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下り坂

はたはたと、シズちゃんの金髪と白いシャツが風にはためく。俺は空気をふくんだ背中に顔をうずめて、ぎゅう、と強く抱きついた。
見上げた頬は、赤かった。


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長い下り坂を、臨也を自転車の後ろにのせてくだる。初めはきゃーきゃー騒いでいた臨也はいつのまにか黙って、背中に額を押し付けた。白い砂利道を、臨也を落っことさないようにゆっくりくだる。もうすぐだ。
ぐ、と強くペダルを踏み込む。と、臨也が小さく声をあげた。


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「シズちゃん!海!ついた!」

ぱたぱたと臨也は走り出し、波打ち際で波で遊び始めた。
光る水面はきらきらと輝き、臨也のたくしあげられた白い足をてらした。
夏がきた。





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夏だあああああ!
梅雨はやくあけてほしい


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