頂き物 | ナノ

私と貴方だけ




今日は図鑑所有者全員で近くの遊園地に遊びに来ていた。


「お化け屋敷だー!!」

「レ、レッドさん声が大きすぎますよ!?」


「サファイア?怖かったら僕に言ってね?」

「怖くなんてなかと!!そげんこと言ってないでとっとと行くったい!!」

「そこっ、イチャつくな!!」


「私…少し怖いかも…」

「大丈夫だっつーの!!俺にシルバー、ついでにクリスには自慢の足技があるだろ?」

「……あまりフォローになってないぞ、ゴールド。」


それぞれ口々に語りながら入口に立つ。


「……はぁ、」

「大丈夫か?」

「え、う、大丈夫よ!」

「大丈夫じゃないだろう。ただでさえ、ブルーは暗い所に来た途端涙目になってしがみついてくる位臆病なんだ。」

「………っ!!」


そう言って
彼が心配そうに覗き込んできた。

そんな彼の表情に不覚にもキュンとする。


「え!?ブルーって、暗い所ダメなのか!?」

「姐さん、俺そんな事聞いてないよ…?」


それとは裏腹に、レッドやシルバー、他の皆は驚いている様子だ。

そんな皆を見て、ハッと息を呑む。
あたしが暗い所が苦手な事を皆は知らないとすっかり忘れていたのだ。


「えと…怖くなんてないわよ!!」

「………。」

「グ、グリーンも何とか言いなさいよっ!?」

「……俺だけに話してくれたんだな。」

「なっ…!!」


必死なあたしに対して、愛おしそうな顔で髪を撫でてくる彼。

おかげでせっかくごまかした秘密が皆にもろバレになってしまった。


「何だよー…グリーンばかりずるいじゃん!!」

「そうですよ!!グリーンさんばかり!!」

「でも、2人だけの秘密って素敵よね?」

「ほぉ、クリスもそういうのに憧れるって訳か。」

「……ゴールド。」

「サファイア、僕達も2人だけの秘密を……」

「作らんったい。」


皆遠回しにフォローしてくれていたが、秘密がバレてしまったあたしは物凄く恥ずかしいのであった。







秘密
を供給しよう





「もう、グリーンの馬鹿!!」

「うるさい女だな。ほら、行くぞ?お化け屋敷。」

「むっ…」


やんややんやと騒ぐあたしの手をそっと握ってくれた彼の手がやけに温かく感じた。




梅凪様より頂きました!
ね、姉さんが可愛すぎる…!ちょ、緑場所代わr(ry
滅茶苦茶なリクエストに答えて下さって有難うございました!






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