止めるのは誰【R-15】(第2回アンケートより)
止めるのは誰【R-15】(第2回アンケートより)
部活を引退した兄ちゃんは、友達と用事がない限りすぐ家に帰ってきてくれる。
勉強を教えてくれるし、お腹が空いたと言えば一緒に母さんの作ったおやつを食べてくれる。
夜になれば違う勉強も教えてくれる。
好きって言われたわけじゃないし、彼女は作らないって宣言してくれたわけじゃない。
だけど少し、浮かれていた。
調子に乗っていたのかもしれない。
俺は兄ちゃんに好きって言ってないし、兄ちゃんも俺のこと好きって言ったわけじゃない。
だけどなんとなく、勝手に兄ちゃんは俺のものになったと思っていた。
ある日の夕方。
家で兄ちゃんを待っていたけどなかなか帰ってこない。どうやら今日は友達と遊んでくる日みたいだ。
しゅん、と肩を落とし母さんの作ったおやつを食べて兄ちゃんの帰りを待つ。
「あら陸、今日はお兄ちゃんと一緒に食べないの?」
「うるさい」
ドーナツを食べながらリビングでテレビを見ていると、食器を洗い終えた母さんが俺に話しかけた。
いつもなら兄ちゃんと一緒におやつを食べながら勉強をしてるから、今日はフられたんだとくすくす笑う。
一言唸って無視をすると、反抗期ってめんどくさいわねぇ、と聞こえるように独り言を呟き2階へ登っていった。きっと洗濯物を取り込むんだと思う。
イライラしながらテレビを見ていると、突然家電が鳴った。この時間の電話はきっと町内会のおばさまだ。
「はい、大谷です。………はい、少々お待ちください。………かあさーん、斉藤さん」
2階の奥からはーいと聞こえ急いでリビングに戻ってきた。
数分斉藤さんとお話すると、すぐに軽く化粧をして部屋着からおしゃれ着に着替えている。
きっと、お呼ばれだ。
「ちょっと斉藤さんのおうちに行ってくるから、お留守番お願いね。夕飯までには戻るから」
「………」
何も言わず無視をすると、また聞こえる声で「ほんと反抗期って嫌だわー」と言いながらリビングを出ていった。
俺と違って母さんは社交的だから、こっちの土地に来てすぐ友達が出来た。
どうやら最近韓流にはまったようで、韓流友達の斉藤さんとよくDVDや音楽を聞いて盛り上がってるらしい。
そのコミュニティーは日に日に大きくなっている様子で、多い時は近所のおばさん達10人ぐらい集まるらしい。
俺なんか中学から学校が変わって、やっと1人友達と呼べる奴ができたっていうのに…。
別に悲しくない。
俺には家に帰ると兄ちゃんがいる。
憧れていた兄ちゃんが俺の相手をしてくれている。
頬を膨らませながら食べかけのドーナツを食べる。
兄ちゃん用に半分だけ残してリビングを出ると、兄ちゃんが帰ってくるまで昼寝しようと思い階段を登る。
すると玄関の鍵が開く音が聞こえた。
母さんかな?もしかして兄ちゃん…??
途中まで階段を登っていた足を反転させ玄関に向かうと、ただいま、と小さな声が聞こえた。
兄ちゃんだ。
「おかえ!………」
「お邪魔します。あれ、大谷くんって弟いたんだ」
兄ちゃんの影から知らない女が現れた。
「あぁ、再婚相手の連れ子」
「可愛いねー」
満面の笑みで迎えたのに、俺より背の高くて髪の長い女が入ってきた。
違う。お前におかえりって言ったんじゃない。
知っている。
この雰囲気は知っている。
「陸独り?」
「うん」
兄ちゃんは俺の顔も見ず靴を下駄箱に直すと、そう、とだけ言って女をエスコートして階段を登り始めた。
「2階だから」
「あ、うん」
普通に靴を脱ぎ、普通に靴を揃えて、普通に兄ちゃんが出したスリッパを履いて、普通に階段を登っていく。
俺はなんだか怒りより悲しみの方が溢れてしまって、振り返ることができずずっと玄関のドアを眺めていた。
「大谷くん…いいの?弟くんなんか固まってるけど」
「……別に、なんでもない」
罵倒する所がひとつもないぐらい綺麗で、優しそうで、礼儀正しい女の人だった。
気がつけば家を飛び出していて、サンダルと学ランっていう変な格好のまま住宅街を歩く。
嫌だ、いま家にいたくない。
きっと兄ちゃんとあの女の人は、これからセックスをするんだ。
「ぐ、うぅ…」
泣きたくないのに涙がどんどん溢れてくる。
幸い人通りが無い道だから、今の所誰とも会わず見っともないこの格好は見られていないけれど、早く泣き止まないと頭がおかしい子と噂される。
「うっうっ…うぅ」
勝手に俺の中で兄ちゃんは俺のもので、俺も兄ちゃんのものだと思っていた。
恥ずかしくて言葉にしたことはなかったけど、日に日に兄、聖眞の存在が大きくなっていって、もっと触れたい、触れてもらいたいと思うようになった。
今まで兄ちゃんの彼女がしてもらったように、俺も兄ちゃんに触れてもらいたい。
男同士のセックスはこの前母さんのパソコンをこっそり使ってネットで調べてみた。
まさかこんなところに兄ちゃんのアレを…?!って、驚いたけど、男の人に抱かれている男の人を見たらなんだか体が熱くなった。
とても幸せそう。
抱きしめられて、キスして、なんとも言えない表情を浮かべている。
お尻を弄るのは怖かったけど、前に兄ちゃんが弄れって言うから恐る恐る触るようになった。
もちろん気持ちよくなんかないけど、ここに兄の大きなアレが入ってくるのかと思うと、なんだかいつもより射精感が高まるようになった。
夜、兄に弄って貰うときは3回に1回ぐらいのペースで指を入れられる。
最初は気持ち悪さと恥ずかしさで悶えていたけれど、段々兄の指が入っている、と思うと気持ちいい、気がしてきていた。
でも自分で弄るとやっぱり気持ちよくないんだけれど。
兄ちゃんは、俺とセックスしようと思ってくれてるんじゃなかったの?
俺がいるから、彼女なんかいらないよね?
女とセックスする理由ないよね?
俺がまだ後ろが気持ちいいって言ってないから?
女とヤるのに比べたら凄くめんどくさいから?
「やだ……彼女作っちゃやだ…」
小さく呟いて下を向くと、どんどん涙が溢れてきた。
するとタイミング悪く、雨が降ってきた。
「もう…なんなんだよー」
ポツポツだった雨がどんどん本格的に降ってきた。
ほんとやだ。
消えてしまいたい。
それでも家に帰る気になれなくて家と反対方向に走っていたら、近所の公園まで来ていた。
雨の所為か公園には誰もおらず、ゾウの滑り台とブランコが寂しそうにたたずんでいる。
「……雨宿りしよ」
ゾウの滑り台は中が空洞になっていて、子どもだと簡単に入れるスペースがある。
俺は中学生だけど体が小さいから余裕で入れるんだけどね。
公園に入りゾウの滑り台に向かうと、姿勢を屈め埃っぽいその中に入っていった。
「あー母さんに怒られるだろうな」
雨に濡れてしまった学ランを脱いでそれをぎゅっと抱きしめる。
「……兄ちゃん」
帰りたくない、のに、帰りたい。
いますぐ帰りたい。
兄ちゃんに会いたい。
グス、っと涙を飲んだとき、ふっと影が出来た。
「っ……!誰?!」
人影だ。
びっくりして後ろに手をつき大きな声をだした。
「……大丈夫?傘無くした?」
ぬ、っと現れたのは、知らない中年のおじさんだった。
傘をさしているのに何故かしっとり濡れていて、少し息も荒く赤面している。
気持ち悪い。
初めて会った人にこんなことを言うのはよくないけれど、おじさんと目が合った瞬間身震いし額に汗が浮き出た。
「さっきそこで君が公園に入っていくの見えて…傘ないの?家まで送ろうか?」
「あ、あの…いえ、大丈夫です」
まずい。
後ろは行き止まりだ。
出口はひとつしかない。そこはおじさんに塞がれている。
「突然降ってきてちょっと驚いたね。雨宿りしてるの?おじんさんも入っていい?」
「い、いえ。もう帰る所だったので、その、大丈夫なんで」
どいてください、って言おうとした瞬間おじさんが中に入ってきた。
滑り台は子ども用だ。
俺は入れたが大人のおじさんが入るのはかなり窮屈だ。
細身とは言え這いつくばるようにして中に入ると、傘を外に捨てて俺の体に触れてきた。
「ちょっ…やめっ!」
「凄い濡れてるね…風邪ひくよ?おじさんが温めてあげるね」
「やっ…!いやだ!やめてください!触らないで!」
声をはり上げたというのに、滑り台の空洞にかき消され外に出て行かない。
さらに息の上がったおじさんは俺の腕を掴み引っ張ってきた。
逃げたいのに力では全然かなわなくて、しっとり汗と雨の染みたおじさんの胸に抱きしめられる。
いやだ、気持ち悪い…!兄ちゃん助けて…!!
「可愛いね…学ランってことは中学生かな?体小さいね。おじさんにすっぽりはまってほんと可愛い」
耳元でねっとりと囁かれ全身が震え涙が溢れた。
おじさんの手が背中に周り、雨で張り付く俺のシャツを掴み中に手を入れてくる。
「あぁ…すべすべだね」
直に触られた背中が凍りつくほど固まっている。
気持ち悪い。
いやだ。
兄ちゃんに抱きしめられた時はあんなに気持ちよくて、幸せだったのに。
いやだ。いやだ。
「に…ちゃ……助け」
「こんな雨の日に、こんな場所で誰にも見つからないよ」
淡々と喋りながら性急に動く手がズボンの中に入ってきた。
固まる俺の腕を掴み下着の中に手をいれる。
「っ…!!!」
「ベルト…邪魔だな…」
カチャカチャと器用にベルトを外されチャックの降りる音が聞こえる。
もっと抵抗すればいいのに、恐怖のあまり動けない。
さっき出た声も、今となっては全然出てこない。
「っ…めっ」
やっと出た掠れた声は情けなくおじさんの胸元に消えていく。
「可愛いね……ここ、かなりちっちゃいね?おじさんが大きくしてあげる」
「やめっ…!」
再び下着の中に手を入れられ、縮こまった俺のペニスをグニグニと揉んできた。
「あれ…全然大きくならないね?緊張してるのかな?」
この…変態が…!
こいつのどっか噛んで抵抗したいけれど、いま顔をあげたらこいつにキスでもされたらどうしようと思い下手に動けない。
とりあえず身を固めることしかできなくて、縮こまって耐えていたら耳をペロリと舐められた。
「っ!!!」
「おいしいね」
ゾクゾクっと全身の鳥肌が剣山のように立って、息をするのを忘れてしまうぐらいだった。
「じゃあ…後ろはどうかな」
前を触っていたおじさんは、そのままスルリと指を滑らせ尻の穴に触れてきた。
「それは…やめっ!」
「あれ、もしかしてここ使ったことあるの?君、そんなエッチな子なの?」
「っ…!!」
全身がカァっと赤くなった所を、おじさんは見逃さなかった。
「へぇ…じゃあおちんちんより、お尻の方が感じるのかな?」
また、耳元でねっとりと囁く。
「うっ…うぅ」
なんで俺こんな目に合わなきゃなんないんだよ…
兄ちゃんの…兄ちゃんの…
「兄ちゃんのバカーーーー!!!!」
「おっ、っと…」
突然の俺の叫びに驚いたのか、おじさんは一瞬怯み体を後ろに反らせた。
だけどおじさんの体が空洞にはまってしまっているため、隙をついて逃げることはできない。
俺、このまま変態に犯されるのかな…。
嫌だ…初めては兄ちゃんがいいのに…!!
「わーーー!!ああー!!!いやだー!!!兄ちゃんー!!助けてーー!!!助けてよー!!!!バカー!兄ちゃんのバカー!!!!」
「わっ…ちょっ…」
泣き叫ぶ俺の口を塞ぎ焦る。
俺は今だ、と口に当たったおじさんの小指を噛みちぎるほど思いっきり噛んだ。
「つっ……てめぇ!!」
口に鉄っぽい味が残る。
千切れてはいないようだけど、血が滲んでいる。
よし!力が弱まった!!
思いっきり変態を蹴飛ばして外にでると、ヨロヨロのまま雨の公園に飛び出る。
雨と涙の所為で視界が悪い。
なんか後ろで叫び声が聞こえてくる。
逃げないと。
追いつかれたら犯されて殺されてしまう。
「助け…に…ちゃ」
突然息ができなくなり、目の前が真っ白から真っ黒に変わった。
その後の記憶は、残っていない。
「犯人、認めたって」
「そうか…」
「陸…怖かっただろうね…ごめんね陸…母さんが家を出なかったら…」
「お前が悪いんじゃないよ。今日はもう寝なさい」
「陸…陸……」
「………」
「………ん」
ぼんやりと目を開けるといつもの天井が見えた。
段々視界がはっきりしてきたのに、体が重くて起き上がれない。
なんだか息も熱い。
寒い。
辛い。
目を閉じる。
すると額に何かが当たった。
「っ…!!」
「悪い、驚かせたか」
驚いて身を震わせ目を開けると、額に手を当てる兄がいた。
「気分、悪いか?」
「………」
「熱がまだあるから、もうちょっと寝てろ」
ほぼ強引に目を閉じさせられ、言葉が出てこない俺の代わりに兄が喋ってくれているようだった。
「じゃあ、安静にしとけよ」
ベッドから離れようとする兄に気づき、勢い良く目を開け起き上がって腕を掴んだ。
「おまえ急に起きたら」
「行かないで!」
「………」
「兄ちゃっお願っ、いか、っ…行かない…で!」
頭がガンガンする。
また涙が出てきて、視界がはっきりしない。
でもこの腕を離すことが恐すぎて、兄ちゃんの腕の骨がきしむほど掴んでいた。
「陸……」
「にいちゃ…」
ギシ、っと音を立てて兄がベッドに乗り上げた。
俺は再び寝転び兄の重みを存分に吸い込む。
あんなに怖かった男の重みが、兄だとこんなに心地よくて安心するなんて。
「兄ちゃ…怖かった…怖かった…」
兄ちゃんの背中に手を回しきつく抱きしめると、兄ちゃんも俺をきつく抱きしめてくれた。
息ができないぐらい強いけれど、でももっと、もっと強く抱きしめて欲しい。
もう二度と離れないぐらいに。
「陸……どこ、触られた?」
「へっ…」
急に現実に戻され頭の中がサーッと冷めていく。
やっぱり、俺が何されたか知ってるの?
そういえば俺、記憶無くしたあとどうなったの?
「陸?……どこ、触られた?どんなことされた?」
ゆっくり、優しく、丁寧に俺の頭を撫でる兄ちゃん。
まるで子どもをあやす母親のようにリズムよく。…だけど、なんだろうか、この凍るような雰囲気は。
恐る恐る手を離し兄の顔をのぞき込むと、口はにっこり笑っているけれど、目が全然笑っていない顔があった。
えっ…怒ってる?
「…今日来た女の子のこと、俺の彼女とでも思ったんだろ。それで悲しくなって家を飛び出たんだろ」
「えっと…あの、その……」
「お前さ、俺のなに?」
「えっ……」
まだあやす手は止まらない。
喋りながらゆっくり俺の頭を撫で続ける。
「俺とお前って付き合ってるっけ?お前俺の彼女だっけ?何勝手に嫉妬してんの?何勝手に傷つけられたって思ってんの?」
ツツ、っとこめかみに汗が流れる。
熱であんなに熱かった体が、今度は冷えきったように寒い。
兄は俺の頬を優しく撫で、笑っていない目でにっこり微笑んだ。
「何勝手に汚いおっさんに犯されそうになってんの」
息が止まった。
涙も止まった。
「ごめ…なさい」
なんで謝っているのか。
自分でもわからない。
でも兄の言っていることはすべて正しいと思った。
勝手に爆発して、知らない変質者に犯されそうになった。
あの時家を出ずおとなしくしていたら、こんなことにならなかった。
「めなさ……ごめんな……ごめんなさい…」
さっきあんなに涙を流したというのに、また溢れ出てきた。
しかも今度は今までのと比じゃない。
水分がすべてもっていかれそうになるぐらい出てくる。
「陸…。俺、謝れって言ってないよ?何されたか言え、って言ってんの。聞こえない?」
「ひっ…うぅっ……む、りや、り…滑り台の奥に押し込まれて…背中…触られて…ベルト、外されて……前……触れ、て……後ろも…触られそうになった時…兄ちゃんって叫んで……何度も叫んで…」
思い出したくないことを無理やり思い出させるなんて、本当にひどいよ。
「ごめんなさ、い……もう……勝手なことしない…ごめんなさ、い」
「……熱、引いたら風呂に入れ。それで触られた所全部綺麗に洗い流してこい」
「は、はい…い、今から…」
「聞こえなかったか?熱が引いたらだ。それに今はもう父さん達寝てるから明日にしろ。今日はもう寝なさい」
「は、はい」
ぐずぐずと鼻を鳴らし溢れる涙も拭けずひたすら頷いた。
すると兄ちゃんが体を起こしたから離れてしまう、とまた思い咄嗟に腕を掴んでしまった。
「あっ…ごめんな、さい…」
「……いいよ。今日は俺もここで寝てやる」
「ほ、ほんと?」
「あぁ」
兄ちゃんは大きくため息をつくと、部屋の明かりを消して俺のベッドに入ってきてくれた。
俺は嬉しくて抱きつくと、嫌がる様子も、引き剥がすこともせず寝転んでくれた。
兄ちゃんの匂いだ。
大好きな、世界で一番大好きな匂いだ。
兄の胸に顔を埋め目をとじると、ものの数分で睡魔が襲い眠りについた。
「聖眞」
「……すぐ寝たよ。引き剥がすの苦労したから時間かかった」
「大丈夫そうか」
「まだちょっと不安定だな。当分独りにはしない方がいい」
「あぁ、その方があいつも安心だろう」
「じゃあ俺、自分の部屋で寝るから」
「………聖眞」
「なに」
「本当に…あの犯人は最初から腕が折れていたのか」
「………」
「さっき警察から電話があったが、右腕が折れているのと、こめかみに殴打の痕があって、鼓膜が破れていたらしい。そして犯人は突然男が殴りかかってきたって…」
「言った通りだよ。陸を探して公園行ったら、倒れてる陸とあの変態がいたんだ。俺が公園に行ったときはもうあのおっさん倒れてたんだよ」
「しかしいくら陸が反撃したからってあんな…」
「あの変態、クスリしてたんだろ?雨だし、朦朧としてたんだ。きっと記憶も混濁してたんだよ」
「…………そうか」
何勝手に俺のもんに手出してんだよ。
END
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