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遊園地に遊びに来ていたらしい麦わらの一味。
何でも前回のリベンジなんだとか。

「それにしてもおかしな組み合わせね?」
「パッと見誘拐犯と拐われたレディだ。」
「うるせぇ黒足」「余計なお世話だ」

何故こんな状況になっているのか、軽く彼らに説明すれば哀れみのこもった視線を向けられた。

「あんた災難な子なのね。どう?私たち今からランチだけどあんたも来る?」
「お誘いありがとうございます!でも私、今はキッドさんとデートんぐっ」

頭をガシッと掴まれて振り向かされる。
「俺と、だろ」
そこにはえげつない笑顔のトラファルガー。

「………トラファルガーとも、やや(小声)」
「そういうわけだ。こいつの事は誘ってくれるな」


こうして麦わらの一味とお別れした私、キッドさん、クソファルガーは、遊園地一美味しいと評判のお店へやって来た。もうこうなったらとことん楽しもう!せっかくの遊園地なんだし!!


「キッドさんキッドさん!!見てくださいこれっ!かの有名なワノクニでしか獲れないって噂の伊勢エビ贅沢ピラフですって!!!すごい!ここのメニューすごいですよキッドさん!」
「テメェ少しは回りの目を気にしろ!集中砲火じゃねェか!!」
「や、やだキッドさんたら!!私が人々の視線を独り占めしてるからってやきもちですか!?大丈夫!私の視線はいつもキッドさんがひ・と・り・じ・めっ!だぞ!」
「おい、この店で一番強い酒持ってこい」
「お前すごいなユースタス屋…」
「ハッハァン!キッドさんのスルースキルなめんなよトラファルガー!身の毛もよだつぞ!」

涙目になりながら言ったらトラファルガーに哀れまれたけど気にしない。
元気に手を上げてウェイターさんを呼ぶ。

「はい!」
「お待たせしました。ご注文をどうぞ」
「えっと、このジャガイモのジェノベーゼと」
「おい」

トラファルガーに声を挟まれてメニューから顔を上げる。奴はすこぶる怪訝そうな顔でこちらを見ていた。

「お前、伊勢エビが食いたいんじゃねェのか?」
「は?え……いやまあ、食べたいけど」
「頼めばいいだろ」
「いやそんなお金な」
「いいから頼め。おい……」

トラファルガーはあれよあれよという間にウェイターさんに伊勢エビのピラフと、その他すこぶる値の張りそうなお料理を注文し始めた。

「こんなもんか」
「わ、わたし、いくら海賊とはいえ……コ、コックも兼ねている身から言わせていただくと無銭飲食は」
「俺が女に払わせるように見えるか」
「………えっと、?」

トラファルガーはテーブルに頬杖を着くと、不敵に笑って言い放った。

「好きなだけ食え。ここは俺が持ってやる」
「…………ぐうっ」


こ、うかんどが、!!跳ね上がらざるを得ない……だと!!!??


(奴は敵だ!キッドさんの覇王への道を脅かすおじゃまむし!!目を醒ませ私!あいつは石ころだったはずだ!!)

手の甲を必死でつねって必死で好感度の上昇を食い止める私をニヤニヤ見つめるトラファルガー。

ばきり

隣でグラスにヒビが入ったのは、その時だった。

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