姉のことが大好きだった。
 デュークの記憶にある姉はにこやかに笑っているひとで、今も昔もひねたところのない真っ直ぐな穏やかさを胸に抱いている。その真っ直ぐさはエレンに、優しさはアルミンに似ているようだったけれど、実の弟である自分とはその容貌以外に似たところがない。

 楽しげな両親を眺めるのが好きなデュークと違い、姉は鬱々としている両親を笑わせるのが得意だった。デュークには母親の苛立ちを宥めることも、父親の不安を溶かすことも出来ないのに、姉は些細な一言から二人の緊張をほぐすことが出来た。両親との衝突の末、勝手に訓練兵団に志願してからも、調査兵団入りを果たしても、帰省してきた姉に「まーた仲間にどやされちゃった」とか「反射が遅いんだよねえ」とため息をつかれても、また「デュークはお父さんの頭を受け継いだんだね……私なんて十歳の頃は店先でお客さんをからかうのが関の山だった……」と苦笑されても、デュークが姉に失望することはなかった。姉の真価は兵士という荒事で発揮されるものではないと、そう思っていたからだ。それは勿論卒業模擬戦闘試験に合格出来たのだから、元から体を動かすのは得意だったらしいし、女だてらにガキ大将を張っていたとも他人から聞いたことがある。それでもドリスの得意分野と言えば、彼女を知る者が真っ先に挙げるのは“動物行動学”だった。
 ドリス自身は「私は途中で止めちゃったから……正直雑学レベルの知識しかないよ」と口にするものの、姉が一度口を開くと、デュークにとって“暮らしの挿絵”に過ぎなかった動物たちの体が生々しく脈打つようになった。
『あの鳥も蝶も私たちと同じ。生きるために食べて、子供を残すために異性と繋がりを持ち、己の血脈を一日でも長く続けるために生きてるんだよ。それを“何でかな”って思うのは人間だけだから、考えることを大事にしていきたいね』
 蝶の死骸を運ぶ蟻の列を踏み潰すデュークに、十四歳のドリスはそんなことを呟いた。それで満足するなら好きなだけ踏み潰せば良いと、夕暮れに染まった姉が穏やかに微笑う。無意味で、見ようによっては無慈悲な事を、責めるでもなく見守っていた。

 デュークにとって蟻よりも蝶のほうが大事なの? 静かに問う姉は、幼いデュークの瞳に神様のように映った。

 姉がデュークに教えてくれたのは動物の生態についてだけではない。ウォール・マリア内の動物の分布や、犬の躾け方、地図の読み方――姉は己の気の向くまま、デュークに色々な事を教えてくれた。デュークの部屋の本棚には、姉の描いた動物図鑑や地図が収まっている。貰った地図に、行商人たちから聞いた旅の経路を書きこむと、目を細めた姉が「デュークは良い商人になるね」と褒めてくれた。
 デュークのなかにある姉への感情を、なんと言葉にすれば他人に分かってもらえるのか分からない。姉に出来ないことがあるとは分かっていた。姉を過大評価しているわけではないと、デュークは思う。姉は劣等生というわけではないが、凡人の域を出るわけではない。それでもデュークにとってドリスは……ドリスは“姉さん”だった。姉さんと呼べば、助けに来てくれるとどこかで思っていた。何でも出来ると、自分の期待を裏切ったり、傷つけることはないと思っていた。馬鹿げた妄想だということは、デュークにも分かる。デュークだって分かっている。姉は神様じゃない。姉が巨人を招いたわけではない。姉が母を殺したわけではない。姉が父の上半身を抉ったわけではない。
 助けに来たくなかったのではないと、そのぐらいデュークにだって分かる。弟だ。そのぐらい、分かる。

「……何で、助けに来てくれなかったの?」
 なんで兵士になったの? 欲しい答えが得られないまま消え去った問いの代わりに、デュークはもう一度繰り返した。

Paradiso


 弟からの敵意を受けて、ドリスははぐらかすでも弁明するでもなく呆然としている。
 デュークは肩に置かれた手を振り払って、きっと姉を睨みつけた。「兵士って……ひとを守る職業なんだろ」震える手を握りしめて、太ももに打ちつける。聴取を進める憲兵団員の澄まし顔、母親の白濁した瞳、岩からはみ出る父の腕、アルミンが繋いでいてくれた温もり、青ざめたエレンの顔、ミカサの震える肩、まだ見ぬ恐怖を思ってぎらぎらと光るアルミンの父親の瞳、不安に小さくなるアルミンの母親――そのどれも、デュークの免罪符には成り得ない気がした。デュークは、姉が家族を見捨てる人でないと知っていて責める台詞を口にしたのだ。
 生まれて初めて、この人を傷つけたいと願った。以前はアルミンに抱いていた気持ちが、否彼に向けたものよりずっと鋭利で乱暴な感情が口から零れ落ちる。「母さんが、母さん頭に岩ぶちこまれて……ずっと姉さんのこと……立派だって……」滲む視界に姉が映らない。
 デュークは姉の胸ぐらを掴んで引き寄せた。ドリスは弟の為すがままで、微かに震える唇も音を繋ごうとはしなかった。弁明さえしようとしないのが苛立たしく、デュークはダンっと地面を踏み鳴らした。じんと、足が痛む。
「人を助けて誇らしいって、あんた、何やってたんだよ」頬を伝う涙を拭うこともせず、デュークは叫んだ。臓腑に貯まっていた感情を爆発させる。「母さんが、あんたの心配しながら死んでった時!! あんたはっ……あんたはどこで何やってたんだよ……!」

「それは母さんに誇れることなのかよ……なんで来てくれなかった……なんで、僕が、僕は、何でも良いから言ってくれよ!!」
 デュークが吠えると、ドリスはびくりと肩を震わせた。青ざめた顔で、弟の激情を見つめている。その表情は、デュークに命の傲慢さを語った“神様”でもなければ、何でも出来る“姉さん”でもなく、自分の容量以上のものを抱え込んで身動きでない“人間”の怯えに過ぎなかった。デュークの瞳からぼろぼろと涙がこぼれた。ドリスに助けを求めた自分が惨めで、己を案じるドリスに感情のまま当たっているのが見っともなくて、同時に全世界の前でこの人を責苛んでやりたい気持ちが根強く存在していた。姉が憎いわけじゃない。貶めたいわけでも、傷つけたいわけでもない。そうと思っていても、自分の感情がコントロール出来ない。一時の満足のために、言葉が止まらない。
 デュークは姉から手を離すと、ぐいと涙を拭った。より鮮明になった視界で、ドリスは泣いていなかった。感情の何もかもを忘れてしまったかのように、じっとデュークの顔を覗き込んでいる。その真っ直ぐな視線を受けるのが、姉の涙を見るよりずっと切なかった。自分がこうまで馬鹿みたいに感情をまき散らしても、姉はまだ自分の話に耳を傾けている。きっと、自分を責めている。

『ドリスさんは弟を開拓地送りにして平気な人じゃない』
 そんなの、デュークが一番よく分かっていた。この人は神様ではないし、何でも出来るわけではない単なる“凡人”だ。デュークの大好きな、十歳年上の姉だ。色々なことを教わった。大好きで、大好きで、一緒にいてくれないことを恨むぐらい大好きだった。
 母親が死ぬその時傍にいることが叶わなかったひとを、自分一人安全な場所にいたことを幾度も悔いただろうひとを、デュークは責めたのだ。デュークだって、デュークを庇ったがために父親は死んでしまったのに、それで如何してこの人を責められたのか分からない。
 トンと、円柱に背をついて天井を仰ぐ。薄暗い視界に、高窓から差し込んだ光が埃を照らし出していた。

「嘘でも良いから……助けに向かったって、知らせを聞いてすぐ馬を走らせたって……」デュークの台詞に、ドリスが抑圧し続けた感情を漏らすまいとするかのように口元へ手をやった。「嘘がつけないなら……なんで兵士になったかぐらい言ってよ……」
 ドリスは固く口を引き結んだまま、俯いた。デュークは小さく嗚咽を漏らしながら泣きだした。「何でだよ……何か言ってよ、姉さん。ねえ、頼むよ……嘘で良いから、尤もらしく喋ってよ……」虚しくて、悲しくて、堪らなかった。
 母親は最期まで姉の安否を気遣い、姉の不在を誇らしいとまで言っていた。父親も、死の間際まで姉のことを心配していた。デュークだって、デュークが一体幾度姉の死体を探して通りを歩いただろう。帰還の鐘の音が鳴る度に、心臓が激しく脈打つ。馬上で傷ついた姉を見ることもあった。兵士に聞くことも出来ず、姉からの手紙が届くまで“もしも”を考えて鬱々と暮らしたこともあった。
 こんなに早く死ぬと分かっていたら――両親はあんなにも姉を愛していたのに、その結末がこれでは可哀想すぎると、デュークは思った。訓練兵から正規の兵士になれるものは、確かに少ない。ドリスは王政府にとって大事な大事なナイトの駒だ。
「母さんと父さんには、姉さんだけだったじゃないか……姉さんだけだったのに……っ!」
 十五年ずっと可愛がってくれた両親より、姉を駒としてしか見ない王政府を選んだのかと、デュークは幼い声音で罵った。

 不意に、デュークに掛かる影が低くなった。顎を引くと、ドリスが床に座り込んでいた。
 ごめんなさいと、小さな声が呟く。その肩が震えていた。泣きもせず、怒りもせず、放心したように謝罪を口にする。母親の脳漿をぶちまけたわけでも、父親の上半身を削り取ったわけでも、デュークに会いに来なかったわけでもない。ただ調査兵団の一員として己に課せられた使命を必死にこなし、デュークを迎える準備を整えて会いに来てくれた姉が、人でも殺したような顔を床に向けていた。
「ごめんね……ごめん、ごめんね、私、」謝罪以外の何かを口にしかけて、床についた手を握りしめる。「私は……私は、人類の翼……」
 縋るような麗句をこぼす姉にデュークは身を震わせた。一杯一杯なのだと、姉も自分の行動を正当化しなければならないのだと、頭では分かっている。それでも今は謝罪しか、今すぐ除団するから一緒に開拓地に行こうという台詞以外聞きたくなかった。
「訓練兵団に入った時から……この心臓は……私は、私は兵士に」
 ドリスは大きく身を震わせると、デュークを見上げた。姉の、今にも泣きそうな顔が辛うじて微笑する。
「とても、とても今のあなたには言えないような馬鹿げた理由で……私は……私は貴方や母さんを……わたしが……」

 私がお母さんとお父さんを殺したのかな。

 絶望を口に含んだ姉の体がずるずると、母親の死体と同じに床に崩れ落ちる。頭が真っ白になった。何も口にできない。姉の台詞を理解することを全身で拒んでいた。姉にとんでもない台詞を言わせてしまったという後悔と、最も恐れていた不安が姉の口をついて出てきた恐怖、そして、ほんの一瞬湧いた「そのまま死んでしまえば良いのに」という殺意にも似た感情で思考がショートする。
 体の中に埋まりかけたデュークの思考を引きずり出したのは、わき腹に叩きこまれた衝撃だった。
 ドリスが床の上で丸くなったのと同時、デュークは避難所内の規則を記した立て看板を巻き込んで、壁の前まで転がって行った。さかさまになった世界の彼方に、姉を足蹴にする男が映る。ドリスもぽかんと、男を見上げていた。

「興奮状態にあるクソガキは大抵蹴ると落ち着く」
 男はそう低く呟くと、ドリスのわき腹を軽く蹴って起こした。何故蹴られたのだろう。そして何故蹴られているのだろう。
 軍服を着ていると言うことは姉の知り合いなのだろうが、それで如何して姉のことまで蹴っているのか分からない。いや自分を蹴った時よりは大分手加減しているようだから、スキンシップの一種なのかもしれない。しかし、そうだったとして何故このタイミングで話に入ってきたのか、いや蹴って来たのか。デュークは呆然と姉より幾分背の小さい男を眺めた。クソガキとは、自分のことなのだろうか。
 デュークより一足先に事態を把握したらしいドリスが体勢を立て直しながら、「リヴァイ」と焦った声をあげる。
「まだ軍議までは時間がある! ねえ、」リヴァイと言うらしい男は、ドリスの手を振り払うとデュークに歩み寄った。
 感情を悟り難い無表情と、カツカツと高く鳴る軍靴。先ほどの台詞からも男の危険性を感じ取ったデュークが身を起こそうとしたが、スラリと細い脚がデュークを捉えて振り上げるほうが早かった。「リヴァイ、待って!!」殆ど悲鳴染みた制止を口にしたドリスが、リヴァイの腕を掴んだ。よろけた拍子にゴンと脇の円柱で額を打つ。ドリスが噴き出したのに釣られて、デュークも思わず口端を緩めてしまった。
「……なあ、ドリスよ。馬の手入れをする暇があるなら、弟の一匹ぐらい真っ当に躾けておけ」
 僅かに赤くなった額を抑えるリヴァイが、ドリスに向き直った。鋭い眼光に射すくめられたドリスが顔を引きつらせる。

「しつ……リヴァイ、デュークは……デュークは少し混乱してるだけなのよ。そんな、蹴られるような……」
 自分を庇う姉の台詞に、デュークの胸に薄ら温かいものが湧いてきた。自分の身を案じた姉が暴力的な男に喰ってかかっていると思うと、ついこの間まで姉に抱いていた無条件の好意が蘇るようで、アルミンに手を繋いでいて貰っている時のように安らいだ気持ちになった。しかしリヴァイがフンと鼻を鳴らした途端、デュークは自分がドリスに何をしたか……自分がどんなに愚かだったか思い出した。
 リヴァイの瞳がデュークを映して、値踏みでもするように細められる。影の落ちた目元が、先ほどより険しくなっているようだった。
「俺には単に混乱してるというだけで、ああも巧みに人を詰れるとは思えんな。このクソガキ、お前よりずっと頭が回るようだ」
 緩く弧を描いた唇に、デュークはかっと赤面した。姉に対する己の悪意を見抜かれたことが恥ずかしくて堪らなかった。デュークは今のいままでずっと、ドリスに乱暴な言葉をぶつけたことがなければ、姉の目の前でアルミンを虐めたことも、ガキ大将の背中を蹴って命令する姿も見せたことがない。十歳年上の姉に対して、デュークはいつも“可愛い弟”でいる努力を怠らなかった。姉に可愛がられたくて、良い子にしていた。母親に褒められたくて、家の手伝いを率先して行ってきた。父親に認められたくて、自分から仕事を手伝うようになった。
 “お利口さん”の仮面を自分から脱ぎ捨てたばかりか、姉から受けた愛情を忘れて、滅茶苦茶に傷つけてやりたいと望んだ。その傲慢さと利己的な本質、自分の醜悪さがこの男に見通されているようで、デュークはリヴァイから目線を落として床の溝を見つめた。
 溝に貯まった埃が暗さのなかで見えなくなる。顔をあげると、心配そうに眉をよせた姉が立っていた。
「大丈夫? 痛いところはない?」
 ドリスがデュークの前に膝をついて、その華奢な肩に固い手で触れる。ぽんぽんと宥めるような感触に、何故だか涙が出てきた。

 デュークはずっと自分は姉より遥かに劣っていると思って生きてきた。いや姉だけじゃない、いつからなのか、自分はこの世界の誰よりも矮小で、馬鹿げた人間だという劣等感を抱くようになった。自分からアルミンとエレンを突き放した癖に、二人が自分抜きで楽しそうなのを見ると腹が立った。自分を見てくれないアルミンに悔しくなった。自分はあの五年でこんなにも変わってしまったのに、いつまでも無邪気で真っ直ぐなエレンを見ると虚しくなった。どんなに頑張っても、沈んだ顔をする両親を安らがせることが出来るのは姉だけだった。
 デュークは、デュークはいつだって“誰か”のために自分を押し殺してきたのに、そうやって必死になるだけ矜持が高くなって、自分の築いた意地に囲まれて身動きできなくなったのかもしれない。母親のふっくらとした手の感触を思い出すと、視界が涙で埋まる。
『デューク、良かった。無事なのね? 痛いところはないのね?』
 姉の安否を気遣う前に、母親はデュークの無事を幾度も念押ししたではないか。
 母親が遠く姉の体を気遣ったのは、その愛情や関心がデュークに向けられていなかったからではない。デュークが、大丈夫だと言ったからだ。父さんは生きていると、母親に嘘をついた。他人に助けを求めるより早く、デュークは母親を“助ける”ために嘘をついたのだ。
 デュークのついた嘘のなかで母親は最期まで母親として全うして逝った。デュークは頑張ったと思う。自分を矮小だとか、詰まらないものだと切り捨てるのは簡単だ。そうやって冷めた態度を気取った瞬間、自分の愛した大切ひとたちのことも切り捨てることになる。デュークが頑張ったから、母親は最期まで姉を案じることが出来た。それを誇らしいと思うには、あまりにも――あまりにも、
「ごめ……なさっ」デュークは嗚咽交じりに謝罪を口にした。「あいだ、がった。姉さんに、会いたかった」
 姉の胸に縋りついて、泣き続ける。ドリスは幼い弟の目にした地獄を思って、その細い体をきつく抱きしめた。清潔な臭いがデュークの鼻を掠めていく。シガンシナ区の、あの石けんの匂いが満ちた家に帰りたいと、デュークは強く願った。
 母親が頬杖をつくカウンターを通り抜けて、二階の執務室から通りを覗く父の背に声を掛けたい。父さん、姉さんは生きてるよ。僕も生きてる。アルミンたちが助けてくれたから、父さんが庇ってくれたから、母さんが僅かな時間でも生きていたから、僕は歩くことが出来た。

 あなたたちの子供は、あなたたちよりも一日二日は長く生きるだろう。平穏に生きる術があるにも関わらず、両親に育まれた命を死と隣り合わせの世界に持ち出していく姉が愚かなのか、仕方のないことなのか、デュークにはもう分からない。

 十四歳の姉が木の下でもがく蝉を指さす。ほんのわずかな時間しか生きられない生き物は、子孫を残すことで未来に続いて行こうとする。あの蝉は勉強をするわけでも、本を読むわけでもない。ただ子孫を残して、飛べなくなって、最期は蟻に運ばれていく。あの蝉が幸せか如何か、誰にも分かりはしない。子孫を残すのに成功したのさえも分からない。調べるなら、もっと早い段階に準備しないとね。
 生き物だから、己のしたいようにしか生きられない。“幸せ”を自分の我を通すことと定義するなら、あの蝉は確かに幸せだったんだよ。


愚かな子らは地中で遊ぶ


『この壁の中の人類の幾人が虫より不幸なのか、きっと計測するのが面倒になるね』
 困った様に微笑する姉は、デュークに多くを教える傍らで、既に訓練兵団へ志願する未来を考えていたのだろうか。


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