バルバッド編



そんなアリババの背中をシンドバッドは軽く叩くと、傍に控えていたジャーファルとマスルールの二人の名前を呼び盗賊達の元へと駆け出した。



その頃、噂の盗賊達の群はというと・・・・・


「「「待ってください姉御ぉぉぉ!!」」」
「だれが姉御じゃぁぁ!ついてくるなって言ってるだろーが!」


ナマエが盗賊に懐かれて、逃げるナマエを追いかける盗賊達。
ナマエはここで唯一の知り合いであるアリババとカシムにとりあえず会うためにバルバットのスラム街へと向かい、盗賊達はただひたすらナマエを追いかけていた。


「そんな事言わずに、俺たちにはもう姉御について行くって決めたんだ!」
「それ、了承してないからね。お前達みたいなの私いらないからね!」
「そんなぁ、俺は姉御のためならいつでも服を脱げます」
「いらねぇよ。頼んでねぇよ!」
「バカヤロー。姉御は今そんな気分じゃねぇんだよ。タイミングを間違ってんじゃねぇぞ」
「スイヤセン」
「おいぃぃ!スイヤセンじゃねぇから!この先一生お前たちに脱いでほしい何て日は来ねぇから!」
「そんな、俺たちはどうすれば!!」
「ショック受けた顔すんな!つーか、脱ぐことがそんなに重要か?え、何?私言った?私が望む時に服脱ぐんだったらついてきたらいい的な事私言った?ねぇ、言った?」
「言ってませんが、言いづらいのかと思い俺たちが姉御の気持ちを汲み取りました」
「そんな事微塵もねぇし、ドヤ顔すんなボケェ!!今の私の気持ちを汲み取れや!」
「分かりました姉御!このまま姉御について行けばいいんですね!行くぞヤロー共!!」
「「「おう!!」」」
「おうじゃねぇって言ってるじゃんか!もう何なの?汲めてねぇよ。全然汲めてないからね。あぁもう、何なんですか!話通じないんだもん。汲んだの私の今の気持ちじゃなくて、お前たちの気持ちだもん」


盗賊の中でのリーダーなのであろう男の言葉に勢いづく盗賊達にナマエは殴り飛ばしたい気持ちでいっぱいだが、今はこのまま全速力で走りいつか巻いてやろうと心に決めるが、次に発せられた盗賊の見逃せない言葉にナマエの目に涙が出そうになって叫ぶこととなった。


「姉御が俺たちの気持ちを汲んで…」
「ねぇよボケェェ!!もうヤダ。誰か助けてぇぇぇぇ……アリババァァァ!!カシムゥゥゥゥ!!ヘルペスミィィィィ!!!!」


砂漠に舞う砂埃も気にせずナマエの悲痛な声と共にバルバットのスラム街へと向かう一行。
ナマエの内情も分からぬままナマエ達を待ち伏せるシンドバッド一行。
どうなるアリババ、そしてナマエはカシムと出会えるのか。


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