怪物の定義

 今回、組織から下されたのはバーボン、スコッチ、ライのスリーマンセルでの任務。

 とある化学薬品研究の情報を組織が掴み、データの提供を交渉していたが決裂、それならば強襲して奪ってしまおうという、悪の組織らしいと言ってしまえばそれまでの、何とも杜撰で野蛮なものだった。

 この任務をジンから聞かされた時は、心底馬鹿じゃないのかと呆れたのだが、バーボンの立場上断るという選択が出来ないため、出来る限りの情報を集め、作戦を練り、漸く実行、というタイミングでまたジンからの連絡があった時は、思わずバーボンの仮面が剥がれかけて盛大な悪態をついてしまったのは致し方ない事だろう。

 ジンからの連絡内容は、バックアップに一人向かわせるから合流しろとのことで、僕たち三人は待ち合わせに指定した場所で、その相手を待っている。

「……やっと来たようだ」

 タバコをふかしていたライがボソリと呟くと、山道を青いバイクが軽快なエンジン音を響かせながら登ってくるのが見えた。

「ワルキューレですかね、アレ。実物は初めて見ました」
「乗ってる奴は、ずいぶん小柄だな……って、おい、あれ、まさか」

 スコッチの言葉に、顔を見合わせる。恐らく全員考えは同じだろう。
 僕たちの側で停止したバイクから降り、フルフェイスメットを外して現れる見慣れた顔に、呆れの視線を向ける。

 ゴーグルを装着しなおし、ライダースジャケットを脱いだ当の本人は僕たち三人を見回して、こてんと首を傾げた。

「あれぇ、みんなどしたー?」
「どしたー? じゃないですよスピリタス! 何であなたがここに来るんですか!?」

 あなた今、能力使えないって言ってたでしょう! と心の中で付け加える。
 それを察したスコッチが、ライからは見えないようにスピリタスのゴーグルをずらす。スピリタスの瞳は相変わらず、きらきらと金色に光っていた。

「今日はボク、サポートなんでしょ? 先陣はみんなにお任せするよぉ」
「それでもッ……危険ですよ!? 施設内には武装した職員も居るんです! あなたちゃんとわかってますか!?」
「バーボン、何があったのかは知らないが、過保護すぎるだろう」
「ライには関係ないので黙っててくれます!?」
「おいおいバーボン、落ち着けって」
「そーだよぉ、だいじょうぶだから落ち着きなよぉ、ボクちゃーんと準備してきたし」

 ほらぁ、と言ってスピリタスは少し身体を捻って背負っていたバットケースを得意げに見せてくる。

「はぁ……何の安心材料にもならないんですが」
「はは、釘バットでも入ってんのか?」
「え? あぁ、そーだよね! このままだったら中身わかんないよねぇ」

 そう言いながら、スピリタスはいそいそとバットケースから中身を取り出す。入っていたのは釘バット……などではなく。

 不釣り合いなほど繊細に朱色で装飾された鈍色に光る鞘。金色に煌く鍔。幾重にも巻かれた絹糸が幾何学模様を描く持ち手。紛うことなきそれは。

「日本刀……か?」
「せいかーい」
「は……?」
「えっ、スピリタス、そんなものまで扱えるのか?」
「ねぇみんなホント僕のことなんだと思ってんの? 今日はちゃんと銃まで持ってきたんだよ?」

 じゃーん、と、あろう事かパーカーのフードからプファイファー・ツェリスカ程の大きさの、しかし見たことのない形状と刀と同じく繊細な意匠が施された銃を取り出した。

「うわぁ……よく片手で持てるな?」
「軽量化してるから見た目よりずっと軽いよ? ベレッタと同じくらいかなぁ」
「……威力はどうなんだ?」
「そっちは見た目通り、象にも勝てるよぉ」
「一体どんな技術なんですかそれ……」

 唖然とする僕たちに構わず、スピリタスはいつものようにのんびりとした口調でほらねぇ、バッチリでしょ? とシアトリカルに笑った。

「はぁ……とりあえず、時間が惜しいので行きましょうか」

 身内に出鼻を盛大に挫かれた気がしなくもないが、気を取り直して任務へと赴いた。



 *


 施設の入り口が見える位置の茂みの中で、端末を操り事前に仕込んでいたトラップで監視カメラにダミーの映像を流し、目配せで合図をして二手に別れる。ライとスコッチは裏手から、僕とスピリタスは正面から。

 ハンドサインで後続のスピリタスに指示を送れば、大人しくそれに従って着いてくる彼の姿に内心ため息をつく。

 腰には日本刀、フットホルスターには大型拳銃。

 スピリタスの小柄な体躯といつもの通りラフな服装には、全くもって不釣り合いにも程がある装備。どこのファンタジーゲームだ、と違和感しか感じないのだが、とりあえずそれは置いておいて、今は任務が先決だ。

 事前に調べたルート通りに内部へと侵入していく。空き部屋に身を潜めながら、地下へと続く階段へ繋がる通路を進もうとしたところで、スピリタスが待ったを掛けた。

「……どうしました?」
「出ないで。誰かこっちくる」

 まさか、と口にしかけた時、通路の奥から数名の職員が慌ただしく僕たちが隠れていた部屋の前を通り過ぎた。

「……ッ、気付かれたのか?」
「違うっぽいねぇ。ライたちも隠れてるのであればちょっと様子見た方がいいと思うけど」
「……ライ、スコッチ、聞こえてますね?」
『……あぁ。こっちにも何人か走って行った。俺たちもここで待機しておく。整ったら合図をくれ』
「了解です」

 スピリタスはじっとドアの向こうに耳を傾けている。異能は使えないと言っていたが、元々の能力が高いのだろうか?

 そういえば、スピリタスとは割と長い時間一緒にいる気がしていたが、彼の核心に迫る情報は今ひとつ掴みかねている。
 一重に異能が目立ってばかりいるため、彼自身の本質は二の次三の次になっているからだ。

 人懐こいかと思えば、敵には一切容赦せず、他人の手料理を喜んで食べるのに、一緒の屋根の下では眠らない。

 近いようで、遠い。陽炎の様な距離感。

 別に好かれたいわけではない。が、組織の壊滅には彼の存在が最重要項目になってくる。少しでも情報を得るには、もっと信頼を得なければならない。

 しかし不用意に近付こうとすれば、スピリタスは誰だろうとあっさりと見限って突き放すだろう。もう飽きちゃった、なんて言って。どうにもそれが恐くて、未だに強く踏み込めない現状がもどかしい。


 ──不意に湧き上がる強い既視感。


 待て。今のは何だ。今、誰と重ね合わせた?

「──……バーボン、おーい、どしたー?」
「っ、すみません、こんな時に」
「考え事は後にした方がいいねぇ、ちょっと向こうも想定外の事態みたい」
「何かわかったんですか?」
「サンプルが逃げた、地下の隔壁を下ろせって聞こえたよぉ」
「……逃げた?ここでは調薬しかしてない筈ですが……まさか」
「実験してたんだろーねぇ。しかも、やっちゃいけないタイプの」
「……人体、実験……ですか?」
「だけだといいけど。……ボクの聞き間違いじゃなきゃ、キメラ、って言ってたんだよなぁ。さいっあく」

 スピリタスが珍しく舌打ちをした。
 いつも飄々としているので、こんな風に露骨に嫌な顔をするのは珍しい……というか初めて見る。

「……ジンには、薬のデータを持ってこいって言われたんだよね?」
「えぇ。現物もあれば持って来いと」
「わかった。じゃあさぁ、薬のデータは渡すけど、実験の事は内緒にしとこう」
「一応聞きますが……何故です?」

 訊ねると、スピリタスはほんの少しだけ、悲しそうに笑った。

「……明日は我が身、だからねぇ」



 *



 ライとスコッチに合図を出し、彼らに地上を任せてから、僕たちは地下の研究室へと降りた。

 出迎えた銃弾の雨を、僕を庇う様にするりと一歩前に出たスピリタスは、信じられない事に、身体に当たる筈の銃撃を鞘だけで尽く防いでみせた。

 その中の一発が、スピリタスのゴーグルを掠めて弾き飛ばしたのも厭わずに、彼は前進して武装した職員たちをじりじりと追い詰めていく。

 無機質な蛍光灯に照らされた、どこか作り物めいた横顔の、露わになった金色の瞳が、この状況に不釣り合いな程に鮮やかに煌めく。

「さぁてさて、悪い子はだれかなぁ?」

 まるで謳うように言の葉を紡いだ形の良い唇が、絶望的なほど凶悪に弧を描いた。

 ぞくり、と心臓に冷水を浴びた様な悪寒が身体中を巡る。

 ジンと比べてもまだ足りないほどの苛烈な殺気に、自分に向けられて居ないと分かっていても本能的に思わず身が竦む。

 そして当の殺気を直接向けられた相手方はと言うと、銃のリロードも出来ないほどに怯え竦み、一様にガタガタと震えている。

 異能が使えないんじゃなかったのか?
 それ抜きでもこの強さ?
 まさかそんな。規格外にも程がある。
 彼を懐柔? 冗談じゃない。
 ──これは、『ヒト』の手に余る。

 そして、完璧な所作で刀を構えたスピリタスの左手が澄んだ音色を立てて鯉口を切った。

 一瞬の出来事だ。流れる様な動作で間合いを詰めたスピリタスが、まるで踊る様に一人、また一人と悲鳴を上げる暇さえ与えずに、武器を持つ手を弾き、意識を刈り取って行く。




 呼吸も瞬きすらも忘れ、その光景を、ただ……ただ、見ていた。




「……バーボン? だいじょーぶ?」

 ひょい、と急に目の前に現れたスピリタスのかんばせに、思わず身を引いてしまい、しまった、と心の中で歯噛みする。

 研究室に居た職員全員──十数名は居た筈だ、それらは須く床に伸びている。血は出ていない。峰打ち、なのだろう。
 呆けていると、スピリタスはいつものようにへらりと間の抜けた笑顔を浮かべた。

「あと危なくないから、今のうちにデータ抜いた方がいいと思うよぉ?」
「……あぁ、はい……。やります、今すぐに」

 僕の返事に、スピリタスは苦笑する。
 ゴーグルが無い分、いつもより分かりやすいその表情にキュッと喉が引き攣る。

 そんな僕を見たスピリタスの瞳が、ほんの少しだけ、その長い睫毛に隠された。

 諦めた様な、痛いのを我慢している様な──まるで、捨てられるのを知っている子犬の様な、そんな、何とも言えない表情だった。

「ボク、ちょっと隔壁の向こうに行ってくるけど、バーボンはおりこうさんだから、ここで待っていられるよね?」
「……えぇ、くれぐれも気を付けて」

 はぁい、と間の抜けた返事をして、スピリタスは特殊な加工がしてあるであろう分厚い隔壁を、刀を抜いて一閃する。

「……は?」

 メギョン! と聞いたことのない音を立てて、人一人分程の穴を開けた隔壁に思わず声が漏れたが、それを聞くものは誰も居なかった。

「ははは……はぁ……もう、お手上げだな……」

 虚しく呟きながらデータを抜き取っていると、隔壁の向こうからこの世のものとは思えない咆哮が聞こえたあと、数回銃声がして、それきり静かになった。

 データを抜き終わり、床に伸びたままの職員をどうしようかと考えていると、なんの返り血か全身をまだらな色に染めたスピリタスが戻ってきた。もう追求する気力も湧かない程度には、精神的に疲弊していた。

「データ吸い取り終わったぁ?」
「……えぇ。おかげさまで。スピリタス、怪我はないですか?」
「ないよぉ。あの程度の出来損ない、目ぇ瞑っててもらくしょーらくしょー」

 ころころと笑いながら、パーカーの裾で乱暴に顔を拭うスピリタスに呆れながらポケットからハンカチを出して丁寧にその顔を拭う。

「まったくあなたは……って、瞳の色が」
「うん? ありゃ、もしかしてまた変わってる?」
〔よりによって今か、まずいな……〕
「は……? あぁ、えぇ……紫……葡萄色と言うんでしょうか……」
「おやぁ、紫かぁ」
〔紫色か……初めてだな。何の効果だろ?〕
「えっ!?」
「バーボン?」
〔どうしたんだろ、急に固まって……もしかして怪我してるのバレた?〕
「は!? あなた、怪我してるんですか!?」
「んー? まっさかぁ、そんなヘマしないよ」
〔この反応……そうか、なるほどな〕
「…………」
「ねぇバーボン、もしかして……ボクの考えてること、わかる?」
〔もしかしなくても……『サトラレ』か〕
「……さと、られ……?」
「ありゃあ、やっぱりかぁ」
〔さて……これは厄介だな〕

 スピリタスの言葉に重複する様に、どこかくぐもった音声が聞こえる。
 考えがわかる……? 心の声……? さとられ……?
 混乱していると、スピリタスが顔ごと視線を逸らした。

「さ、かーえろ。スコッチたちを待たせるのも悪いからねぇ」
「待ってください」

 グッとスピリタスの両肩を掴み、無理矢理視線を合わせようとすると、ぎゅっと目を瞑られた。

「バーボン……やめてほしいなぁ」
「嫌です」
「ボクもイヤなんだけどなぁ」
「スピリタス、目を開けてください」
「やーだー」
「スピリタス、お願いです」
「やだってばぁ。絶対イヤぁ……」

 イヤイヤと首を横に振るスピリタスの顔を片手で止め、その耳元に唇を寄せながら声のトーンを落とし、渾身の甘い音色を紡ぐ。

「……ねぇ、スピリタス……そんなに僕の事が嫌いですか……?」

 ひぃぇえ! と情けない声を上げて身震いしながら、スピリタスは僕の肩口に頭を埋めた。

「何なの……? バーボン、今どっから声出したの……? ねぇ、使い所おかしくない……?」
「さぁスピリタス、顔を上げて、ちゃんと僕の目を見てお話ししましょう? ね?」
「うへぇ、むりぃ……」

 僕の胸倉を握りしめ少し引き寄せた後、ぱっと屈んで僕の拘束を抜けると、あっという間に階段を駆け上がって行ってしまった。

「逃げられたか……」

 もう少しだったのに、と残念に思いながら僕も階段を上がると、スコッチのパーカーに潜り込み、背中側から腕を回し腹をガッチリとホールドしたスピリタスと、困り顔で笑うスコッチ、それを呆れた様に眺めるライが居た。

「バーボン、スピリタスに何したんだ?」
「別に何もしてませんよ」
「うそだぁ……うそだぁ……」
「データは?」
「うるさいですね、ちゃんと取ってきましたよ。ほらスピリタス、拗ねていないで出てきてください」
「イヤだぁ……スコッチと獅子舞になるぅ」
「はは、すごい動きづらい」
「まったく……とりあえず長居は無用です。さっさと帰りましょう」

 人気が無くなった裏口から出て、追手がない事を確認しながら集合場所へと戻る。

 バイクの側まで来ると、ぱっとスコッチの背中から飛び出したスピリタスがフルフェイスメットを被り、はぁぁあ、と深いため息をついた。

「今日は厄日だぁ……」
「あ! そうだスピリタス! あなた確か怪我してるんじゃ……」
「えっ!?」
「何!?」
「あーもー、何で余計なこと言うかなぁ……ちょっと噛まれただけで血も出てないし別に何とも……」

 そう言いながら左手の袖を捲るスピリタスの腕には、確かに牙のある動物に噛まれた様な跡があった。しかし全員が息を飲んだのは、その周りが直視するのも憚られる程に赤や紫に爛れていたからだ。

「なっ!? おい、見るからに大丈夫じゃないだろ!!」
「まさか毒!? 痛みは? 熱は? 目眩とかありませんか!?」
「一体何に噛まれたんだ?」
「うーん、別に何ともないし……何の毒だろ? でもだいじょーぶじゃない? たぶん」
「そんなわけないでしょう!!」
「うへぇ」

 異口同音に詰め寄られたスピリタスが首を竦める。

「帰ったらちゃんと診てもらうからぁ」
「その腕で運転する気ですか?乗ってください、病院まで送ります」
「病院はイヤぁ、自分で帰るれるよぉ」
「じゃあ誰に診て貰うんですか! 絶対運転は駄目です!」
「ねぇちょっとライ、スコッチ。バーボンを鎮めたまえー」
「言っておくけど俺もバーボンと同意見なんだよなあ」
「そうだな。悪化する前に送って貰え」

 援護がないと分かったスピリタスは、がっくりと肩を落とすと、

「はぁーあ……あっ! 待ってボクいいこと考えた! 今ここで治療したらもうそのまま帰っていいよね? ね?」

 悪びれる事なくまた突拍子もない事を言い出した。

「……何言ってるんです?」
「まさか毒がもう頭まで回って……」
「手遅れ、か……」
「ねー、こんな時だけファインプレーすんのやめてくんない?」

 ブツブツ文句を言いながら、スピリタスはバイクのシートバッグからミネラルウォーターと半紙、筆と恐らくは墨汁の小瓶が入った桐箱を取り出した。

「……まさかあなた、ここでお習字でもする気ですか?」
「ちーがーいーまーすーぅ!! もぉー! ちょっと静かにしててよ!」

 手慣れた様子で半紙に筆を走らせ、スピリタスは何やら和製の魔法陣の様な模様を素早く書き上げた。所々に崩した漢字とも梵字ともつかないものを付け足していく。

「久々だけど、こんなもんでいいでしょ!」
「日本語か……?何て書いてあるんだ?」
「さぁ? 俺にもさっぱりわからないなあ」
「言っときますけど僕にも分かりません」

 筆を仕舞い、半紙の上にペットボトルを置くと、スピリタスは小さく何かを呟いた後、その上でパチン! と両手を打ち合わせた。

 その途端、半紙の上の墨が渦を作るようにペットボトルの底の部分から水の中へ溶け込んで行く。一瞬黒くなった水はあっという間にまた元の透明な水へと変わる。

 僕たちが呆気に取られていると、スピリタスはそのペットボトルの蓋を開け、何の迷いもなく腕の傷へと中身を注いだ。

 ジュウ、と水分が蒸発するような音がして、みるみるうちに噛み跡も爛れた皮膚もまるで映像を巻き戻したように消えていく。
 ペットボトルが空になる頃には、傷痕は跡形もなく消えていた。

「は……? えっ、はぁ……? なん、えっ?」
「……Amazing……」
「本っ当に……何なんですか、あなた……」

 放心状態の僕らを無視して、当の本人はうーん、と首を捻りながら左手の状態を確認している。

「よし、ほら、治った! じゃーボク帰るねぇ」

 フルフェイスメットで表情は見えないが、嬉しそうに弾んだ声からして満面の笑みを浮かべているであろうスピリタスが、得意げに左腕を掲げて見せる。

 そして未だに脳内処理が追いつかない僕たちを残して、スピリタスは手早く荷物を片付けライダースジャケットを着込むと、あっと言う間に来た道を帰って行った。



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