼も帰省してきたと聞き、愛唯は会いに行った。
初めて会ったのは、彼のお祖母ちゃんの家。

写メで見た彼は写真写りが悪く、「爽やかなお兄さん」という印象だった。
しかし実際に会った時、随分美形で驚いた。
亀梨和也と小池徹平みたいな顔。

“かっこいいなあ”

それが第一印象だった。


お互い遠い親戚としてありきたりな会話をし、その日は帰った。一時間も一緒に居なかった。
でもその一時間に満たない時間に、彼は彼女に一目惚れをした。

彼は意外な事に人見知りだった。
恥ずかしがってあまり喋らず、ただ互いに俯いていた。


そして、彼のお母さんが「滅多に揃わない二人組やから」と言って、恥ずかしがる2人を写メで撮った。
画面には、ぎこちなく近寄る2人。
変な距離感が間にありつつ、照れながらの2人が写っていた。


今現在も残されている写メ。
後々に隣に移る彼が彼氏になるなんて思わずに、笑顔な写真。


帰る時間になった為、お昼に愛唯は帰った。
そして夕方くらいにまたメールをして・・・・




それが、愛唯姫と智也王子のファーストコンタクト。

未来を知らぬ2人の、微笑ましくなるような初々しい1枚の写真。
それが後に、物語のキーワードになる事など
思ってもみなかった―・・・








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