voice of mind - by ルイランノキ |
〜RUI Voice of mind〜
僕は── この運命を憎んでしまうかもしれない
タケルさんのことを思い出しては、どうして貴方ではなかったのかと、悔やんだ。
彼女とは既に出会っていた。僕がまだ幼い頃。
悲しみに暮れていた僕の前に現れたのが彼女だった。
その頃からきっと僕は報われることのない恋に陥ってしまう、避けられない運命だと決まっていたのかもしれない。
この感情と向き合った日から、僕はあなたの負担にならないようにと隠し通してきました。
かつて見た夢の中で海に沈んだ君と、水面に映った自分ではない、あなたの恋人を思い出しながら。
僕はきっと、この想いをあなたに伝えることはないのかもしれません。
一番、大切に思っているから。
あなたの邪魔をしたくはないから。
それが唯一僕に許された愛し方だと思うから。
だから
あなたが今 僕ではない誰かを求めているのなら
この足であなたを探して、
足を止めて彼に知らせるでしょう
あなたを見つけ出せるのは僕であってほしい
あなたに駆け寄れるのは僕じゃないとしても
せめて僕に 見つけさせてほしい。
Thank you... |