Twenty-nine

山「今日あたり満開だな。いい花見になりそーじゃねーか。」

獄「まだ朝ですし、最高の場所をゲットできますよ!」

「そんな簡単にいかないって。」

ツ「不安になること言うなよ。」


ぽかぽかと春の陽気が包む今日この頃。

お花見の場所とりをしに行くツナたち。

というのも、ビアンキが場所とりでポイズンクッキングを使おうとしたからツナが止めたら・・・・

変わりにいい場所をとってこいということで、山本・獄寺・夕翡と一緒に行くことに。



「いい天気〜。桜の下で寝たい。」

ツ「寝れば?」

「ツナの膝枕でがいい。」

ツ「分かったよ。」



苦笑しながらも、嫌そうではないツナ。

お前ら本当に兄妹か!? という突っ込み話の方向で。


公園につくと、鮮やかに咲き乱れる桜が目に入った。

運のいいことにまだ誰もいなかった。一番乗り・・・?かとおもいきや

桜の木から出てきた一人の男・・・リーゼント頭の学ラン・・・



「ここは立ちいり禁止だ。この桜並木一体の花見場所は全て占領済みだでてけ。」

夕「風紀委員・・・・。やっぱり、恭君か。良かったねツナ。一緒に花見が出来るよ!!」

ツ「えぇ!?!?冗談じゃないよ!!」



ザクッ  ザクッ


ドガッ



「・・・おはよう。いい挨拶だね。ひばりん♪

ツ「夕翡!!って、雲雀さん!?」



夕翡は、素手でトンファーを止めていた。

いくら夕翡でも素手は痛い・・・・笑いながら怒っていた。証拠に呼び方が「ひばりん」になっている。

その呼び方に、獄寺と山本は笑いを堪え切れなかった。



山「夕翡・・・ひばりんって・・・なんだよwwwww」

獄「はっ。お似合いじゃねーか。」

雲「騒がしくなったと思ったら君達か。夕翡、いい度胸だね。」

夕「アハハ 恭君、私に喧嘩売るって・・・・跪かされたいの?



ぞくっ

夕翡は・・・よっぽど痛かったのか・・・かなり不機嫌そうだ。

雲雀も、悪寒を感じぞくぞくする。出来ることなら今・・・楽しみたいのだが・・・。

夕翡が相手になってくれないだろう。



雲「僕は群れる人間を見ずに桜を楽しみたいんだ。」

「また無茶言って それより、ツナと一緒に花見しよー?」

雲「ヤダ。それと・・・君は役に立たない。弱虫は・・・土に帰れよ。



ドガッ


ツナたちを足止めしていた風紀委員は、雲雀のトンファーによって一発でのされた。

その冷酷さに、ゾクッと寒気が走る。夕翡のよりはましだが・・・

ツナたちが引きつった表情でいる中、夕翡は ひゅーひゅー 口笛を吹きながら拍手していた。



シャ「いや〜。絶景!絶景!おっ、夕翡ちゃーん!おじ「消・え・ろ☆」ぐはっ!」

山「はは。可愛く殴ったのな。」

「えへ//」

ツ「ちょっ!シャマルが・・・。夕翡、怖いから。」

リ「ちゃお。雲雀。」


突如現れたりボーン。

それを見て雲雀は、心なしか嬉しそうになった。

いや、楽しそうと言うべきか。



雲「赤ん坊。会えて嬉しいよ。」

(さすが3位。態度が違うよね。のわりに、1位の私の態度が・・・酷くない?)

リ「俺達も花見がしてーんだ。花見の場所をかけてツナが勝負すると言ってるぞ。」

「うわぁ。ツナ、立派になって。」

ツ「いってない!!絶対嫌だからー!!」

雲「ゲーム。君達3人とそれぞれさしで勝負しよう。お互い膝をついたら負けだ。」

ツ「3人?」

「私除くに決まってるじゃん。花見どころじゃなくなるよ?恭君キャラ崩壊だよ?泣かせて跪かせちゃうから


それどころか、ここら一帯灰の山になるだろう。

リアルすぎて笑えない・・・・。

ツナは乾いた笑いしか出せなかった。

途中、シャマルが雲雀に吹き飛ばされて・・・医者消えたけど気にしなーい♪

そして結果は知っての通り、獄寺負け山本負け・・・ツナの出番。




「ツナファイトー!いくらツナでも恭君の顔に傷つけたら怒るからね!恭君もツナの可愛い顔に傷つけたら殺,怒るよ?」

山「こえーのな。今、殺すって言おうとしただろ。」

「え?何のこと?コロス?おいしいの?(((オイ」

獄「てか、それじゃ戦えねーだろ!!無茶いってんじゃねーよ!!」

「・・・・・・・・さっ。今のうちに花見の準備しよ。」

獄「は!?10代目の応援しねーでどうすんだ!! 」



とは言ったものの、夕翡の脅し声援のせいで、雲雀のツナに迂闊に手が出せず・・・

その隙に夕翡は一番良さげな場所にシートを敷いていた。

お菓子を食べて、ジュースを飲んで既に宴会が始まっている。



しゅぅぅぅぅぅ


そして、ツナの死ぬ気モード切れになってしまった。



ツ「うわぁあああ!!」

「ツナー。おいで。着替えも持って着てるから。」

雲「夕翡・・・何勝手に。許可した覚えはないよ(ムス」

夕「恭君の物は私の物ついでに恭君も私のもの←」

獄「ジャ○ア○かよ!!

夕「え?ごっきゅん?何か?

獄「何でもありません!!」

ツ「土下座ー!?!?!?!」



獄寺さえも土下座させる、夕翡のスマイル・・・・

世界征服も夢じゃな((((

少なくともマフィア界征服は出来((((



夕「恭君は文句あるの?え?一番最初のつけを払うと。そっかぁー。跪かされたいんだ〜。恭君ってM?」

雲「スイマセン。」

ツ「雲雀さんー!?!?!



最強夕翡・・・

まさか、獄寺と雲雀を土下座させるなんて・・・

ツナは眩暈を起こしそうになった。

ついでに夕翡も眩暈を起こしそうになった。



「ごっきゅんはいいけど、恭君はキャラ崩壊・・・。楽しいけど立って?」

雲「ボソッと本音が聞こえ「え?土下座したいの?」・・・・・・(ムス)・・・!?!?」

「ぁ、桜クラ病・・・・・。」

雲「何・・・それ・・・。」

「このおっさんにやられたの。病気の一種で桜に囲まれると立っていられなくなる。」

シャ「わりーけど、超えてきた視線の数が違うのよ。ってことで夕翡ちゃ「あはw」ぐはぁ!!」

ツ「わぁ。シャマルドンマイ・・・・・。」



夕翡の言った通り、雲雀は体がふらふらするのを感じた。

たっていられず、膝をついてしまっているからツナの勝ち・・・・



「恭君、大丈夫??半分良い気味だけど。」

ツ「夕翡、そう言うことは心の中で言おうよ・・・・」

雲「・・・・・・・約束は約束だ。せいぜい桜を楽しむがいいさ。」

「いっちゃうんだ・・・。まぁ、無理はさせないけどー。」


雲雀はふらふらと行ってしまった。

その後姿を夕翡はもとより、ツナも・・・少し残念そうに見ていた。

その後、ビアンキたちと合流して皆でどんちゃん騒ぎ。




ツ「夕翡!それお酒!!」

「うぇ; 苦い〜;;;;;」

リ「まだまだ子供だな。」

「子供だよ〜。てか一生子供でいい。大人になってもお酒飲まないけど・・・いつもジュースだったし。」

ツ「夕翡苦いの嫌いだもんね。」



楽しく笑って、夕方ごろお開きとなった。

片づけをして帰るのだが、夕翡はしばらく桜を見た後・・・枝を折った。



ツ「夕翡!何やって・・・・・」

「恭君、桜クラ病かけられちゃったから。せめてもの償い?本当は折っちゃ駄目だけどね(苦笑」

ツ「・・・・俺もいって・・・いい?」

「!うん!行こ!」


夕翡はからかいもせず、嬉しそうに笑った。

その反応に、少なからず安心するツナ。

そして、夕翡とツナは雲雀がいるであろう並中の応接室に向かった。

まだ電気がついているから雲雀はいるだろう。




トントン

返事を待たず、夕翡は中へ入った。

・・・・もはやノックの意味がない。



雲「・・・・何。」

「桜。囲まれてなきゃ平気でしょ?折ってごめんね。」

ツ「すいません。シャマルのせいでお花見できなくて。」

雲「別に。君が謝ることじゃないよ。」

「桜餅持ってきた。夜のお花見も風情があっていいでしょ?」

雲「そうだけど・・・沢田綱吉のその格好。風紀を乱してる。」



その格好とは、夕翡に無理やり着せられた着物姿のことである。

女性用の着物だから・・・まぁ、女装。

いつものことといえばいつものことなのだが。



「いいじゃん。 可愛いでしょ?」

ツ「俺は恥ずかしいけどね・・・・(もう慣れた。)」

「着れるうちが華!・・・まぁ、10年後でも相変わらず美人だけど〜♪」

雲「はぁ。というか、群れにきたなら帰ってくれる?」

「はーい。ツナ、桜も渡したし帰るよ。」

ツ「うん。」




にこっと2人は笑い、応接室を後にした。

雲雀の頬がほんのり赤かったのは・・・さて・・・どちらのせい?

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