14日目

ツナが黒くなってからツナを見る周りの目は変わった。

特に女子。

告白が異常なほどにまで増えた・・・・それは、風紀委員として見逃せないことでもあった。


雲「だから困るんだよね。君のせいで風紀が乱れて。」

ツ「いや、俺じゃないと思いますけど。」

雲「でも、原因は君だろ?」

ツ「じゃぁ、どうしろっていうんですか。」

雲「元のダメツナに戻ればいいんじゃないの?」


しれっと返す雲雀に、それは嫌だというツナ。

ツナがモテるようになったせいで、学校に違反物を持ってくる女子が多くなったり。

授業中、昼休みキャキャー煩くなったり。

挙句の果てに隠し撮りなんかを売ったり買ったりしてるのだから。

雲雀としてはこれ以上学校の風紀を乱されるのは非常に好ましくない・・・・が、

相手は並中中の女子。といってもいいぐらいだ。

それだけの人数を咬み殺すわけにもいかず。



雲「とにかく、どうにかしてよ。」

ツ「雲雀さんって意外と他力本願ですよね。」

雲「僕の手に負えないからいってるの。別に女子を全部咬み殺しても構わないんだけど。」

ツ「酷いですね。でも、どうしようもないじゃないですか。」



こればっかりは、さすがにどうこうできる問題ではない。

いまさらダメライフを送るなんて、ツナとしては絶対嫌だし。

かといって、女子をどうにか出来るわけでもない。



ツ「まぁ、考えておきます。」

雲「うん。」



ツナは応接室を出ていった。

残った雲雀は盛大に溜息をつく。このごろいらいらしてたまらない。



雲「ハァ。」



ツナを呼び出したのは半分本気で半分口実。

夕翡がいなければ、ツナは絶対に応接室になんて来ないから。

自分でも女々しいとは思うけど・・・・会いたくてたまらない。

けど、この気持ちを言葉にする気はなかった。


























言葉にする気なんて なかった























「ツナ君!!・・・好きです!!」

ツ「・・・・・ごめん。」

「っ・・・・・好きな人・・・いるの?」

ツ「うん。」


気持ちを言葉にする気なんてない。

答えは分かりきってる。


裏庭でツナが告白されているところを雲雀は偶然聞いてしまった。

ツナが断ったのにほっとしたのと同時に、好きな人がいるって聞いて・・・気分が沈む。



ツ「雲雀さん?盗み聞きなんて趣味悪いですよ。」

雲「ビクッ)別に、聞きたくて聞きたかったわけじゃない。」

ツ「そうですか。」



雲「好きな子 いるの?

ツ「え・・・・。」



言葉が口をついて出た。

自分が何をいったか理解したときには遅くて慌てて口を手で覆ったが言葉は消せない。

運良く、ツナは考え込んでいたようで雲雀の行動に気付かなかった。



ツ「いますよ。」

雲「ふぅん・・・・。」

ツ「気になりますか?」


にやりと笑って、ツナは聞いた。

たぶん冗談 からかい半分だったのだろう。



雲「うん。」

ツ「雲雀さんには、教えてあげません。」



そういったツナの顔はやけに優しかった。

たぶん、その好きな子のことを考えているのだろう。本当に、好きなんだと 顔が言っていた。

それが酷く悲しかった。























雲「どうして・・・僕じゃダメなの・・・

ツ「え?何か言いましたか?」

雲「綱吉のこと・・・好き・・なのに・・。」

ツ「・・・・えっ。」


気付けば止まらなかった。

涙と一緒に、気持ちまで溢れてきてしまった。

答えなんて分かってる。だから、言わないで



ツ「っ・・・あの・・・すいません。



それは一番言ってほしくなかった言葉。



雲「っ!!」



雲雀は逃げるように走った。

言う必要なんてどこにもなかったのに どうして言葉にしてしまったんだろう。

























夕「告白モドキじゃなくてもろ告白じゃん。」

雲「煩い!!っ・・・・僕・・・振られたんだから・・・・・」


こんな雲雀の表情は始めて見た。

辛そうで、悲しそうで弱気な表情。今にも泣き出しそうで(今まで泣いてたけど


雲「僕だって言うつもりなんてなかったよ・・・。なのに・・・っ」

「ふむ。でも、ツナが好きなのは恭君だと思ってたのに。」

雲「期待させるようなこと言うな!!

「ムッ)期待って言うか、私の希望と推測は99%合ってる。よし!ツナに聞いてくるよ!」

雲「は?」

「恭君には退院の借りもあるし!」



夕翡はスタッと立って拳を握り締めた。

もう少しでツナヒバ。ツナヒバは目前に迫っている。そんな思いが夕翡の中で暑く駆け巡った。



私にまっかせなさい!!




私様の夕翡様

普段は迷惑なそんな性格も

こんなときばっかりは頼もしい


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