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「キッドさんったら…公衆の面前であんなハレンチ行為…!恥ずかしくないんですか?まさかキッドさんもMに目覚めへぶっ」
「誰が」
「げふっ…ふふふ!でもいざそうなったら私、頑張りますから!頑張ってSになぼへぇっ」
「黙れ」

なんだよキッドさん今日はよく手が出るな。
まあいいんだけど。

私は休憩室の椅子に深く腰掛け、さっきの光景を目に浮かべた。
もっと近くで相望めなかったことが悔しくて仕方ない。あの肉体美をオフィシャル大公開とかほんと犯罪者だよ最早。殺傷罪だよもはや!
あ、キッドさんは堂々の一位でした。






「この後の競技は午後からなんですね」
「まだ後1時間はあるな」
「結婚しましょうか」
「ああ。……あ゛あ!?」
「……!!」
「感動すんな!俺のミスだ!テメェ「飯でも食い行くか」的なノリで夢ほざいてんじゃねェ!」
「えー」

苛立ちのこもった舌打ちを投げつけ、キッドはテーブルに足を投げ出した。
「キッドさんテーブルマナーが」
「知るか」

テーブルマナーだなんだ言ってて海賊なんざやってられるか。と、言葉にするのも面倒で、キッドは早く船に戻りたいと願っていた。
残すところ勝負もあと2つ。
俺達を含め、参加者の数も初めに比べれば両手で足りる程になっている。
(殆どがさっきので落ちた)

さっさと船に戻ろう、と心で固く決意し、ふと意識をこちらへ戻す。

「…」

頬杖をついて、ぼんやりこちらを見つめるなまえ。
「…何だよ」

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