バルバッド編



アラジンの言葉はそこに居る大抵の人が知りたい内容であることから、アラジンを止める人は誰もいなかった。


「そこ気になるの?」
「うん」
「えっと、そうだね。クエクエ一から五までは一通り終えていた気がするよ」
「えぇ!!五つもかい!!」
「そこまでビックリすることかな?やりこんでいる人ってもっとだと思うけど?」
「そんなことないよ!ナマエお姉さんは十分凄いさ。ところでナマエお姉さんはどんなジンだい?」
「え、あの(お酒の)ジン?」
「うん。僕はジンを探しているんだ」
「その年で?」
「おかしいかい?」
「おかしくないのか?」
「僕はおかしいと思わないよ」
「そういうものか」
「そういうものさ」


完全な食い違いだが何故だか続く会話。
おかしいと思わないのは、アラジンが世界に慣れていないからとナマエの歌舞伎町では日常だから生まれた偶然の産物だ。


「で、ナマエお姉さんジンを見せておくれ」
「いやね、見せてあげたいんだけどさ、私の持っているジンだけど家に置いててここにはないんだよね」
「えぇ!!身に着けていないのかい!?」
「身に着ける!君からみた私そんな呑兵衛に見えているのか!!」
「のんべえ?のんべえってなんだい?」
「ここでまさかのジェネレーションいやワンダーギャップ、だと」
「アリババ君のジンは厳格と礼節というんだ。お姉さんのはどんなジンだい?」
「何その二つ名。えっと、吉原と夜の蛾かな?」
「あのナマエさん。もう良いデス」


これ以上話していても何も収穫出来ないし、誰も突っ込まないことを危惧したのかアリババがついに動き出したのだった。
そしてアリババはどこから理解した方がいいのか考えた結果。
ジュダルの出会いも知りたいし、ジュダルが言った迷宮の事も知りたいと思い頷くと、長期戦になるかもしれないが最初から理解すべきだと思ったのだった。


「お願いナマエさん。まずは彼の事をちゃんと思い出して」
「なな何言っているのかなアリババ君。そそそれなら超思い出してるし」
「ナマエさん動揺してますから。ちゃんと彼の顔見て思い出して!」


少しだけ苛立ったアリババだった。


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