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連載主とマルコ
2010/05/14 18:16
「お、よく来たねい」
「…?ともだち?」
甲板に座り込みチビ助を膝に乗せて、読み聞かせをしていると、おれの方に来訪者がやってきた。
不思議そうに振り返ったチビ助の頭に飛び乗ったそいつに、ゆるく笑いながら手を差し延べると嬉しそうに一鳴きして指にとまった。
「まあ、友達っつーか顔見知り、だなァ」
「ふーん…。…まるこー」
「くくっ。触りたいのかい?」
「っうん」
「ほら、優しくな」
そおっと手を伸ばすチビ助を微笑ましく思いながら、来訪者の言葉に耳を傾ける。
「おぉー…」
「チビ助、そいつがお前さんのこと気に入ったってよい」
「ほんとー?えへへー、おれもこいつすきー」
ニカッと笑って来訪者の背を撫でるチビ助と、気持ちよさそうに目を閉じる来訪者。なんともまあ、微笑ましいこった。
「そうかい」
「あおいから、まるこのでしだね」
「なんだい、そりゃあ」
「かわいいねー」
「…ん?チビ助、こいつもう行くってよい」
「いく?」
「ああ、隣の夏島に行く途中ならしい」
「へー。たいへんだねー」
「だなァ。あと少しだ。頑張れよい」
「がんばってねー」
二人で飛び去っていく来訪者に手を振る。
その後ろ姿が見えなくなったところで、チビ助がおれを見上げた。
「まるこって、とりとはなせるの?」
「ん?ああ、まあなァ…」
「へー…」
ツッコミ不在!!
マルコが鳥と話せたら…え、すごいもえる…っ!
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