自分の身長に22cm足す

「うーん」

「どうしたんだい?」

私が寝っ転がっていると、クラークが不思議そうな顔をして私の顔をのぞき込んだ。

「クラークって190cmだよね?」

と、あやふやな記憶を頼りにそう告げる。

「cm……って何フィートだっけ」

ああそうか、アメリカではメートル法使わないんだった。

「6フィート3インチ!」

何回も聞かれたから覚えてしまった……。
私のは5フィートちょいだな、うーん。

起き上がってスマートフォンを凝視する。

難しい顔をしていると、クラークが後ろから抱きつき、「どうしたの?」と聞いた。

「あのね、私の身長に22cm……8インチ足すと、抱きつきやすい身長になるんだって」

クラークが、?という顔をしてこっちを見る。

「それで、私の身長って5フィートちょっとなの」

……彼は暫く考えると、!と閃いて私をお姫様だっこした。

「うわっクラーク!」

私はびっくりして少し暴れるが、クラークははははと笑って私を抱き直した。

そして、優しく微笑むとこう言った。

「僕は、エルヴィが小さくても君のことが大好きだよ」

私の額にチュッと唇を付けると、私をゆっくりと地面に降ろした。

「クラーク……!」

じーんとして、クラークに抱きついた。

「あはは、君こそ、僕が大きすぎるからって嫌いにならないでね?」

私の頭を撫でながらそういうクラーク。

「嫌いになるわけないよ!」

だって、クラークに好きなところしかないんだもん……!
彼の腹筋あたりでもごもごと喋ると、クラークは言った。

「じゃあ、僕とショッピングに行こうか」

「え、何で?」

「君に似合うハイヒールを買ってあげる」

どこまでも優しい彼。
そんな彼と一緒にショッピングだなんて!
これは可愛い服とお化粧しなきゃ……!


「クラーク大好き!」

「僕も好きだよ!エルヴィ」




「2時間くらいかかるかも」

「え」

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