乱文倉庫
 (付き合いだしてから大分経った頃あたり)


きよら「とーるさんとーるさん、太刀川さんからバイブ貰ったんですけど使って良いですか?!ローションないけどオリーブオイルなら家から持って来ました」
奈良坂くん「……一度や二度最後まで出来なかったぐらいでおれをふ」
きよら「あっ怖いんですか? 大丈夫ですよ」
奈良坂くん「怖いとかそういうことじゃなく、まだ最後までしてもいないのにそういう道具を使いだすのはどうなんだと言っているんだ」
きよら「? 大丈夫大丈夫、痛くしませんから」
奈良坂くん「……痛くしない? それは」
きよら「とーるさんが嫌だったら、すぐに止めますから。ねっ。試してみるだけ試してみましょ、気持ちいいかもしれませんよ」
奈良坂くん「……一つ、待て、それを床に置け。おれに触るな。一メートル以上近づくな」
きよら「あらら、急におこです?」
奈良坂くん「……おれが、おまえに、それを使うんじゃないのか」
きよら「えっ仮にも彼女の処女を道具で散らそうとか変態ですか」
奈良坂くん「おれの初体験は色んな意味でおまえに踏みにじられてるがな。却下だ。持って帰れ。これ以上おまえの好きにされるのは耐えられない」
きよら「……でも」
奈良坂くん「でもも何もない。大体おまえは本当におれと最後までする気があるのか? おれはおまえの玩具じゃないんだぞ。確かにおまえに一任すると言ったものの、おまえが入れようと苦心してる間に……おれにも反省すべきところはある。で、こんなことで泣くな……」
きよら「だって……とーるさんの余裕のない顔とか、ちょっと赤くなった顔みるの……我慢してるのとか、すごい、可愛いんですもん……もっとそういうの見たいって太刀川さんに」
奈良坂くん「おまえは何でもかんでも太刀川さんに相談するのを止めろ……おれもおまえと同じ気持ちだとかは、思わないのか」
きよら「同じ……? やっぱりバイブ使ってみたいけど、ノリノリだって知られるのははずふぁいらいれふ」
奈良坂くん「相手の余裕のない顔や赤面したところ、我慢してるのを見たいという点だ。手も思考回路も、その卑猥な道具から離れろ」
きよら「折角替えの電池つきで、五百円で貰ったのに」ウィイイイン
奈良坂くん「……きよら、たまには……というより、おまえが下になったほうが上手くいくんじゃないか?」
きよら「すげーなこれ、ボタン切り替えで振動だけでなくなんかウネウネしだす。オラわくわくしてきたぞ」ヴィイイイイ
奈良坂くん「……不毛だ……」
きよら「と、とーるさんは不能じゃないですって!!!」ヴィイイイ
奈良坂くん「誰もそんなことは言ってない。分かったから、その凶器を仕舞え」
きよら「大丈夫ですってば! こんなん入れただけで人間は死にません! 慣れたらちょっと気持ちよくなるかもしれない!!」ヴィイイイイイイイイイン
奈良坂くん「視覚的に死にたくなるから仕舞えと言ってるんだ」

奈良坂くんとセクハラ


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