■男子高校生の勉強事情@
スポーツ強豪校として全国でも有名な鮫柄学園は、実は頭の方もそこそこ良い。文武両道が学校の方針の一つとして掲げられているし、生活環境がその様にさせる部分もある。というのも、全員が原則寮生活のため、先輩が後輩の勉強を見るという習慣が自然と出来上がっているからだ。
そんな鮫柄学園の秋の夜。
そろそろ始まる中間試験に備えることもあって、凛と似鳥がそれぞれ机で宿題を片付けていると、胸元に教科書とノートを抱えた似鳥が凛の机にやってきた。
「リンセンパイ…ちょっといいですか…?」
「ん?どうした?アイ」
「数学の問題で質問があって…」
「…見せてみろ」
似鳥は凛の机に教科書とノートを広げた。
「あ、これです」
「ん…。……ってこれ…お前…。まず問題文、読み違えてないか?…ここは増えるんじゃなくて、減る。し、そもそもの…最初の数が間違ってる…」
「? あ、ほんとだ…!」
「ケアレスミスで点落とすのはバカらしい…。気をつけろ」
「…はい!リンセンパイありがとうございます!」
似鳥が屈託の無い笑顔でお礼を言うと、凛はボソボソと返事をした。
「……どう…いたしまして」
県大会の後、似鳥は凛から下の名前 で「アイ」と呼ばれようになった。それに合わせて似鳥も凛を松岡センパイからリンセンパイと名前で呼ぶことにした。
二人はたぶん…恋人の関係。
問題を見終わって、凛がまた自分のノートの方へ向き直ろうとすると、似鳥が言った。
「…ね…リン…センパイ…」
甘い声で凛を呼ぶと、机の上に置かれていた凛の手をギュッと握られた。
ドクンと鼓動が大きく鳴る。
ーなんとなく察しはついてたけど…やっぱりきたな…ー
凛がそう思いながら似鳥の顔を見上げると、似鳥のキスが降ってきた。
いつもは似鳥よりも頭一つ分以上は上にある凛の顔だけど、今は凛が椅子に座っているため近くでよく見える。似鳥は、自分が凛よりも背が高くなった気分にちょっとの間だけでも浸れるのが好きだった。
「センパイ… 好き…大好き…」
甘ったるい口調で似鳥がささやく言葉が耳の奥を刺激して、うずくように身体を熱くさせる。
流されそうなって…ハッとなって凛が言う。
「アイ…宿題…は…」
「…後でちゃんとしますから…」
似鳥はそう言って、凛の目にかかってうっとおしそうな長めの柔らかい髪をかき上げながら、息継ぎで薄く開いた口にそっと舌先を差し入れ絡ませていく。
「ふ…んっ…っく…」
「セン…パイ…っ…んっ…」
舌を絡ませて強く吸うと、凛が似鳥の腕をぎゅっと掴んできた。
凛の鮫歯を舌でなぞる。ギザギザとした歯が時折チクチクと舌を突くと、似鳥はいつも今キスをしているのは紛れもなく凛なんだと強く感じて、たまらなく愛おしい気持ちと、独占したい気持ちに駆られて仕方がなかった。
熱い吐息とちゅくちゅくと甘い水音が、二人を昂らせる。
キスを続けながら、似鳥は椅子に座る凛の太腿の間に割り入って身体を寄せ、凛の腰に手をかけた。黒のジャージの裾から手を滑り込ませると、凛はビクッと身体を震わせた。
ーセンパイ…かわいい…ー
キスの合間に似鳥は薄目を開けて凛の姿を眺める。少しつり上がった綺麗な二重まぶたの下で、頬が紅潮しているのが見えた。
ジャージを捲り上げ背中を何度か大きく撫でた後、今度は筋肉の盛り上がりを確かめるように指でなぞった。所々で凛が身体をピクッと震わせる。
唇を離して、身体をかがめて、胸元までたくし上げた服の下にひっそりと隠れていた2つに乳首に、右の次は左と、代わりばんこにキスをした。
ピンク色をした綺麗な先端は、あっという間に硬く大きく尖り出る。そこを似鳥が強く吸って、唇や舌でコリコリと感触を確かめるように刺激した。
「…ア…イっ… やめっ…」
はぁはぁと荒い息遣い…。髪の合間から見える似鳥を上目遣いに睨む潤んだ瞳も、赤らむ顔も、しっとりと濡れた唇も、何もかもが似鳥を掻き立てる。何よりもスウェットズボン越しに凛のアレが膨らんでいるのがわかって、似鳥はその姿にクラクラと目が回りそうな位、興奮していた。
「センパイ…なんでそんな…かわいいんですか…」
「な…っ!!!かわいくなんか…ない…!それより宿題…!」
ふふっと口元が緩む。
ーこの後に及んでまだ宿題なんて言って…ー
「…そーゆうとこがかわいいんです…」
強がって見せるのは、恥ずかしい気持ちを誤魔化すため…
凛のそんな一面が愛おしい。
そう思いながら、似鳥は胸元に置いてあった手を大胸筋の割れ目にそってゆっくりと下へ移動させ、腰骨を撫でてから膨らむズボンの上へ手を重ねた。
「センパイ…ここ…感じてますよね…?」
ズボンごしに握られて凛は思わず腰をよじって、うつむいた。
「当たり前だ、バカ!」
当たり前と言わることが、似鳥は単純に嬉しかった。
似鳥は遠慮のない様子で凛のそれを手全体で包み込んで、脚の付け根から股の間全体へと手を繰り返し滑らせて刺激した。
「あっ…っ…」
服ごしでもはっきりと形がわかるぐらいに硬くなっている先端を握られて、似鳥の腕を掴んだ指先にぐぐっと力が入ってしまう。
「…センパイ…脱がしますね…」
耳元でささやく様に言われて、凛は頭も身体も一層カッと熱くなっていくのを感じた。
似鳥は椅子に座る凛を自分に掴まらせるようにして一時だけ立ちあがらせて、スウェットズボンとボクサーパンツをいっぺんに足元まで脱がせ、また椅子に座らせた。
凛の熱く上を向いて勃ちあがるアレが、似鳥の前に現れる。似鳥は凛の両脚を開かせて太腿の間にひざまずくと、目を細めて嬉しそうに凛のそれを握った。
「リン…センパイ…好きです…」
握った凛の先端を、ためらいなく口に含む。
口内の柔らかくしっとりと熱い感触が、凛の敏感な部分を包み込む。
「うっ…あぁ…」
先端の丸みと割れ目に沿って舌を這わせると、凛は身をよじって、両腕を似鳥の頭に延ばして、髪をクシャっと握った。
似鳥はさらに口を大きく開いて、先端だけでなく全体を口に入るだけ目一杯含んだ。
「はっ…ん…っ あぁ…」
言葉にならない声が喘ぎ声として凛の口端から漏れ出て、ぴちゃくちゃと淫らな音と重なっていく。
似鳥がゆっくりと上下に顔を動かして、凛のアレを擦っていく。
時折凛の様子を伺う様にチラッと凛の方へ目配せする。
凛は顔を益々真っ赤にさせて、歯をギッと食いしばりながら快楽の波を感じている様子だった。
凛は身体から徐々に力が抜けて、椅子に座ってられなくなるのを感じていた。
震える声で凛が言う。
「あっ…アイ…も…ベッドに…っ」
「イヤです…。
だってセンパイ…なんだかすごくエロくって…我慢できない…」
似鳥は凛の希望は無視して、さっきよりも強く先端をグリグリといじった。
「あ…ぅ……あっ…ん…っ」
凛の先端からぷくっと先走りが漏れ出始める。
似鳥は凛の太腿の裏側に手を添えて、さっきよりも足を高く持ち上げ足を大きく開かせた。
左脚が机の上に触れ、凛は自分の足にノートの紙があたるのを感じた。
その間も似鳥は凛の敏感な部分を一度も離さず、刺激を加え続けていた。
本来勉学に励むべき机の前で、こんな風に後輩にされるがままにされている…
後ろめたい背徳感は快楽へと姿を変えるばかりだった。
「ア…イっ…もぉ…ムリだっ…て…」
我慢できずに声をあげる。
手折られた足がブルブルと震える。
似鳥は何も言わず、凛が椅子から落ちない様に太腿に手を添えて強く押さえつけ、口だけで凛を追い詰めていく。
似鳥の熱い口内が…
ねっとりと絡む舌が…
凛の弱い部分である裏側を攻めたてる。快楽が頂点を目指し押し寄せる…
「あっ…あっ…アイ…も…もっ…いく…っ…!」
目頭が熱くなって涙が溢れる。
似鳥の髪をギュッと強く掴む。
「あぁ……っ…!!!」
凛の身体が大きくブルブルっと跳ねた。と同時に似鳥の口内へびゅるびゅると勢いよく射精した。
「…っ んぅ…」
…数回に分けて放たれた精液を、似鳥はそのままゴクゴクと飲み込んだ。
椅子にグッタリと持たれかかり、はぁはぁと肩で荒い息をつきながら、似鳥を薄目で見つめた。
似鳥の濡れた口元が艶めかしい…
ー今…この口で…俺はいかされた…ー
そう思うだけで身体がまた火照り出すのを感じた。
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Aにつづく(AはR-18)
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