頂き物 | ナノ

微風に包まれて




「あなたが好き」なんて、素直に言えたら、苦労しないわよ――。

ヤナップを高く抱き上げる彼を見て思う。
ヤナップもデントが好きで(あたしの好きとは違うけど)、あんな風にデント甘えている。

「イマイ、イマイ」

イシズマイがデントのズボンの裾を引っ張る。

「次はイシズマイだね」

そして、マッギョも飛び跳ねる。

「マッギョ、君もかい?いいよ、みんな」

デントは優しい笑顔で手持ちのポケモン達を見る。
そんなポケモン達の横にそっと立ってみた。

「あれ?アイリス、どうしたんだい?」

デントはあたしに気づく。

言わなきゃ分からないのに……でも、恥ずかしい。
「アイリスもまだまだ子供だなぁ」って言われたくない。
でも、言わなきゃ……!

「……して」

消えそうな小さな声で言う。

「え?」

デントは聞き返す。

「あたしも……抱っこして……」

やっとの思いで伝えた。

あたしもデントが好きなの。
あんな風にデントにしてもらいたいの。

「よく言えました。おいで」

デントはあたしの口からそんな言葉が出るとは思わなかったらしい。
それでも、あたしをふわりと抱き上げてくれた。
デントの温かさに包まれる。

優しいあなたはどんなあたしでも受け入れてくれる。
すんごく恥ずかしかったけど、勇気を出して伝えて良かった。
そんなあなたが好きなの――。




李南様から頂きました!
あああ何だこの可愛い生き物達わ!纏めてお持帰りして良いですk(ry
改めて相互有難うございます!





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