ガラガララ!
「いやいや皆さん授業中に失礼し……ああああ!また西田だ!ねえ何で?」
「現国の先生がお休みだからじゃと」
「ま、マジか…ありがとうカク君」
「お前ら!早く席に着かんか!」
「先生!あたしら今から正義のヒーローになってきますから、放課後のトイレ掃除はナシの方向で★」
「なっ」
「なまえ」
ブン、とローに投げ渡されたものを受け取り、かのブラックジャックのように格好良くはおった。うーん、新品の香り!
「いざ!新星高校の守護問題児トリオ・出陣!」
私は窓枠に足を掛けた。
「ま、まさかあそこから飛び降りるのか!?」
「ここ3階だぞ」
「……うん。やっぱ無理」
無理なんかい!クラス総ツッコミを受けてほんのちょっとだけ恥ずかしくなった。
だって何か飛べる気がしたんだもん。
「よし!普通に昇降口から行こう!キ……あれ?二人は」
「先に行ったよ」
「ドチクショー!」
私がちょっと何かヒーローっぽく窓からアイキャンフライを試みようとしてる間に二人はさっさと行ってしまったわけか。
イヤイヤ別に悲しくなんてないからね。涙なんて出てないからね!
心の汗を拭いながら廊下を駆けた、午後2時15分
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