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(さてと、どうしようかしら。)
出た先にジョットの姿はなく、リルはしばらく辺りを見回した後外に出た。
なぜかと言えば、これ以上ここにいたくなかったから(きまづいし)
それが間違いだったと最後まで気付かないリル。
「本当に広いわね・・・。」
歩けど歩けど終わりの見えない廊下。
こんな屋敷に住んでいるのだから相当な金持ちなのだろう。
「そこで何してるの。」
「っ!」
「君・・・誰。」
振り向くと、金髪の青年が一人。
コートを着ていて、これまた高そう。
ムスッとした顔は、限りなく不機嫌そうだ。
「聞いてるの?」
「コク)ジョットさん・・・を探してます。」
「・・・誰。」
「リルです。貴方は・・?」
ア「・・・アラウディ。」
「アラウディさん。ジョットさんに連れてこられたんですが・・・。」
ア「・・・・」
アラウディは黙りこくったまま何も言わなかった。
だが、手にある手錠を隠さぬことから警戒してるのが分かる。
「本当です。」
ア「そう簡単に信じると思う?そうでなくても身元の知れない女なんかボスのところに連れて行かないよ。」
「ボス?そういえば、ジョットさんは何をしてる人なんですか?」
ア「・・・知らないの?」
リルの問いで、アラウディの警戒がますます高まったような気もするが仕方ない。
そんなもの聞いていないし。
名前だって、Gに聞いてばかりだ。
「はい。本当のことを言いますと、私売女だったところを今買われてきたばかりなんです。ジョットさんの名前もGさんと言う方に聞きました。」
ア「・・・・ふぅん。」
ジ「こんなところにいたのか。」
「ぇっひやぁっ!!///」
突然ふわりと体が浮いて、ジョットに抱きかかえられた。
ジ「声がエロい。」
「なっ//」
ジ「顔を赤くすることないだろ。慣れてないのか?」
「慣れてるわけないでしょう!!//降ろしてよ!」
ジ「クスクス)軽いな。確かに、よく見ると12歳に見えるぞ。こうしていると特にな。」
ア「12?君12だったの。ずいぶん老けてるんだね。」
「なぁっ!!」
リルはジョットに抱きかかえられたままアラウディをにらみつけた。
が、アラウディは平然とリルを見ている。
ア「ジョット、それ本当に買ってきたの?」
ジ「あぁ。おもしろいだろ?」
「おもしろッ煤v
ア「ロリコン。」
ジ「違う。(黒笑)秘書にするからな。」
ア「そんな子大丈夫なわけ?」
ジ「平気だろ。言葉は綺麗だし。」
ア「確かにそうだけど・・・」
ジ「そのスーツ、ぴったりのようだな。」
ははっ、と笑ったジョットの顔にリルの顔の熱が上がった。
慌てて、顔を隠してで冷やすけど熱は下がらない。
(もう!なんなのよ!!)
知っているけど、認めたくないこの気持ち。
急いで閉まって鍵をした。
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