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獄「たくっ、服が血でべとべとだな。」

「だってー!」

獄「今日買ってもらった服はどこにあんだ?」

「・・・・・・・きょーやが持ってると思う。」

獄「取ってきてやっから風呂に入っとけ。入り方は分かるか?」

「多分。」

獄「ま、お湯に使ってろ。」

「はーい。」


獄寺に促され、咲希は風呂場に向かった。

お風呂の入り方は分かるが・・・、自分の知っているものよりも広くてなんだか未知の世界にきた気分。


「ひっろーい!」


誰もいない広い風呂場。

咲希ははしゃぎ、血濡れのまま浴槽に飛び込んだ。

とたんに・・・水が赤色に染まっていく。

まるで、血の池にいるみたい。



「真っ赤・・・・。はぁー。ツナ怒るかなぁ・・」



そんなことを心配するなんて、自分らしくないのだけれど

なぜだか、ツナには嫌われたくないと言う想いがあった。

自分をはじめて受け入れてくれたからかもしれないし、興味があるからなのかもしれない。

難しく考えるのは苦手だから、咲希はぶくぶくーと水の中にもぐって考えを吹き飛ばした。



そして、髪と体を綺麗に洗う。

石鹸のにおいが体を包み込んだ。



「はぅー!気持ちよかったー!はやとー?」

獄「上がったのか?」

「うん!」

獄「んじゃ、夕飯だ。準備できてるからこい。」


「はーい、」



元気よく返事をして、咲希は獄寺についていく。

気付けば、足の長さのせいで咲希を置いていきそうになってしまうから、獄寺は大変だ。

だが、自然と嫌ではない。

職業上、子供と触れ合う機会がないからか。



「今日のご飯は何?」

獄「ハンバーグだな。」

「はんばーぐ?」

獄「肉の塊。」

「・・・・人間?」

獄「狽サうだけそうじゃねぇ!!



キョトンと首を傾げている咲希が少し可愛くて、獄寺は思わず笑っていた。


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