「あれ。次の授業体育だっけ?」
「違ェ」
「じゃあ何であたしら体育館向かってんの」
「集会。…このクソ寒ィのに勘弁しやがれってんだ」
「しかも聞いたか」
「頭髪検査らしいぞ」「「え」」
***
「はい。はい。はい、OKだ!どんどん進めよお前らー」
「了解しましたボニー先生!」
「オイ待て、お前はストップな」
「ほわっつ!何でさ?」
「金髪」
「あいむふろーむアメーリカ!日本人ノンノン」
「無理あるぞ!」
「ボニー先生だってピンク色じゃん!」
「ウチはいいんだよ!先生だから」
気付けば隣でキッドもひっかかってる。スパンダム(先生)と口論して、「テメェの色は良いのかよ!」「俺は先生だから良いんだよヴァァァカ!」といった同じ内容を交わしていた。
「ハハハ、お前ら引っかかったのか。情けねェ」
「煩ェトラファルガー」
「学生の癖にチャラチャラしてんのが悪いんだ。じゃあ俺はお先に「オメーも職員室行きだって言ってんだろうが」
「あ。エース先生こんにちは」
「よォ」
「だから言ってるだろ、火拳屋!俺のピアスも刺青も既に身体の一部みてェなもんで…」
「結局テメェもじゃねェか」
「三人仲良く職員室……サボれば良かったね」
「ホラ早く歩けよオメーら。日が暮れちまうぜ」
「…」
いきなり頭髪検査とか在り得ないぜベイベー!な午後1時50分。
(あ!火拳屋だって刺青してるじゃねぇか)(俺ァ良いんだよ。先生だから)
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