何度でもどこまでも2


何と言うか…
前回が変なとこで止まっててただの死ネタじゃんってなってまして急いで書きましたw
かなり短いのでもしかしたら追加するかもしれません

ではどーぞっ↓↓
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ふ、と意識が浮上した
目の前に広がったのは今は懐かしい寮の天井
…寮?
どうして、今まで病院にいたのではなかったか
最愛の夫を自分のせいで亡くしてしまいその傍らで泣き続けていたはず
いつの間に寮にいたのか
誰かがつれてきてくれたのだろうか
…連れてきてくれた
そこまで考え飲み会の度に寝落ちした郁を寮に運んでくれていた堂上を思い出した
「…篤さん」
涙が込み上げてくる
その時枕元の携帯が着信を告げる
慌てて確認しようとして違和感に気づく
「この携帯…」
今郁の手に握られている携帯は当麻事件より前のものなのだ
そしてこの携帯はあの大雨で壊れてしまい新しいものに変えたはず
その携帯がどうしてここにあるのか
それよりも今は着信に…と携帯の表示を見ると柴崎の文字
「も、もしもし?」
「あ、笠原?ちょっと業務部で飲み会にいかなきゃいけなくなっちゃったのよ、遅くなるから先に寝といてくれる?」
「へ?あ、うん…」
柴崎の声のトーンがいつも通り過ぎて驚く
「なに?何かあったの?」
自分の声があまりに暗かったからか心配そうな声が電話口から響く
「ううん、何でもないよ。楽しんできて」
「えぇ、わかったわ、ちゃんとご飯食べに行くのよ?」
「うん」
そう言って電話を切る
何かおかしい
いつも通りすぎる柴崎、あるはずのない携帯、いつのまにか移動した自分
もう一度携帯を開いたときその違和感に気づいた
「正化…31年…?」



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