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僕らのウォーゲーム act.03

「このデジモンからのメール…?」
「こいつ、データを食べて大きくなるんです!すごい食欲だ…今はまだ幼年期ですが、このまま進化を続けるとネットワーク上のあちこちのデータを食い尽くしちゃいますよ。」
「データが壊れるとどうなるの?」
「あらゆるコンピューターが暴走しちゃいますよ。」
「マジかよっ!!」

一気に危機感を感じた太一と純、光子郎は太一のお母さんがお茶を持ってきてくれたのと同時に部屋を飛び出した。

「父さんのパソコン借りるよー!」
「ねぇ。これ、もうすごいことになってるよ!」

ニュースではすでにコンピューターの暴走が伝えられていた。
太一がパソコンのセッティングに戸惑っていたため、光子郎が変わった。

「ねぇ、クラゲみたいなデジモン、ネットの中から消去できないの?」
「どうやって?」
「それはわかんないけど…」
「さっき話したロスのメール仲間がいろんな機関にやつのことを話したそうですが、相手にしてもらえなかったそうです。」
「そんな…」

セッティングが終わり、再びパソコンを見ると、先ほどとは違う姿のデジモンがいた。

「あ…もう進化してる。」
「成長期になった、ってこと?」
「やべぇよ、光子郎!」

どうにかして、デジモンの進化を止めなくては…
しかし、光子郎にも対応策が浮かばず、悩み始めた時だった。

「こんな時、アグモンがいてくれたらなぁ。」
「太一ぃ。」
「この声って…」

ふ、と聞き慣れた懐かしい声が純の耳に入ってきた。

「あぁぁ。アグモーン。」
「太一ぃ!」
「お前がいてくれたらなぁ。」
「たーいーちーっ!」

太一は三度目の呼び掛けでようやくその声の主がアグモンであることに気付き、部屋中を見渡すが、アグモンの姿はない。

「太一さん、これ。」

光子郎のパソコンを覗くと、そこにはゲンナイさんとアグモンの姿があった。



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