昼休み後半から午後の授業が始まるまでの15分弱は爽やかに居眠りさせていただこうと考えていた私だったが、それはとある彼女によって阻止される。


「なまえちゃん」

「……えーと、西崎さん…?」

かなりうろ覚えだ

「うん!あの、わたしなまえちゃんに頼みがあるんだけど」

ミルクティ色の髪を縦巻にしたお化粧バッチリの彼女は私に一枚の手紙を差し出した(成程。そういうこと)


「これローくんに渡してくれないかな?」

「…あたしが?」

「うん。だってなまえちゃんローくんと仲良いじゃない」

「まあ…うん」

「だから、ね!お願い!」

「あーと…でもローこういうの受け取らないよ」

「いいの、気持ち伝えられれば!じゃあ宜しくねっ」

「あ、ちょ」








旧校舎3階階段

「と言うことだから。ハイ」

「ラブレターか」

「多分」

「相手は」

「うちのクラスの西崎さん。美人だしスタイルも文句無し」

しかしちょっと厚化粧がなぁ…。と余計な付け足しもしておいた。

「美人か。へえ」

隣のクラスのサンジ君ほどでもないが。ローも相当美人がお好きなようだ。

「美人か…美人は勿体ないが」

ビリッ

「あ!」

「却下だ」

「そこまでしなくても」

「俺は美人より美脚が好きなんだよ」

「触んなド変態」

「それよりお前ドラゴンボール返せよ」

「今まだ読み終わってない」

「何だと」

「それと、ちょっとだけカレー零した」

「犯す」

「ぎゃーす!ちょっと!ちょっとだけっつってんでしょ!」

「お前この前貸した漫画にもカレーつけたろ!」

「うっせーバカ!」

「お前がバカ」


午後1時13分:ちょっとだけ、ほっとしてしまった
 
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