満月を待つ
普段がやかましいものであると、その突然変異には気付き易い。ブルーもその1人であるだろうと俺は思う、が、後輩や同期であるレッドは賛同しない、何故だ。 本日は彼女、ブルーはやけに静かであった。時折汐らしくなる彼女は、問答を繰り返すことで眠ることが多いのだけれど、今日は違ったらしい。 おもむろに靴下を脱ぎ捨てたかと思うと、ジムを閉めてと彼女は言う。いつもならふざけるなと反抗するところだ、できないのは、ブルーがいつもでないからだ。
「大丈夫なのか」 「グリーンに任せる」
消え入りそうにブルーはそう言った。大丈夫なわけないだろうお前。そう言って剥がして服を着せてやりたかったが、ああもう手遅れか、沸々と怒りとよく似た欲が湧き上がる自分の性を恨んだ、同時にそうさせる根源のブルーの口を啄む、舐める、そこから切れて行く息。 潜めるように声を出すものだから、あやす様に背中をさするとやめてと抑制がかかった。 服のしたから直に膨らんだ胸をしだいてやれば良かったのか。丁度良いのか徐々に喘ぎ声は内側から響いてくるようだった。事中ブルーにヘンタイと呼ばれた気がする、納得がいかない。
「寒っ」 「もう寝るか…」 「まあさっき一緒にねたけどね」
何十分が何時間かのような疲労を下半身に感じ、明日の仕事死んだと今から思った。 事が終わればブルーは至ってブルーで、安心したような呆れた様なという心境だ。お前ねたかっただけか。 しかしながら今日のブルーがおかしかったのは決して彼女の下手くそな演技なんかではない。(分かるのだ)満たされた日がくるように、何か欠ける日も少なからずあるのだろう。その心境は計り知れない。 ただ、それを埋めるために、ブルーは俺を求めてきたというところか。2人でそれを埋めて、これからも2人でどこか落としながら拾いながら、尚埋めながら生きていけるならそれのなんと幸せなことであるのかは分からない。
ブルーが思い切り布団を被った。
煎餅さんから頂きました! 相互記念に引き続き煎餅さんは九条を殺す気満々のようです。 死因?失血死かな!笑 一万打おめでとうございます!
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