▼ onze
お風呂からあがると、服を着てだらだらとテレビをみていた。智駿さん的には、今日はもうエッチするつもりはないんだと思う。明日が休みだし、今日はこのままエッチの後の気怠さに沈んでいって寝ちゃおう……そう考えている気がする。実際、お風呂でエッチして、こうしてほかほかの状態で二人でくっつきあってのんびりとしているのは気持ちいい。でも俺は、智駿さんを誘惑しきれなかった悔しさを解消できていない。
ちらり、部屋の隅に置いてある俺の荷物に視線をやる。かばんと、あともう一つ、紙袋。中にはアレが入っている――そう、ベビードールだ。
「智駿さん……智駿さんって、ふりふりの服好き?」
「あー、可愛いと思うよ。お菓子みたいで」
「あは、智駿さんらしい」
あの服で、今度こそ誘惑を成功させる。智駿さんの理性を壊すんだ。
「……じゃあ、俺が着たらどう思います?」
えっ、と小さな声が聞こえる。そして智駿さんがびっくりしたような顔をして見つめてきた。
「……梓乃くんが着るの?」
「そしてそのままエッチします?」
「……えっ! 予想外のお誘いに僕ちょっと動揺してる。ううん、ちょっとやってみたい」
……さすがにいきなり女装プレイしましょうはなかったかもしれない。智駿さんの驚き方が素すぎてなんだか可愛い。でもやっぱり興味がないわけではないんだと思って嬉しくなる。せっかく準備してきたんだし、俺だって女装プレイしたい気分になっているのだ。
そっと、その紙袋をとってくる。智駿さんは興味深げに中を覗いてきていたけれど……中身を取り出すと、目をぱちくりさせてわかりやすく動揺していた。
「す、……すごいね」
智駿さんからみて、それを握っている俺の手が透けて見えるくらいにスケスケなベビードール。布もぺらぺらとしているからこうして手に持つと随分と小さく見える。そして、もうひとつ……布の面積がだいぶ少ないパンツ。こちらもスケスケで隠す気がない感じだ。
俺も、そんなにエッチな服でもないだろうと家で見たときは思っていなかった。でも、改めて智駿さんと一緒にみてみると……だいぶエッチだ。自分から言いだしたのに、これを着ることに躊躇いが生まれてしまうほど。
「……これ、着てくれるの?」
「智駿さん、みたい?」
「……正直」
「やっぱり?」
「やっぱりってなに?」
「智駿さんって結構スケベだし」
「わあ、失礼だなあ」
ベビードールを広げて身体に当ててみると、本当にぺらんぺらん。こんな薄い布で出来ている服、着ている途中でひっかけて破けたりしないのかなって思うくらい。智駿さんも同じく予想以上のペラさに、驚愕ともなんとも言えない笑みを浮かべている。
「うーん、意外と似合うかもねぇ」
「似合いはしないと思いますよ……」
「色が黒だからわりといけそう。ピンクとかライトブルーとかだとアウトかもしれないけど」
「その色はたしかにアウトですね……」
智駿さんがベビードールを手にとって俺と重ねて眺めている。俺もだけれど、こんなエロ下着は馴染みがないから、興奮よりも先に興味が湧いてしまう。こんなにスケスケなの、とか、これもはや下着でもないじゃん、とか。二人してしばらくベビードール鑑賞会をしていたけれど、しばらく観察をしたあとにようやく智駿さんがベビードールを俺に手渡してきて言う。
「とりあえず、梓乃くん着てみようか」
そして俺はそう言われて、う、と固まってしまった。いざこのぺらぺらを着るとなるとやっぱり抵抗がある。でも、似合ないからと事前に言ってあるしここは腹をくくろう。それに智駿さんを誘惑するためにがんばらないと。そう心の中でぶつぶつと唱えて、俺はまず今着ている服を脱ぎだした。
シャツを脱いでズボンを脱いで、それから智駿さんに背を向けて下着も。今でもエッチの前に自分から全裸になるのは少し恥ずかしい。智駿さんはそんな俺をみて面白そうに笑っている。
「じゃあ……着ますよ!」
「うんうん、お願いします」
さっさと服を脱いで、そしてようやくベビードールを着る段階に。着慣れないキャミソール型のそれを手にとって、俺はごくりと唾を呑む。
「んっ……?」
少しだけかぶって、俺はぴたりと固まった。なんだこれ、普段着ているタンクトップなんかと違って伸びないぞ、ってヒヤッとしたのだ。このまま着て行ったらレースが破けてしまいそうでなんだか怖い。俺はぎゅっと体を縮こめて、恐る恐る袖を通していく。
「うわっ……ひっ……」
袖を通すと、他の布地がひらひらっと落ちて無事着ることができた。でも、全然「着ている」って感じがしなくて俺はそわそわと身じろぎをしてしまう。すーすーするし、独特のサラサラとした生地が肌に擦れてくすぐったい。自分の身体を見下ろしてみれば……つんと勃った乳首がぽつんと存在を主張していて、おへそもしっかり透けていて、やたらといやらしかった。
「あの……智駿さん。変じゃないです?」
「まずは、それもはいて」
「はい……」
あんまりにも女の子な格好だったから、恥ずかしくなってしまう。智駿さんの舐めるような視線も、よけいにその羞恥心を煽ってくる。
でも、智駿さんにとってこの格好は悪くないみたい。その熱視線で、感じ取れる。これを着て、誘惑頑張んないと……そう思えばパンツをはくことに躊躇ってなんかいられない。
ぺらっぺらのパンツを手にとって、ごくりと唾を呑む。布の面積が、異様に小さい。女の子がはいても危ないレベルのこれを俺がはいたら……相当ヤバイことになる。半分怖さもあったけれど……意を決してそれに脚をいれていく。
「……っ、」
やっぱり、男物とは布地の感触が違う。それでまずドキッとして、そして智駿さんの前でこれをはくという行為にもドキドキとして。両脚をいれてゆっくりと上げていくとなんだかアソコがきゅんきゅんする。なんとかちゃんとはくことができて、最後にきゅっとパンツを上に引っ張り上げると、
「ぁんっ……」
面積の少ない布地が、くいっと食い込んできて感じてしまった。
「……っ、」
恐る恐る、パンツをはいた自分の股間を見下ろす。そうすればそのあまりの似合わなさにかあっと顔が熱くなった。全然そのパンツにチンコは収まっていなくて、はみ出てしまっている。こんな恥ずかしいもの……智駿さんはどうみてるだろう、ちらりと智駿さんをみつめて俺の体温はさらにあがってしまった。
「うわあ、すごいいやらしいね、梓乃くん」
すっと智駿さんが近づいてきて、ベビードールの上から指でつうっと上半身をなぞっていく。指は鎖骨から胸の間を通って、おへそに。指先がおへそをくりくりと撫でてきて、俺の身体はピクッ、ピクッ、と震えてしまう。
「思った以上にいいよ、梓乃くん」
「ほん、と……?」
「うん、このいかにもセックスするためにつくられました、みたいな服着てる梓乃くん……みてて興奮する」
智駿さんの触り方が、焦れったい。ゆっくりゆっくりと全身を撫で回してきて……それでも、この独特の薄っぺらい布地の上からやられるとやたらと敏感に感じてしまう。どんどん乳首が勃ってきて、こりこりの乳首がツンッと布地を持ち上げていた。
「触って欲しそう」
「ぅ、っ……んんっ……」
智駿さんがそんないやらしい乳首を、布地ごときゅうっと摘み上げる。いつもとは違う感覚。さらさらの布地のせいでいつもとは違う刺激が加わって……腰が砕けてしまうくらいに気持ちいい。
「あっ……んゃ……」
「布の上からでもピンク色ってわかるね」
「や……恥ずかし……」
指先で、乳首の頭をこすこすとさすられる。すごく、ほんとにすごく感じてしまう。全身がかあーっと熱くなって、このままずっと乳首をいじくられていたいなんて思い始めて。だめだ、誘惑しないとなのに……。
「梓乃くん、こっちもやらしいね」
「んんっ……!」
頭がぼーっとしだしたとき、今度はパンツを指で触られた。乳首をこりこりされながら、パンツの上からチンコをこすこす。もう、おかしくなっちゃうくらいに気持ちよくて、俺ははしたない声でいっぱい喘いでしまう。
「んゃっ、あっ、ひっ、」
パンツのなかがぐしょぐしょになってくる。男物のパンツよりも窮屈で、その感覚が顕著に伝わってくる。パンツをこすられる感覚が、こすこすからぬるぬるに変わってきて、俺の出したエッチな汁はもうパンツから漏れてしまうくらいになっているらしい。パンツの上からぬるぬるとされると強烈に気持ちよくて、俺の腰がゆらゆらと揺れ出してくる。
「ちは、や、さ……あっ……」
「可愛い」
「んぅっ……」
このままだと……いつもみたいに俺がいじめられてイかされまくってしまう。せっかくこんないやらしい服を着ているんだから、頑張らないと……。
俺は意を決して、パッと腕を伸ばしズボンを脱がせた。お風呂あがりに着るようなスウェットだから、引っ張れば案外あっさり脱がせることができる。突然の俺の行動に智駿さんもびっくりしたみたいで目をぱちくりとさせていた。
「んっ……」
俺は後ろを向いて、スケスケぺらぺらのパンツをはいたお尻を智駿さんに突き出すような格好をする。そして、そのまま腰を落としていって、お尻の割れ目を智駿さんのものに下着の上からぴたりとくっつけた。
「わ、梓乃くん」
上のキャミソールは腰までの丈しかないから、こんな体勢をとるとお尻が丸出しになる。智駿さんからみたら結構すごいことになっていそうだな、と思うと身体が熱くなって……誘惑に熱が入ると同時に自分自身がエッチな気分になってしまう。
智駿さんのものが布越しであってもアソコにあたっているせいできゅんきゅんしている。俺のパンツはペラッペラだし、もしかしたらこのきゅんきゅんは智駿さんに伝わってしまってるかもしれない。ほんとうにエッチすぎる自分の身体が恥ずかしいけれど、もっと智駿さんに愛されるためにエッチなことをするんだ。
「ちはやさん……」
腰を、軽く揺らした。智駿さんにお尻をしっかりみせるようにして、アソコと智駿さんのものをこすり合わせた。
「ふっ……あぁっ……」
布越しにアソコが何度も何度も擦られる。サラサラとした布地がアソコに擦れて……キュンッ! キュンッ! ってなかが激しく収縮する。パンツ越しに擦るのがこんなに気持ちいいなんて思っていなくて、俺は自分でやっておきながら腰をくねらせて喘いでいた。
「あっ、ぁんっ……あん……」
どんどんパンツのなかが濡れていく。ぐっしょぐしょになってきていやらしい気持ちが膨らんでいく。ああ、はやくぶちこまれたいなあ……ガンガン突き上げられたいなあ……ふつふつ湧いてくる願望も、必死に押さえ込んだ。
「あぁ、ん……あん……はぁ、……んぁ……」
「梓乃くん……すごい、」
パンツのなかのチンコがパンパンになって痛い。少しだけパンツをずり下げてチンコだけを出すと、腰を振るたびにパンツがくしゃくしゃとするようになった。きっちりはいたときとはまた違う刺激がアソコに走って、腰が砕けそうになる。
「はぁっ……はぁ……」
「梓乃くん……すごく、やらしい」
「あっ、う……ぅうん……」
智駿さんのものも堅くなってくる。ああ、興奮してくれているってものすごく嬉しくなった。俺は更に腰の動きをやらしくしていって、がんばって智駿さんを煽る。
パンツ越しに、穴に智駿さんのものを当てる。そしてねじ込むようにぐりぐりと腰を揺らして押し付ける。
「あぁっ……あーっ……」
智駿さんがぱしりとお尻を軽く叩いてきた。これは、智駿さんが俺をいじめたくなってきた証だ。俺もいじめられたくて仕方ないけれど、まだ我慢。智駿さんにも、我慢してもらう。お尻をぱしんぱしんと叩かれながら、俺はぐいぐいと穴に智駿さんのものを押し込んでいく。
「……ッ」
少しだけ、布ごとなかにはいってきた。その瞬間に俺はイきそうになってビクビクンッとのけぞる。そうすれば智駿さんも俺のお尻を叩く力を少し強めてきて、更に感じてしまう。
「あっ……ちはやさ……」
「梓乃くん……今日、ほんと……」
「もっと……見てください……やらしいところ、」
智駿さんの俺をいじめたい気持ちをがんばって煽る。俺は感じまくってるし、今もよがっている側ではあるけれど……主導権は俺が欲しい。
お尻を振りながら、智駿さんの手をとって胸元に持ってくる。そして、キャミソールをぽつんと盛り上げているコリコリの乳首を布の上から触らせた。
「は、ぁッ……」
そうすれば……智駿さんはぎゅうっと乳首を摘んでくれた。布越しに乳首を触られるの、ほんとうに気持ちいい。俺はさらに声を大きくして、動きもエッチになっていく。
「あーっ……ちはやさんっ……あーっ……」
「……ッ、梓乃くん、」
ぐんっ、と思い切り腰を落として、智駿さんのものをアソコにねじ込んだ。ぴゅるる、とチンコからエッチな汁を出しながら俺はイッてしまう。こり、こり、と智駿さんは乳首をいじり続けてくれたけれど、俺がイッたのに気づくと俺のパンツを脱がせようとしてきた。でも、俺はその手を止めた。ぴくぴくと震えながらちらりと後ろを見て、智駿さんに言う。
「まだ……だめですよ……」
「!」
俺がそういったことを言うのが初めてだからか、智駿さんはびっくりしたような顔をしていた。そんな顔を見ると、誘惑しがいがあるって思えてくる。
もっと智駿さんをびっくりさせよう。興奮させよう。そう思えてくる。
「……智駿さん、」
俺は振り返ると、智駿さんと向かい合う。そして、パンツの上から指でお尻の穴をくぱっと開くと、そこを智駿さんのものに当てるようにして智駿さんの上に乗った。今度は俺がM字に脚を開いてアソコを当てているから、全身が密着する。
「梓乃くん、今日……どうしたの……」
「……さあ、……どうしたんでしょう」
「……、我慢比べ?」
「……勝負、しますか、……?」
はあ、と智駿さんの唇から吐息が漏れると、ものすごく興奮した。智駿さんのオスっぽいところ、もっと見たい。俺に向かってケモノみたいに欲情する瞳を見せて欲しい。
もう一回イッているし、すでに気持ちいいし……くらくらするけれど、ここで折れたらだめ。俺は腰をクッと突き出してアソコを智駿さんのものに擦り付ける。そうすればジュンッ、ってアソコから熱いものが溢れ出すような感覚がして、イキそうになったけれど我慢だ。何度もそうして腰をかくかくと揺らして、智駿さんにエッチな姿を見せつける。
「はぁっ……んぁっ……」
「梓乃くん、」
チンコからだらだら溢れるエッチな汁でパンツはびちょびちょ。腰を振るたびにぬとぬととした感覚がアソコに伝わってくる。その感覚が気持ちよくて……やみつきになりそうだ。
腰を擦るほかにも、乳首も。片手は智駿さんの肩に添えて、もう片方の手で自らの乳首を布の上からこりこりする。親指と中指でつまみ上げてこりこりと刺激して、人差し指で先っぽをこすこすと擦る。智駿さんの前で乳首オナニーしているというのに興奮してしまって、俺の乳首はコリコリに硬くなっていて感じやすくなっていた。
「……もう、ひどいな、梓乃くん」
「んっ、ひぁ……」
ちらりと智駿さんの瞳に炎が灯る。あ、この目が好き……きゅんっとした瞬間に、智駿さんが俺の乳首に布の上から吸い付いてきた。
「あぁんっ……だめ、ぇ……」
智駿さん、ドエスを抑えるのがキツくなってきたのかな。そう思うと嬉しくなる。でも、こうして智駿さんの我慢が切れてきて、責められだすと俺も我慢ができなくなる。実際にこうして服の上から乳首を舐められるなんてなかなかされないことをされて……思った以上の気持ちよさに俺の腰は砕けてしまっている。
さらさらの布地の感触と智駿さんの舌の感触が混ざっておかしくなるくらいに気持ちいい。俺は仰け反るようにして胸を突き出して、もっと吸って、って無意識にアピールしていた。乳首が溶けちゃうって思うくらいの快楽に夢中になってしまう。
「あっ……あー……あっ、あっ、」
でも、なんとか智駿さんへの誘惑も、頑張った。乳首責めでふわふわの意識の中ゆさゆさと腰を揺らして智駿さんのものを刺激する。とうとうパンツからはくちゃくちゃと音がするようになって……ほんとうにびしょ濡れになってしまっているらしい。腰が揺れるたびにずるんずるんと滑るようにパンツがアソコに擦れて、お尻の穴がヒクンヒクンと疼いてしまう。
「はっ……あっ、んっ、……あぁ……」
「あっ、……し、梓乃くん……」
もっと……もっとエッチな誘惑、しなきゃ。自分自身が焦れながら、俺はまだ意地になって智駿さんを誘惑することを考えていた。少しずつ智駿さんの余裕が崩れてくるのが楽しいのだ。
俺は智駿さんのものをズボンから出して、そしてピタリとぬるぬるのパンツに当てる。そして……脇からずるりとパンツのなかに滑り込ませた。
「……ッ、梓乃く、……」
「……、ぁ、」
直接智駿さんのものがアソコに触れて、それだけで俺は感じてしまった。ぴりぴりと電流が走ったように身体が小さく震えて汗が吹きだしてくる。
でも、智駿さんへの効果は絶大。智駿さんはすっごく焦ったそうにしていて、お預けをくらった犬みたいな顔をしていた。智駿さん、可愛い……そう思うともっと焦らしたくなる。
「ぁん……あっ……」
「……っ、」
腰を振って、ぬるぬるのアソコを智駿さんのものにこすりつけた。何度もヒクヒクしている俺の穴に智駿さんのものが触れて、俺の奥はきゅんってしたけれどなかに挿れるのは我慢。ずるずると何度も智駿さんのものを俺のアソコに触れさせて……必死に煽ってみる。
「はぁっ、あっ、んっ、」
「……ッ、梓乃くん、もう……」
煽って、煽って……とうとう、智駿さんの限界がきたようだった。ぐらっと世界が反転して、自分が押し倒されたのだと理解した。
智駿さんのこめかみに、僅か汗が伝っている。瞳の奥に、揺らめく炎。すさまじい程の智駿さんの劣情に、俺の全身は焼かれたかと錯覚するくらいに熱くなってしまう。
「あっ……」
智駿さんが俺のパンツを掴んで、一気に脱がせてきた。そして、ぐっと膝の裏を掴まれて足を頭まで持って来られて、アソコをがっつりとさらけ出すような格好をさせられた。すごく恥ずかしい格好だけれど……羞恥心よりもこれから智駿さんに思いっきり犯されることへの期待が大きい。心臓はバクバク、お尻の穴はヒクヒクと全身で期待していた。
「……我慢比べは、梓乃くんの勝ち、だね」
「……へへ、……ちはやさんの、……負け」
ぴた、と智駿さんのものが穴にあてられる。そして、ズンッ! と一気に最奥を突き上げられた。
「んぁあッ!」
智駿さんのことを誘惑しながら俺もかなり焦れていたから、そんな風に思い切り突かれて、俺は一発でイッてしまった。全身がぶるぶると震えて潮を吹いて、視界がちかちかと白んでいく。もしかして、これはヤバイかも……そう思ったけれど、智駿さんの目をみてもう止まらないと思った。智駿さんがいつもよりも……雄の表情をしている。俺を食べたくて仕方ないって顔をしている。
「あっ、んぁっ、ちはや、さっ! やぁっ!」
「煽ったのは、梓乃くんだから、ね」
「ひぁッ!」
ガツンガツンとすごい勢いで突かれる。こんなに激しいの……今までほとんどなかった。時々激しくしてくれたときもあったけれど、そのときよりもずっと激しいかもしれない。
すごい、すごい……壊れちゃう。このまま突かれまくっていたらほんとうにヤバイ。それなのに……もっとして欲しいって思ってしまう。
「ちは、……ッ、もっ、と……」
「……ッ」
アソコ、締め付けて智駿さんのところ誘惑すれば……もっともっと激しくしてくれる。快楽でぐずぐずになった俺の頭にはもう羞恥心なんてものはなくて、俺はためらわず自分の両方の乳首を引っ張り上げた。
「んっ……はぁッ……あんっ、あっ!」
ぎゅううっとアソコが収縮していくのが自分でもわかる。そうすると智駿さんの瞳は眇められて、俺の脚を掴む手に力が込められた。ピストンがどんどん激しくなっていって、ベッドの軋む音もうるさいくらいになってゆく。
「はっ、あっ、ぁひっ、あっ」
智駿さんが無言で俺を突いてくる。いつもみたいに甘くてとろとろの言葉は言ってこない。ひたすらに、快楽を貪るように激しく俺を抱く。
ぽたぽたと智駿さんから汗の雫が落ちてきて、俺は朦朧とする意識の中で気付く。智駿さんの息がいつもよりも荒くて、ほんとうに今、余裕がないんだって。嬉しい……そう思えばきゅううっとまたアソコがキツくなって、智駿さんを刺激する。
「は、……はぁ、」
「ちは、や……さ、……あっ、…あっ」
ピュッ、ピュッ、と飛び散る自らの潮で俺の全身が濡れている。俺はもう、智駿さんの欲を受け入れるのにいっぱいいっぱいで何もできなくなっていた。ビクンビクンと身体を震わせてイキまくる。出てくる声もいつものように蕩けたものというより、激しく突かれて反射的にでてくるような息の詰まったような声だ。
身体は限界を超えていて、それでも「だめ」と言う余裕もなくて。口から勝手に漏れる声は枯れ始める。苦しいという感覚すらも鈍ってきて、俺の頭の中を満たしているのは智駿さんに抱かれていることへの幸福感だけ。
「ち、っ……はや、……さ」
「梓乃くん」
無意識に伸ばした手が、ぱしりと掴まれる。それと同時に重い突きをグンッと一回されて俺のチンコからはどぴゅっと何なのかわからない液体が飛ぶ。俺の身体はぶるぶると震えていてしきりにチンコからだらだらと何かを零して。智駿さんはそんな俺の身体をぎゅっと抱きしめた。
「んっ……」
そして、キスをされる。俺のアソコがきゅーっと締まっていって……なかにはいっている智駿さんのものが震えた。キスをしながら、中出しされた。
中出しされると同時に俺の身体から一気に力が抜けて行く。そして……ふっと意識が遠のいていって、いつの間にか視界が真っ暗になっていた。
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