voice of mind - by ルイランノキ |
〜WEISS Voice of mind〜
生まれ育った村が燃え盛る炎に包まれた日
まるで、初めて訪れた見知らぬ村を見ているかのようだった。
足を踏み入れた瞬間、
此処はどこなのだろう
自分は此処で何をしているんだ
暫くそう思いながら眺めていた。
村は灰と化して、村の住人、仲間、家族、愛する人……皆焼かれてしまった
その事実を受け入れられたのは、
寝ても覚めても変わらないこの姿と、時が止まったような静けさの中に、灰が舞う村を見飽きた頃だった。
父親の最期の言葉は、思い返したときに初めて聞いた。
あの時は全く耳には入らなかった。
だから
父の言葉の全てを思い出すことは出来なかった。
彼女に気づかされるまでは……。
Thank you... |