Affection【R-15】
Affection【R-15】
「大谷ー試合終わったら何食べる?」
「あー悪い。さっきメール着ててさ、弟が風邪ひいたらしいんだよ。で、親が外出してるから早めに帰ってやろうかなって思って。まじごめん」
「おーそれなら全然構わないけどさ。お前弟いたんだ」
「あぁ、うん。親が再婚して、その連れ子」
「そうなんだ。偉いなー兄ちゃんー」
「…そうでもないよ」
「?」
弟。弟、ねぇ。
−30分前−
「聖眞くん、今日の晩ご飯…」
「すみません、試合終わったら部活のみんなと食べに行きます」
「…そう。いってらっしゃい」
「いってきます」
早朝7時。
今日は練習試合だ。
ユニフォームとシューズの入った鞄を肩にかけ立ち上がる。
玄関の扉を開けようとすると、あの女が声をかけてきた。
別に、あんたも早起きしなくていいのに。
ふんっと目の端にあの女を入れると、すぐに反らしそっけなく会話を返す。
俺に嫌われていると思っているこの女は戸籍上、俺の母親だ。
2年前、父親が再婚した。
「ちはー」
「おはよう」
「キャプテンおはようございます」
「はよー」
「大谷先輩、コーチが呼んでました。廊下出て右に曲がったところにいます」
「ん」
練習試合会場である対戦高に着くと、1年生何人かがユニフォームやジャージに着替えていた。
関心関心。
佐倉も、年下の割にクールだと思っていたけど背番号を貰って興奮しているようだ。
自分の番号をじっと見つめている。
可愛い奴。
そう言えばだいたい一番に来ている姫川がいないな。
対戦高から更衣室として使ってくれと言われた教室を見渡すけれど、いつも一緒にいる秋田や1年達の中にはいない。
あいつのことだ、緊張して眠れなかったんだろう。
自分が出る訳じゃないのに。
思わず可笑しくて、クスクス肩を揺らす。
学校は、楽しい。
部活は、もっと楽しい。
キャプテンをしている自分を誇りに思うし、今年入った1年を含めメンバーに恵まれていると思う。
学校は、楽しいんだけど、ね。
はぁ、と普段あまりつかないため息をついて、机に鞄を起き一旦教室を出る。
すると渡り廊下の先にコーチが腕を組んで紙を見ていた。
早歩きでむかいコーチの前に立つと、一礼して声をだす。
「おはようございます」
「ん?あぁ、大谷か。おはよう」
コーチはどうやら対戦高のメンバーが書かれた紙を見ていたらしい。
チラっと見えた紙には鉛筆や赤ペンで選手の特徴が細かく書かれている。
俺がこの人を尊敬している理由。
例え練習試合でも、最近できたばかりのチームでも手は抜かない。常に、全力。
少し顔が緩んでいると、コーチは紙を乱暴に4つに折り尻ポケットに入れた。
「今日のコンディションはどうだ」
「いつも通りです」
「そうか。じゃあメンバーは昨日言ったままで変更は無しだ。各自アップが終わったら開始3分前に俺の前にみんなを集めてくれ」
「わかりました」
「よし、行っていいぞ」
「はい、失礼します」
一礼してコーチに背中を向けると、2〜3歩進んだ所で呼び止められた。
「そうだ、大谷」
「はい」
振り返ると、コーチは先ほど尻ポケットにしまった紙を再び取り出していた。ほんとに熱心だ。
「またお前のお母さんから差し入れ頂いたぞ」
「………」
顔には出さないけど、一気に俺の心が黒く荒む。
「お礼は言ったけど、お前からも言っておいてくれ」
「…はい」
ニコリ、と笑顔で。
「しかし言いにくいんだが…。とてもありがたいが毎回頂くのは正直申し訳ないと思って…」
ですよね。
「気持ちは嬉しいんだがな」
苦笑いするコーチを見てこちらまで苦しくなった。
あの女は、俺の領域に入ろうとする。
まぁ、俺がもっと息子らしい態度を取ればいいんだろうけど。
いつも俺の顔色を伺い、少しでもいい母親を演じようとあれこれ世話を焼いてくる。
ほんと、消えてほしい。
「……大谷?どうした?」
「いえ、母にはなんとなく言っておきますね、差し入れのこと」
「お、おぅ。悪いな」
再びニコリと笑い一礼すると、ゆっくり更衣室のある教室へ向かった。
父親の再婚に、全く反対はしなかった。というか興味がなかった。
年は父さんと同じで、俺より5つ下の息子がいる。
つまり、俺に弟が出来た。
昔から外面だけはよかった。
相手の家族と初顔合わせの時、これから俺の弟になるまだ小学生の男の子は緊張しているようだった。
高級レストランに来たのも初めてなんだろう、馴染んでいない一張羅から飛び出る指先は少し震えている。
そんな姿を見て可愛い弟でよかったと思った。
その時何か話し掛けた、と思う。
覚えていないけれど。
でも、それ以来その弟とは口を聞いていない。
ケンカをしたわけではない。
話し掛けられないから、話し掛けないのだ。
嫌いでもなんでもない。
こいつはただ、戸籍上では兄弟なだけ。
紙切れ一枚の存在だ。
あの女も、別に嫌いじゃない。
ただ、俺には領域というものがあって、それを無神経にズカズカ入ってくる奴が許せないだけ。
だから、まだ俺の事に関心を持たず関わってこない弟の方がありがたい。
母親には最近少し、うんざりしている。
「めんどくせ」
「おっすー」
「…はよ」
悶々と考えていると、ドアの先に清野がいた。
ついさっき来たみたいだ。こいつにしては早い方だ。
「なんか眉間にシワ寄ってんぞ」
「そ?普通だけど」
なんでもないという顔をしてさっき鞄を置いた机に行くと、シャツのボタンを外し始めた。
それを見た清野はなぜかため息をつき少し不機嫌だ。
「お前は相変わらず愚痴とか言わねーな」
「悩み相談してくれるのか?」
「するかキモイ」
ハハッと笑う。
でもそのあとは無言で、お互いユニフォームに着替えていく。
「……3年も一緒なのに一度も愚痴言わんってキモイわ」
「ん?なんか言った?」
「なんも」
清野は気づいている。俺の黒い本性に。
だけど何も言ってこないし、態度が変わるわけでもない。
ありがたい。
良い、距離だ。
ユニフォームに着替え終わり何気なく携帯を見ると、メール着信のランプが点滅していた。
まだ朝の7時半だ。誰だ?
メールを開くと、父さんからだった。
「………」
サラリと文章を読み、返信はせずにパタンと携帯を閉じる。
弟が熱を出したらしい。
父さんとあの女はこれから祖父の家に行くらしく看病出来ないから、兄のお前が看てやれ、と。
あーあ。今日は部活メンバーと飯行く予定だったのにな。
でも、熱を出した弟を無視するほど性格は悪くないけどね。
でも返信はしない。
鞄を持ってコートに向かう。
練習試合だというのにギャラリーは多い方だ。
「……泉水さまを見に来たんだよ、な」
指定の場所に鞄とタオルを置いて、足早にアップを始めた。
試合も終わり、家に着いたら夕方になっていた。
別に忘れていたわけじゃないけど、特に急ぎもせず普通に部屋に荷物を置きに行く。
「……とりあえず様子見に行くか」
風邪を引いて一人だと言ってももう中2だ。危険なことにはなってないだろう。
えっと、名前なんだっけ。
弟の名前。
最低な兄だな。
携帯をポンとベッドに投げ捨て、隣にいる俺の弟に会いに行った。
『コンコン』
ノックしてみる。
起きてたら俺が帰ってきたのは聞こえてると思うから、なんも反応なかったら寝てるってことだよな。
寝てるってことは起こしちゃ悪いよな。
もう一回ノックして反応なかったら風呂入りに行こう。
欠伸をしながらもう一度ノックしてみる。
『コンコン』
「………」
出ない。よし。
と、思った瞬間。
「…はい」
「………」
小さな声が響いた。
ちっ、と思ってしまったことに関してはちょっと悪いなと思う。
「……風邪って聞いたんだけど。入っていい?」
「……どうぞ」
不機嫌そうな声が響き、小さくため息をつきながらドアを開けた。
「…おじゃまします」
「………」
へぇ、こんな部屋なんだ。初めて入った。ってか、初めて見た。
部屋は俺の部屋より少し狭いけど、綺麗に整頓されていた。
あ、サッカーのポスター貼ってる。サッカー好きなんだ。
へぇ、このバンド好きなんだ。
一瞬にして入ってきたデータを俺の脳が分析している。家族として暮らし始めて2年、初めて知ることばかりだ。
名前はまだ思い出せないんだけど。
弟君はベッドの上で丸くなっていた。
とりあえず症状だけ聞こうかな。
「……熱は?」
ベッドに近寄り頭まで布団を被せている為どこに顔があるかよくわからない。
適当に声をかけると、モゾモゾと布団が動きニョキっと手と顔が出てきた。
少し前髪が長い黒髪。おでこに冷えピタを貼って赤い顔が現れた。
奥二重のクルっとした目が俺を見る。
こんな顔してたっけ?
「…熱……37度7分ぐらい」
「いつ計った?」
「…昼前」
「もっかい計ってみ」
「ん……」
あ、結構普通だ。なんか変なの。ちゃんと兄弟みたい。
弟はもそもそ体を動かしベッドの端に置いていた体温計を取ると、ブンブンと何度か宙で振りすぐ自分の脇に押し込んだ。
「………」
「………」
沈黙。
そういやこいつも俺のことに無関心だから、話題もないよな。
やだな、この空気。
「ご飯は食べたか」
「食べ…た」
「薬は」
「飲んだ」
会話終了ー。あー部屋に戻りたい。いや、風呂に入りたい。
サッカーの話題振るとしても全然知らないし、あのバンドは初期しか知らない。
体温がわかる数分間をなんとかやり過ごそうとあれやこれやと唸っていると、意外にも弟が話し掛けてきた。
「……聖眞くん」
「…なに」
え、俺の名前知ってたんだ。ちょっと驚いた。
でも聖眞くんは恥ずかしいな。
「……バスケの…試合だったんだ、ろ?」
「うん」
またまた驚いた。俺がバスケ部って知ってたんだ。
あ、父さんから聞いたのかな。
「早く帰って来て大丈夫?」
「……気にしなくていいよ、体温計もういいんじゃない?」
「……うん」
父さんに頼まれたしね。一応、兄だしね。
名前まだ思い出せないけど。
弟は少し辛いのか弱々しく体温計を取り出すと、目の焦点をメモリに合わせている。
「…見せて」
「……ん」
じれったくて体温計をやや強引に奪うと、軽く手が触れた。
熱い。
「……37度か。下がってきてるな」
「………」
体温計から弟に視線を変えると目が合った。
しかしすぐ反らされる。
「…つらい?」
「……朝よりまし」
「ふーん」
「……っ!」
近づいて弟の頬に手の甲を押し付けると、ビクっと大きく体が揺れた。
そこまで警戒しなくても。
「でもまだ熱いな……」
顔中に熱を帯びているようで、触った素肌は少し潤っていた。
弟は俺から目を反らしずっと壁を見つめている。
俺に触られて気持ち悪いか。
なんか…
楽しくなってきた。
「汗、拭こうか」
「え、いいよ」
「ダメだよ、折角熱も引いてきてるのに悪化するかも。タオル持ってくるから、ちょっと待ってて」
「あっ…」
体温計を割れないようにテーブルの上に置くと、弟の声を聞かず部屋を出た。
くくっ…。
いいね、病人には悪いけど弱ってる奴ってS心くすぐられるわ。
楽しくなってきた。
軽快に階段を降り風呂場へ行くと、タオルをぬるま湯につけ絞ってまた階段を上がる。
嫌がるかな。
俺だったら出て行けって言うだろうなぁ。
ルンルンと弾ませて再び弟の部屋に入った。
陸(りく)。そうだ、陸。
名前、陸だ。
「おまたせ」
「………」
名前もようやく思い出せて、タオル片手にベッドへ歩み寄る。
陸はジロリと俺を睨みつけると、ふいっと顔を背けた。
「……いらない」
「ダメだよ、汗拭かないと。さっきチラっと見えたけど首元とか汗かいて気持ち悪そうだったよ?」
「………子供じゃないし」
「………」
十分子供だ。
こいつ、可愛いな。
「……陸、こっち向いて」
「っ………」
陸はピクっと反応すると、ゆっくり顔を動かした。
睨んでる。
可愛いなぁ。
イジメたくなっちゃうじゃん。
「布団、取るよ」
「………」
羽毛布団を掴み腰辺りまでめくると、グレーのトレーナーに黒の短パン姿が現れた。
やっぱサッカーしてるのかな。
俺ら室内クラブと比べて肌の色が綺麗な褐色だ。
陸は手を胸元にもっていき恥ずかしそうに顔をまた壁に向ける。
楽しい。
「…じゃ、俯せになって」
「………」
ギロっと俺を見上げる。
威圧を与えているのか。しかしまだまだ童顔の為迫力は無いに等しい。
ダメだ、笑いそう。
しかし陸は睨みながらも体の向きをゆっくり変えてくれた。
顔を枕に埋め抱きしめる。
「……めくるよ」
「っ……」
陸の肌は、吸い付きそうなぐらい綺麗で潤っていた。
すべすべした肌はずっと触っていたいほど心地好く、程よくついた筋肉が綺麗な曲線を描いている。
まだまだ細いけどね。
「っ………」
お湯に濡らしたタオルをそっと陸の背中に這わせる。
タオルを動かす度に体が小さく揺れて可愛い。
本人は隠せているとでも思っているのだろうか。
おもしろい。
気がついたら俺もベッドに腰をかけて丹念に陸の背中を拭いていた。
止まらない。
「……陸、脱ごうか」
「へっ」
情けない声が部屋に響く。
陸は埋めていた枕から顔を離し振り返ると、なにを言ったんだと不安そうな顔をしている。
「服、汗で濡れてるし着替えよう。替えは…」
「い、いいよ自分でっ」
「お前は寝とけって。な?」
起き上がろうとする陸の肩を優しく触りゆっくり頭を撫でると、まだ熱があるからかポーっとした目で俺を見ていた。
「ほら、早く服脱いで。この棚に置いてる服は部屋着?」
「う、うん…」
銀のラックに綺麗に整列されていた長袖トレーナーを取りに行き、すぐベッドに戻ってくる。
陸は起き上がったものの、まだ服を脱いでいない。
「……聖眞くん…」
「そんな、他人みたいな呼び方するなよ」
クスっと笑い、頭を撫でる。
「……兄…ちゃん」
「ん、なに?」
照れるけど、悪くはないな。
「………」
言った陸も照れているのか、俺を見上げすぐに反らした。
「ほら、いつまでも濡れた服で起きてると悪化するって。脱いで」
「う、うん」
陸は戸惑いながらもゆっくりトレーナーを脱ぎ、上半身裸になった。
背中と同じで、滑らかできめ細かい綺麗な肌。
「汗、拭くよ」
「ん……」
陸の右手首を掴み引き寄せると、優しく丁寧に汗を拭いていく。
次は反対、左腕。
ある程度拭けたら再びベッドに寝かせた。
あんなに睨んでいた陸が大人しい。たまらなく楽しい。
「っ……」
首の部分から鎖骨に、さらにつつっと腹へ降りていく。
何度か首から腹へと拭き作業をしていると、ふとあることに気づいた。
「………」
勃起している。
下半身を見ると明らかにソコは膨らんできた。
なんで、なんで。
陸は気づいていない。
ダメだ、笑いそう。
「……ぁっ…」
小さな声が漏れた。なるほど、乳首か。
それまで体を拭く作業だったその行為が、少し厭らしく変化する。
「っ……つっ……」
胸の突起の部分を意識して拭いてやると、さらに陸の声が漏れ始めた。
下半身の厚みも増している。でも本人は気づいていない。
二重にしていたタオルをほどいて一枚の薄い状態にすると、再び胸を中心に拭いていく。
「ぁっ…っ…くっ」
俺の手の平に、陸の胸の突起が当たる。固く、勃ってしまった陸の乳首。
こねる様に撫でると、陸の腰がピクっと動いた。下半身はもう、完全に上を向いているようだ。
でも陸はまだ、気づかない。
くくっ…。
「陸、じゃあ服着ようか」
「へっ…あっ…うん…」
熱なのかなんなのか。フラフラな陸を起こし服を着させてあげると、今度は短パンに手をつけた。
「じゃあ次、足も拭くよ」
「へっ足も?」
「足は軽く拭くだけだよ」
「……うん」
肩肘をついて起き上がろうとしたけど、すぐ肩を押さえて再びベッドに寝かせる。
さて、どうなってるか。
「陸、ちょっと腰浮かせて」
「う、うん」
短パンを下げる、ふりをしてわざと下着のゴムを掴み一気にずり降ろす。
「へっ…」
「あっごめん下着も一緒に……」
ブルンっと飛び出す、元気な陸のソコ。
まだ剥けていない表皮に包まれた肌色が腹につくほど膨れ上がっている。
プルプル揺れる度に先走りを飛ばし折角綺麗に拭いた陸の腹を汚してしまう。
「え…なに…」
陸は一瞬、何が起こったかわからないようだった。
俺はわざとらしく陸を見て、驚いた顔をする。
すると陸もやっと自分がどういう状態か気づいたようだ。一気に顔を真っ赤に染め体を曲げて下半身を隠した。
「なななにっななっなにっなっ」
かなりテンパってる。可愛い。楽しい。
「陸…」
俺に背を向けた陸の肩に手をポンっと乗せると、ビクっと過剰に体を揺らし怒鳴った。
「出てけ!」
「陸…」
「出てけよ!なんっ…なんなんっ……なんでこんななってんだよー!」
ダメだ。もう我慢出来ない。
「……陸、見せて」
「ばっ…ばっかじゃねーの?見せるわけないだろ!」
「……陸の、まだ剥けてないだな」
「いっ言うな!」
「…教えてあげようか?」
「っ……」
短パンと下着が膝まで降りている為、背中を見せている俺には尻が丸見えだ。前隠して尻隠さず。
面白過ぎる。
「…お母さんに聞く?」
「なっ…わけ…」
「じゃあ友達に聞く?陸の結構分厚いの被ってたけど」
「っ……」
「あぁ、父さん?結構仲良いもんね」
「っ…っく…っ」
…泣いてる?
どうしよう、こいつ本当に…
「……教えて」
振り返り潤んだ目で俺の目を見る。
不覚にも、俺のソコが反応してしまった。
「っ…あっ…」
座った状態で抱きしめるように後ろから陸を包み込む。
俺の股の間にすっぽりはまり、小さく悶えている陸。
「もうちょっと足開いて」
「っ……これ以上は無理」
「いけるだろ」
「あぁっ!」
膝を掴んでグイっと広げると、プルンと可愛い陸のソコが飛び跳ねた。
色も形も綺麗だ。
綺麗過ぎて不自然なくらい。
「でもこれじゃあ修学旅行、恥ずかしい思いするかもな」
「だっだから教えてって言ってんだろ…!じゃなかったらこんなこと頼まなっ」
「はいはい、じゃあ剥いてみようか」
「えっはっあっ…あー!痛いー!」
「うるせぇよ」
少し表皮を摘んだだけで陸は体を揺らし叫んだ。足をばたつかせ悶えている。
「こんなんで痛がってたら一生包茎だぞ」
「いっ嫌だ!」
「不衛生だしな。ほら、ちょっと我慢しろ」
「ひっ」
再び先端に指を這わせ、グリグリと刺激してやる。
しかし完全に被ってんな。別の生き物みたい。
「……週に何回ぐらいオナってる?」
「……2回ぐらい」
「嘘つけ。俺がお前ぐらいの時毎日だったぞ」
「だっ…だって…再婚する前は狭い部屋に母さんと二人だったから出来ないし…この部屋に来てからは…隣にあんた…いるし」
「…ふーん」
人差し指と親指で摘むように先端を刺激してやると、気持ちいいのか俺の動きに合わせて指が動いている。
面白いおもちゃ、見つけちゃった。
「じゃあこれから毎日、俺が教えてあげるよ」
「…ほ、ほんと?」
「うん」
「っ………」
振り返り見上げた顔は真っ赤で目が潤んでいたけど、嬉しそうな顔をしていた。
あの女の息子が毎晩俺の部屋で喘ぐ。
考えただけで身震いするね。
「とりあえず今日は、風邪も引いてるし抜くだけにしようか」
「あっあっ…でも…あんま擦ると…いっ痛いっ」
「本体が敏感なんだろうな。じゃあ…」
「へっ…」
陸の肩を掴みクルリとこちらを向かせると、不安げな頬を撫でながら顔を下半身に埋めた。
「ちょっ!」
「口ん中なら痛くないだろ」
「やめっ…!」
口に十分収まるソレを一気に含み、軽く吸ってみる。
当たり前だがフェラなんかしたことない。
吸って舌を転がすと、すぐに苦い液体が口内に広がった。
「うぇっ、お前まさか」
「っ……はぁはぁ」
口の中の液体をすぐ手の平に吐き出して見上げると、ピンとつま先を立てかろうじて支えている腕を振るわせながら陸は悶絶の表情を浮かべていた。
頬は蒸気し、呼吸が早い。
イった。
「なっなにこれぇ…」
「なにって、フェラだよ」
「そんなのわかっ……っ」
「?」
突然陸の顔が茹タコになった。元々赤かったけど、さらに。
「ごめん…口の中に出しちゃった…」
「……あぁ、これ?」
自分の手の平にある白濁の液を見つめ、クスリと笑う。
「陸、やっぱ毎日出さないとダメだぞ。こんなに濃いのが出たじゃないか」
「っ…!」
陸の体液を人差し指ですくい、垂らす。白く濁り光を放つ液体は独特の臭いも伴い始める。
「やめろ!」
「はいはい。あ、もう父さん達帰ってくるな。俺風呂入ってくる」
「っ……」
時計を確認しながらティッシュを勝手に取り手を拭く。
ポン、とごみ箱にティッシュを投げ捨て立ち上がった。
「あ、臭い残ってるから換気しとけよ。あと…」
「………」
ん。と、陸の口が曲がる。おもしろい。
「早くパンツ穿いたら」
「っ……!今穿こうとしてたんだ」
「くくっ…」
響く声を聞きながら、陸の部屋を後にした。
やばい、まさか家にあんなおもちゃがあったなんて。
俺今学校も家庭も充実してるかも。
肩を揺らしこれからのことに胸を膨らませ、階段を降りていった。
END
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