小説 | ナノ

「ようやく、邪魔の入らない状況になったか。ジョースター共には礼を言いたいくらいだ。お前をこうして、ここまで連れてきてくれたことに」
 カイロ市内への道中、満身創痍になりながらも公子だけは大した怪我もないのは、皆がかばってくれること、また自分が遠距離攻撃を得意とするため前線にあまり出ないことが原因だと思っていた。
 しかしエジプトに入ってそこに違和感を感じる。倒した敵に止めを刺す際、最後の力を振り絞って一撃を放とうとしたところで相手が手を止めたのだ。あのまま殴りぬいていれば公子が気絶していただろう。
 何故攻撃をやめたのか、目を覚ました男に問うた。
「お前らが極力俺らを殺さないようにしてるのは知ってる。命令違反のが怖ぇ」
「命令……?」
 刺客たちは皆、“公子を傷つけてはならない”という命令を携えて襲撃に来ているのだという。
(何故?もしかして私のスタンドに秘密が?)
 考えても仕方がない。直接DIOを殴って聞くしか答えは見つからないのだ。そうして乗り込んだ最後の砦、DIOの館。そこで戦力は分断され、公子は一人DIOとタイマンをはることになったのだ。だがサシの勝負で勝てるわけはない。そこで時間稼ぎも兼ねてその疑問を投げつけたのだ。
「私を傷つけないよう部下に命令していたそうね。どうして?」
「知りたいか。ならばついてこい」
「いやよ」
「なに、すぐそこだ。そこの鉄塔の一番上だ。この屋敷の構造上、そこがもっとも高い位置にあるのは分かるだろう?つまり、私の私室だ」
「……」
 公子は黙ってついていくことにした。扉の前で立ち止まるDIOに開けろと命令すると、困ったような笑みを浮かべてその通りにした。
(この男がこのこんな高圧的な態度の命令に従うですって?何か、おかしい。何か……え……いや、おかしい、ってレベルじゃ、ない)
 開いた扉の先はランタンの明かりを光源としたオレンジ色の光に包まれていた。その炎を浴びるように照らし出される、壁一面の無数の写真。
「私がジョセフと同じタイプのスタンドを持っているのは知っているだろう?厳密に言うと、私の首から下のスタンドだがね」
 そう言ったDIOの腕から紫色の茨が飛び出した。締め付け、縛り上げ、束縛し、押し倒す。寝台に倒れた公子の目に映るのは、壁とベッドの天井に貼り付けられた、自分の姿だった。
 太平洋上空、まだ飛行機が墜落していないときの写真。中国の露天で食べ歩きしている姿。シンガポールでアンと談笑するマヌケな顔。インドで乞食から逃げる背中。パキスタンで敵とも知らずケバブの礼を言っている場面。
「敵の情報収集ではない。お前の、個人の情報を集めていた。最後に究極の個人情報を教えてくれ」
 この五十日の旅の間、ずっと着ていた制服が無残にやぶり去られた。
「処女か?」
「いっ……やああああああああああああ!」
「叫べ。承太郎共が焦って隙が出来るやもしれん」
「やめて!離してぇっ!」
「教えてもらえないのなら、私自身で確かめよう。まあどちらにしてもきちんと慣らしてやる。安心しろ」
 捲り上げられたスカートの中にDIOが頭を突っ込む。歯で下着を噛み切ると、レースのついた青い切れ端を口にくわえてわざと公子に見せ付けた。
 最早役目を果たせないただの布切れをその辺に吐き捨て、改めてそこに顔を近づける。長旅の道中、あまりケアできなかったそこだが、そのにおいがいいのだと言わんばかりにむしゃぶりついた。
 内腿に柔らかいDIOの髪の毛が擦れ、くすぐったい感覚が押し寄せる。だがばたつかせようとする足もハーミットパープルで押さえられている。
 生暖かい舌の這いずり回る感覚にぞくぞくと身震いしながら公子はスタンドを出した。が、DIO自身のスタンド、ワールドにより公子のスタンドは押さえつけられる。承太郎以上のパワーで組み付かれてはもうどうしようもない。今まで自分はスタンド使いとして生きてきてその自覚がなかったのだが、今確かに自分はレイプされて抵抗手段を持たない女なのだ。
 今までは暴力に訴えるバカにはスタンドの一撃を食らわせてやってほくそ笑んでいた。力もないくせにいきがって、と馬鹿にしていた。それがいまやどうだ。相手にいいようにされ、体内へイチモツを侵入させようとしているところに抵抗すら出来ない。公子は初めて真の恐怖を覚えた。
「私の爪では中を傷つけてしまう。悪いが耐えてくれ。じきによくなる」
 皮を脱ぎ去り勃起したそれを公子は初めて見た。血管が浮き出ており、根元から垂れ下がる二つの球体周辺は黒い茂みで覆い隠されている。公子はDIOの望むとおり、処女だった。このグロテスクな物体を、初めて目にした。
(これが、入る?私のお腹に?うそ、いや、いや、怖い、汚い、あんなのが、私の……)
 割れ目が指で左右に簡単に開かれると、そこにあてがわれた亀頭が掘削するように公子の体を割っていく。押し寄せる圧迫感は男を受け入れている感覚なのだと理解すると、尻の辺りを伝う液体が何なのかも分かる。血だ。
「処女だったか。光栄だな。お前の初めても、最後も、この俺だ。お前が知る男の味は、このDIO一人。俺以外の男など、見る必要はないからな」
 痛みで悲鳴を上げたくなるのを唇をかんで堪えた。先ほどDIOが言っていたとおり、この悲鳴が誰かの耳に届いて焦りを生んではいけない。耐えていれば、きっと誰かが助けに来てくれる。手下程度にやられるようなやわな仲間じゃない。
(でも、見られるの?この格好を……)
「考え事をする余裕があるとはな。いや、まだ痛みのほうが強いか。少しずつ慣らしてやろうと思ったが、まずは潤滑油が足りんな」
 しかしこの部屋にローションなどない。肉を無理にこじ開けられた痛みと、摩擦の痛みが公子を襲ったがしばらくすると摩擦のほうがなくなるのが分かった。
「まさか」
「ああ、俺の精子ですべりをよくしてやった。さあ、次はお前がイク番だ。一番感じるところを探り当ててやる」
「やだ!やめて!抜いて!」
「ああ、声を上げ続けろ。その中にいつ嬌声が混じるのか、聞いておいてやるからな」
 足を固定していたハーミットパープルが一本するりと抜け出し、クリトリスをトゲでちくりと刺した。それはもちろん痛みよりも快楽を感じる程度の強さで。同時にDIOの手が公子の胸を鷲掴む。指先両方の乳首を立てさせるように刺激し、手のひらで柔らかさを楽しむ。
「んんんんんんんんんんんっ!」
 耐えられなくなり、嬌声と悲鳴を混ぜたような声を上げる。
「ああ、そうやって中をひくつかせるだけで俺も気持ちがいい。慣れるまで動かないでやるから、イクことで俺のペニスを刺激しろ。イクのは手伝ってやるからな」
 左の乳房に赤ん坊のように吸い付くと、ちゅうちゅうと音を立てて立った乳首を刺激した。そうすると右が物足りなくなってしまう。
(私、皆が戦ってるときになんてことを……)
「ジョースター共のことを考えているのか?だがその背徳感がよけいにそそるだろう?皆が命を賭けるなか、倒すべき相手と淫行にふける」
「そんなことっ……」
「そうか?」
 DIOの指には一枚の写真が挟まっていた。まだぼんやりしているがそれは徐々に輪郭をハッキリと取り戻す。DIOのイチモツを受け入れ、乳首に吸い付かれることで感じている
公子の顔だった。
「この顔がお前の本性だ。さあ、俺と堕ちよう。快楽の底へ」


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