「歩いて帰るのタルい…チャリで来ればよかった」

「文句言うな」

「んー…あ!ねえロー、あれ」

「あ?…麦わら屋?」


昇降口に向かって歩いていれば、向こうから野球帽をかぶったルフィとゾロが歩いてくるのが見えた。


「お!ローとなまえ!お前ら今から帰りか?」

「うん。ルフィ達は部活?」

「ああ、試合近ェからな」

「精が出るな。このクソ寒い中」

「てめェ等がダラけ過ぎなんだ」

「別にダラけてないよ?今日だって歩いて帰るもんね」

「ああ。つっても駅前のラーメン屋までだけどな」

「あいかーらず仲良いなおめェら!付き合ってんのか?」


ド天然ルフィはこんなところで爆弾を投げ込む。
あたしの心臓はちょっとだけ跳ね上がった。


「バカだな麦わら屋。俺たちがそんな関係に見えるか?」

ま、それも一瞬の話

「そうよルフィ!あたしの理想はエベレストより高いんだから!」

「じゃあ黒和牛よりも高ェのか!?」

「え、う…うんまあ多分」

「スゲェなー!そんなに高ェのか!」

「おいルフィ。なまえが対応に困ってんだろうが」

「ん?あ、俺たちそろそろ行かねぇと」

「うん、二人とも部活頑張ってね!」

「精々怪我増やさねェようにな」

「おう!」

「じゃあな」



二人に手を振ってからあたし達はまた歩き出した。

「…そういやさー、2組のチョパ田くんさ」

「おう」

「ホグバック先生に医学のあれそれ教えてもらってるらしいよ」

「バカだなアイツ。俺に教わりに来ればいいもんを」

「いやアンタ医者じゃないじゃん」

「得意だぞ。お医者さんごっこ」

「それローが言うと犯罪」

「心外だ」


午後5時15分 なんか、目、合わせずらいな





「良かったなーゾロ」

「…あ?」

「なまえとロー付き合ってねぇって」

「ああ。………はァ!?別にそんなんじゃねェ!断じて!」

「うしししっ、ゾロタコみてェ!」
 
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