真6日目 照 | ナノ

真6日目 照


6日目、今日を含めあと2日でこのGAMEも終わる。
今日はアマテラスの討伐。デカイは地味に早いわで少し苦戦ぎみだ。

「うぉっ」

ユイカの驚いた声が聞こえた。

「触手どこから出てくるかわからんから気をつけろよ」
「はーい」

ライムの銃撃で怯んだ隙に3人で斬り込んでいく。
足の結合崩壊も済んでいるし、バテる頻度も高くなっている。

「一気に行こう!」

ユイカの声に従い、神機を握り直したときだった。


“ねぇ、食べないの?”


「うっ」

頭に激痛が走り、思わず神機を離してしまった。
金属が地面にぶつかる音が遠くで聞こえた。


“ねぇねぇ、お腹空いたよ。


化け物さん。”











「ソラ!!」

アヤの声に一瞬で意識が戻るも、迫りくる攻撃を避ける余裕は無かった。
















「ソラ……!!」

アマテラスが攻撃を加えようとした時、動けなかったソラ。
思わず駆け寄ろうとした時、彼女は黒い靄に包まれた。強い風に腕で顔を守りながら見る。そして

『グウォォォォォォォッ』

ハンニバルとなり咆哮する姿に絶望を覚える。

「うそ…」

一瞬の出来事だった。
アマテラスは脚を掴まれ、引きちぎられ、血飛沫が上がる。
終いにはただの肉塊となって、地面に転がっていた。

「ソラ……?」
「っライム!!」

ユイちゃんの声に慌てて避ける。
ソラは容赦なく私がいた所に攻撃してきた。

「ソラ!!」
「二人とも帰ろう!このままじゃ全滅だよ!」
「っでも…!」

苦痛に歪むユイちゃんの言葉に歯痒くとも従うしかなかった。
ソラは私達を傷付ける事を望んじゃいない。だが、ソラの爪がひきつけてくれたライムに迫る。

「ライム!!」

『ソラ』

聞き覚えのない声がソラの名を呼ぶ。ソラはその声に反応するかのように動きを止め、あたりを見渡した。それを見て後退し逃走経路を確保する中、嫌な汗が背中を伝う。しかし、ほんの数秒でソラはその場から去って行ってしまった。

「ソラ…」
「何が………」
「…皆に報告しよう」


暗い面持ちで体育館に戻り説明を行ったが結局その日ソラが帰って来ることはなかった。








ー残り 1日ー




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