memo | ナノ
▽夢を回想する


夢と現の隙間の秘密をちょっと書いてみたもの。今回エロなし。



 こんな夢を見た。
 などと書き出しては不敬にあたるだろうか。ともかく、夢を見たのである。

 中禅寺と同衾すると(恥ずかしいかな、鬱でどうにもならない精神状態になると、赤子のように彼に共寝をされることがあるのだ)、おかしな夢を稀にみる。それは、――おかしな、としか云えぬし、内容を詳細に語ることはできれば避けたい。
 前提として、私と彼は特別な関係ではない。古い友人(彼曰く、知人)であることを強く主張しておく。それというのも、その夢が彼から性的な愛撫を受ける夢だからである。もう一度云うが、私と彼は特別な関係ではない。私は彼に懸想などしていないし、おそらく彼も同じだろう。お互いに所帯も持っている。私が情緒不安定になる度彼の自宅へ逃げ込む傾向があるのは多少異常なのかもしれぬが、それは学生時代からの習慣、悪癖であり、恋愛感情に結びつくものではない。


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