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前回の復習&ここからは管理人してんです☆


さてさて、ある町で体を売っていたリルはひょんなことから男に買われ

お風呂に入ってくつろいでいたら・・知らない男が入ってきた。

お互い見つめあい何も言えない状態・・・



(ここは叫ぶべきかしら・・)


リルは肩までお湯に浸かっているとはいえ、裸。

男は腰にタオルを巻いただけで上半身は裸。



「・・・・・・どうぞ?」

いやいやいや。

「えと・・・・なんかすいません・・・」

「・・・・お前誰だ。」

「リルと言います。・・・・・・・・・買われてきました。」

「は?」



本来なら「誰に」を入れるべきなのだろうが、生憎リルは自分を連れてきた男の名前を聞いていなかった。

ついでに、自分の名前すら教えていないのだ。



「誰に連れてこられたんだ?」

「名前を聞いていないんです・・・・。
 
 ・・・あの・・・・・半裸でそこにいられるのもあれなので入ってください・・。」

「いや・・そういうわけには・・」

「私は構いませんし、そこにいられても落ち着かないので・・・」



そういわれてしまうと、男も入るしかない。

なるべくリルを見ないようにして、ゆっくり湯船に使った。

さらりとした赤い髪が水に映る。



G「俺はGだ。お前、連れてきたやつの名前を本気で聞いてねぇのか?」

「えぇ。タイミングがなかったので。」

G「どんなやつだった。」

「そうですね・・・。金髪・・・?で、俺さまぽかったです。」

G「・・・・該当者が2人いる。」

「それから・・・偉そうでした。私を雇ってくれるって・・。」

G「ジョットか。」

「ジョットさんですか。」

G「あぁ。珍しいな、あいつが女を買ってくるなんて。女に不自由はしてないだろうに。」

「秘書として雇ってくれるそうです。」

G「・・・・ますます稀少だな。天変地異の前触れか?」

「そうなんですか?」



きょとんとした顔で返すリルに、Gはあぁと頷いた。

すでに恥じらいはなく、普通に話している。



「・・・すいません。体を洗いに行きたいのですが。」

G「あ?あぁ・・」


Gはくるりと背中を向けた。

リルとしては、見られても平気なのだが・・・・Gは平気ではないだろうと思ってだ。

リルはすばやく湯船から出ると、シャワーのほうへ向かった。



何ヶ月ぶりだろう・・・・髪を洗うのは。

ふわりとした甘いシャンプーのにおいが鼻をくすぐる。

ふわふわした泡が髪をきれいにしていく。



「はぁー。」


体も隅まで念入りに洗い、Gが逆方向を見ていることを確認すると、リルはそっと風呂場から出た。

脱いだ服は置いてあったかごから消え、代わりに高そうなスーツとシャツが入っている。

スカートはひざよりやや上で特別短いわけでもなかった。

ただ・・・


(・・・・恐ろしいほどぴったり。


用意されていた服や下着のサイズがやけに体にフィットしたのが少し怖かった。

何でここまでぴったりのサイズを準備できたのか・・・不思議である。

そんなことを思いながら、リルは風呂場から出た。


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