Thirteen

カチャ
















折角ぐっすり寝ていたのに、小さな音とかすかな殺気。

何より、額に押し付けられた銃で夕翡は目を覚ましてしまった。



「グッドモーニング、リボーン(ふわぁ)」

リ「!!」



夕翡は目も開けずに、それがリボーンだと分かり挨拶をした。

まぁ、この家で銃を持っているなんてリボーンだけだから・・・というのもあるのかもしれない。

でもさ、普通もっと驚くよね。ツナは飛び跳ねるよ。



リ「よく分かったな。」

「超直感?」

リ「適当に言ってんじゃねぇ。やっぱり、ボンゴレ10代目にはお前の方がふさわしいな。」



リボーンはにやりと笑った。

ボンゴレ10代目候補のツナと夕翡。全体的に見て圧倒的に夕翡の方がボスに相応しいのは100人中100人が同意するだろう。

夕翡は嫌そうな顔をしてリボーンを睨む。



「嫌〜。ボスとか怖いじゃん。戦いたくないし、サポート役で。」

リ「勿体ねぇな。お前の力なら大丈夫だぞ。」

「10代目はツナなの!そんで、ツナ総受けにするんだ(((ェぇぇ」

リ「・・・・一遍逝っとくか?

「遠慮します。でも、ツナだって将来強くなるわけだし。私はボスになるには・・・・ちょっと、ねぇ。」



夕翡は少し考え込んだ。

そう、ボスになるには・・・夕翡には足りないものがいくつか。

まぁ、ボスが腐女子のボンゴレなんて終わったも同然じゃない?((オイ



ツ「俺も夕翡のほうがいいと思うけどなぁ。夕翡に危ない仕事させたくないけど・・・・」

「ツナ買OッドーモーニングーvV」

ツ「おはよう、」

リ「いつもこんな朝なのか?(呆れ)」

ツ「まぁね・・・。もう、慣れちゃった。」



こんな朝とは。

挨拶と同時に夕翡はツナに飛びつき・・・まさに犬のごとくべたべた?

夕翡いわく、朝の栄養補給らしい。願わくばこのまま食べたいと((((うおい



「大体ね、今は強くても私女の子だし。大人になったら・・・ダメでしょ。」

リ「あぁ。お前・・・一応女だったな。

立派な女の子だし!!女子だもん!!



そう、女の子だからこそ いつかは追い抜かされる。

ツナがボスになったとき、足手まといになるかもしれない。そうならないように体を鍛えてはいるけれど。



ツ「あれ?でも、小さいころからいろいろ習い事してたのってボスになるためじゃないの?」

「違うよ狽「つマフィア界にデビューしても大丈夫なように。」

ツ「デビュー!?」

リ「習い事なんてやってたのか?」

「まぁね〜。」




そう、夕翡は


素晴らしく出来たお子様だったのだ。





4歳のころから






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「お母さん!私空手とか柔道やって強くなりたい!」



そのときはまだ4歳ということで、頑張って子供の振りをしていた。

元々精神年齢は低いし、奈々のような心優しいお母さんなら・・・誰だって童心に返れるだろう。

時々子供にしては えぇ?とか あれ?と思ってしまう発言もあったものの

天然奈々なので、特に気にしてはいなかった。

そんなある日の話し。



奈「空手に柔道?」

「うん!さいきんぶっそうな世の中ってにゅぅすとかで言ってるでしょ?だからごしんに。」

奈「確かに、強くなるのはいいことだけど。」

ツ「夕翡〜。危ないよー;;(既に涙目)」

「ツナ(抱き) 可愛いなぁ、もう///心配してくれるなんて。」

ツ「お兄ちゃんって呼んでっていってるのにー;;;;」



不安なのと悲しいので、泣く寸前のツナ。

勿論夕翡は、 可愛い可愛い の連続でツナの話など聞いていない。

そういうところは全然変わらないものだ。



「ねぇ、お母さんいいでしょ?」

奈「そうねぇ。お母さんはかまわないけど・・・夕翡ちゃん・・これ以上習い事増やして大丈夫なの?」

「よゆー。」

ツ「すごいよねぇ(ほええ)」

「もう、本当可愛いな///食べちゃうぞ。」

ツ「え柏Hべてもおいしくないよ;;;」

「ツナなら絶対おいしい。」



・・・・こういうところが4歳児らしくないのだ。

やっぱり言葉の意味が分からないツナはあたふた。奈々は仲いいわね〜と見ているだけだし。



そんなことよりも習い事の話。

夕翡は4歳というかなり子供にして・・・半端ない習い事の量だった。



月曜・・・ピアノ

火曜・・・料理

水曜・・・剣道

木曜・・・絵画

金曜・・・フルート



毎日習い事のフルコース。

転生する前にどれもやっていたもので、頭で理屈が分かっていても・・・体が動かないという難点を克服するために習っている。

慣れない体のため。 本当ならとっくに弾ける曲を弾くのも一苦労だ。



このほかに・・・こっそり株をやって儲けてたり、そのお金で武器を買って練習したり。

とりあえず、大人でもこなせないような量を楽々こなしている。




奈「夕翡が大丈夫ならお母さんはいいけど。」

「わぁいヽ(ω・ヽ)(ノ・ω)ノ わぁい♪」

ツ「頑張ってね!」



それから夕翡の習い事メニューに 空手、柔道、合気道、少林寺が追加された。


小4ぐらいで習うことが何もなくなり、雲雀に会ったので

全部止めてしまったが。



ツ「夕翡?そろそろ戻ってきてくれる?」

「アイアイサー。いやぁ。小さいころからツナは可愛かったなぁ。まさに天使。女神(ぽわわん)」

ツ「いってそばから!!というか、女神はおかしいよね!?」

「恭君も可愛かった〜。」

ツ「聞いてないし・・・。そういえばさ、夕翡っていつ雲雀さんと知り合ったの?」



キョトンと首を傾げるツナ。

よくよく考えると、夕翡はツナにべったりで離れたことはほとんどなかったはず。




「恭君との出会いは、5歳頃・・・暴力団潰ししてたとき。

ツ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(唖然)」

「ツナツナー?」

ツ「え?」

「だから、暴力団潰しだって。ちゃんと突っ込まなきゃダメじゃん!「暴力団ー!?」見たいな感じで。」

ツ「できるか!!!!急に暴力団って何!?夕翡5歳だよね!?てか、俺、何かの冗談かと思ってたんだよ!?信じられるわけないだろ!!」



まったくツナは〜 と呆れていた夕翡に対して、やっと突っ込んだ。

急に暴力団なんて言われても誰も信じないよ とかぶつぶつ言ってるものの・・・夕翡だったらありえると思っているツナは悪くない。



「冗談じゃないよ?」

ツ「だって・・・5歳でしょ?いつ??」

深夜2時ごろ。草木も眠る丑三つ時☆」

ツ「どこが☆ だよ!!2時に起きる幼稚園児なんて普通いないよね!?

「はっはは。目が覚めたんだ!」

ツ「威張るな!!!」



つっこみで息がぜいぜいハーハー・・・ばてているツナ。

突っ込んでこそツナだなァと笑っている夕翡。

ツナは・・・可愛そうだ。



「だってさ、何だっけ・・・一人でお買い物行ったこと会ったでしょ?おつかい。」

ツ「夕翡が、俺はナンパされたり誘拐されたりするから絶対ついてくるなって鬼の形相でいったやつ?」

「そう。早口言葉みたい。で、その時どっかの暴力団の男に「餓鬼がどけ!」とか言われてさ〜。蹴られるところだった。勿論華麗にかわして思いっきり弁慶の泣き所蹴ってやったけどね?



くすくす黒く笑う夕翡に恐れを感じ・・・たらーと冷や汗が流れるのを感じた。

顔が引きつってる・・・・

「それでもムカツクから・・・住所調べて、十分嫌がらせをした後潰しちゃった(テヘ☆」

ツ「テヘ☆で済むかー!!

「今彼らはどうしてるのかなァ。きっと、私の説得のかいあって真面目に暮らしてるはず(゚.+:。(*-ω-)(-ω-*)゚.+:。ウンウン」

ツ「絶対脅したでしょ。」

「え?嫌だなァ。次こんなことしたら"セメント詰めにして魚の餌にしてやんよ☆"って言っただけだよ?水攻めもいいな〜とか呟いてみたり。勿論、今はそんなことしないからね?私大人になったなぁ。」


ツ「・・・・どこでそんな子に育ったんだろ。なんか目がかすんできた。」

「え?花粉症かな〜。」

ツ「夕翡のせいだからね!?

「ごっめーん♪ツナの泣いてる姿って私にとってはご褒美だわ。大級の。」



夕翡は笑いながら言う。

あぁ、もう何を言っても無駄なんだろうなァと泣きたくなるのを必死に堪えているツナは偉いと思う。

なんだか、話がずれた。

話題を早く元に戻そう。




リ「だとよ。」

「はーい。恭君とは一緒に暴力団潰しました(にこ」

リ「雲雀とか。」

ツ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はあああぁぁあ!?

「ツナ!反応が遅いぞ!恭君は・・・並盛の風紀を乱すやつは許せないって言ってたな〜。その後一戦交えたんだけど5歳児にしてはなかなかだった。」

ツ「夕翡も5歳児だったくせに。」

「精神年齢21歳だよ?」

ツ「・・・・・・・・・・・・・・・・えっ?

「言ってなかったっけ。私、21歳で死んだの。」

ツ「こんな21歳見たことないけど!?



ツナ、失礼だぞ。

リボーンはそう言うものの・・・こんなのが21だとか世も末だなとか思ってたり。

夕翡はむぅと頬を膨らませて反論する。




「これでも、ハーバード大学在住だったのに。こっちもある?」

ツ「うん・・・ってハーバードォォ!?」

「ぁ、ツナでも知ってるんだ。っと、話がずれた。まぁ、一緒に暴力団を潰したのが出会い。初めて会ったとき思わず抱きしめたら咬み殺されちゃったけどね♪」

ツ「ただの変態だよね・・・。雲雀さんが可哀想。」

「ツナに可哀想って言われる恭君が可哀想。」

ツ「放っとけよ煤v

リ「俺も夕翡に同感だぞ。」

ツ「煤v



どうせ俺何か といじけてしまったツナを夕翡は愛しそうに見ていた。

背中に隠されているのはたぶんカメラ。



夕「そのときねー、ツナのお嫁さんになって?って頼んだらOKしてくれたんだよ?今は忘れてるんだろうけど(エーン!o(>д<。 o)。o○((。・д・。)クス嘘泣き♪))」

ツ「嘘ーー!?

「かなり可愛い女の子って感じで言ったからかなァ。」

ツ「ダメじゃん!詐欺だよ!」

「そう?」





夕翡の過去が少し聞けた日だった。

ついでに、お兄ちゃんなのに何も知らなかったなぁとツナが落ち込みに落ち込んだ日でもあった。

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