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激しい地響きに、耳をつんざくような轟音。ズキズキと痛む額に触れると、手のひらにべたりと血が付着していた。
「……うっ、」
どこもかしこも痛かった。
起き上がろうと地面に手をついた時、何か生ぬるいものに触れたのが分かった。
顔を向けてみると、半開きの目と視線がぶつかった。
「…………オルオ」
一目で、彼がもう生き絶えていることがわかる。
私ははっとして、彼の最期の視線の先を辿った。
「、……ああ、ペトラぁ」
木の幹に擦り付けられたようについた血が、彼女の絶命を示していた。
「う、あ、うう……」
残りの二人は、私が意識のあるうちに女型の巨人によって絶命させられていた。
また守れなかった。