幼少期編


ナマエがスラム街に居座って堕落した人生を味わってなんだかんだで4日目。

アリババとカシムに遊ぼうと言われたナマエだったが、面倒くさいと言い放ち惰眠をむさぼろうと起き上がることなく寝転んでいるが、今日のアリババは遊びたい盛り真っ只中なのか、物凄くしつこい。
そして、そんな二人のやり取りを楽しそうに見つめるカシムが物凄くうざい。

今日も一日頑張って稼いで来いよと言うナマエに対して『今日はいいんだよ』とか『たまには息抜きも必要だからな』とか、自分の都合のいい言い訳しか聞こえてこない。
何度もこのやり取りを繰り返しているうちに、はっきり言ってまったく眠たくなくなってしまったナマエが、マジ最悪だしと言いながら起き上がると、わかったよ遊んでやるよと言った。
生気はあまり感じられないが、ナマエからその言葉がでて二人は楽しそうに顔を見合わせていた。

しょうがないなぁと言って、瓦礫の山などがあるが、普段からここで遊んでいるのだろう場所に案内されて着てみれば、目の錯覚だろうかアリババとカシム以外に人がいる。
しかも、ナマエ達待ちって感じだ。


「あれ、おっかしいな。目が疲れちゃったのかな?二人だけじゃなくて、結構な人数が居るように見えるんだけど。これって幻覚かなぁ?やだなぁ。どうせ幻覚みるならもっといいものが見たかったよ。やっぱり疲れているのかなぁ。あぁ、やだやだ」
「「ちょっと待て」」


両手を肩まで上げて目を瞑って軽く首を振ると、やれやれといった感じでどこかに歩き出そうとするナマエを慣れた様子で前に進まないように腰あたりの服を掴んで引っ張った。


「ぐぇっ。おぉふ。絞まっていますよ、マジで絞まっているんですよ。少しづつだけど、確実に私の人生と言う世界が閉じかけているからねぇぇ!!」


その言葉にアリババとカシムは掴む場所を間違えたなと思い、顔を顰めたが手を放すとフラフラとどこかに行くのではとナマエを怪しんでか、今だに放さずにいた。


「いやマジだすから、このままじゃヤバいッスわ。じいちゃんにはまだ会えないっつーか会いたくないから。うぐぅ……」
「あれ?ナマエさん?」
「気づいてぇ・・・・・」
「あ!!カ、カシム?」
「やりすぎたかな」


声が小さくなったナマエにアリババは慌てて手を放すとどうしようとカシムを見るが、カシムは、しまった。調子に乗りすぎたかと思いゆっくりと手を放して、ナマエを見つめること数秒後二人の頭に衝撃が走った。


「「イッテェ!!」」
「バカ野郎!もう少しでじいちゃんどころか、閻魔様と会話する所だったんだからね」


と、口でプンプンなどと言っているあたり本気で怒っていないんじゃと思うが、顔だけはマジだったと後に二人は語った。


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