「お話っつってもな。この連載90%お話で構成されてっからな」

「ローってときどき世界観ブチ壊すこと言うよね。冷や汗でる」

「それより、お前どうだ?」

「どうって何」

「ドキドキしねぇのか?この体制で」

「別に。つーか勝手にベットん中入って来たのローじゃん」

「俺はムラムラしてる」

「出て行って下さい」

「冗談だ。…こっち向け」

「却下。なぜならローが変態だから」

「男は皆変態だ。と言うことで向け」

「…」

「寝たふりか。上等だ」

「っ…ぎょええ」

「…萎える」

「お、ま、何するか!」

「まだ向かねぇつもりなら…」

「、わっ…わか、たから!むく、向きます!」

「それでいい」

「(この腐れド変態男…いつか通報してやる)」

「なあ、なまえ」

「あん?」

「お前大学行くのか」

「何そのいきなりな話題。…行くけど」

「へえ」

「ローは医大でしょ」

「まあな。偉大なだけに」

「死んでしまえ。なんでこんなんが天下のお医者様に(ブツブツ)」

「だったらお前、俺のとこでナースしろ。な?」

「セクハラされるから無理」

「するけどなれ」

「やだよ」

「頑なな奴め」

「あたしはローの最初の患者さんになるって決めてるし」

「…右ストレート決まった」

「ハァ?」

「お前…今のは、何だ一体。俺は不意打ちに弱いんだから止せ」

「(ほんとだ真っ赤…)」

「…加えて上目使いとは。よほど犯されてェらしいな」

「勘違いだから服に手を入れるな」

「チッ」

「ほんと変態。揺るぎない変態」

「照れる」

「もはや褒め言葉だし…ふぁ」

大きな欠伸をひとつ。
はあ…そろそろつかれたな

「ロー、あたし…も、そろそろ」

「俺は泊まってくが、いいな?」

部屋隣なのに泊まってく意味…。とは思ったが適当に頷く。
一応許可を取るのがローのにくめないところである。


「…明日は、寝坊しないようにしなきゃ」

「ちゃんと起こしてやるから安心しろ」

「ん」

ぎゅうと抱きしめられて、普段なら蹴りの一つでも入れてやるところだが、今日は寒かったので止めておいた。
あったけぇ、とローの呟きに心の中で同意。


「…」

午後11時51分。意識が落ちる寸前、おやすみと低く囁かれた気がしたけど、それに返したかどうかはあまり覚えていなかった。
 
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