ふおおーー!危なかった!!
部屋に戻った私は先程床に落としてしまった手配書をこっそりと開いた。そこに居るのは我らがお頭、ユースタス・キッド。

「今日の新聞に挟まってたから、一応貰っといたけど.....こんなん持ってたらファンかと思われるじゃんね!!ちがうのに!!」

まあこれは見られてもよかった。
問題は、この手配書に挟んであるこの新聞の切り抜き!!!


「キッド海賊団噂の魔法使い・ナマエ!メルヴェイユ上空に現る≠アれこれこれこれえええ」

キッド達が私がすやすやしてるうちにした蛮行は当然のように政府に報告され、村を荒らした海賊達として新聞に載ってしまった。まあ仕方ない。問題はこの写真だ。

「私.....パンツ丸見えなんだよねぇこれぇ」

街から見上げた角度で撮られた写真のアングルは当然下だ!つまり、トンビがごとく気持ちよさそうに上空を旋回している私のパンツは、気持ち良いほど丸見えなわけである。しかもよく見るとほらこれ!!この前ちょっとだけ立ち寄った島で、「わあ!グリフィンドールのライオン柄だぁ!」ってはしゃいで衝動買いしたファンシーなライオン柄パンツなんだよ!お尻でガオーだよ!!


「こ、こんなのが世に晒されて正気でいられるわけない」

これが海軍の策略だとしたら作戦は大成功。いたいけな少女の心は大ダメージです。彼らには一刻も早く正義の旗をたたんでクローゼットにしまってほしい。

とにかく、なんとしても、この船の連中だけには絶対に知られたくない。知られてはならないのである。
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