「はは、バカだよな、俺たち。」
「ホント、バカだよ。」
目の前が暗くなったかと思うと、ヤマトが立っていた。
「お前らだけじゃねぇ。俺だって同じだよ。」
「ヤマト…」
「つか、お前らが思ってるってことは俺もそう思ってるってことなんだよ。」
ずっと一緒に戦ってきたんだから。
そのことを忘れんな、バカ。
ヤマトはそう言うと、純の空いてる方の隣に腰を落とした。
三人とも同じだったのだ。
世界を救うことで必要とされていると感じ、
大輔たちのD-3を羨ましく思い、
大輔たちの冒険に恐怖を感じる。
それぞれがそれぞれの胸にその気持ちを秘めていたが、みんな同じだった。
「なんだ、みんな同じだったんだ。」
「はは。そうみたい、だな。」
「俺たちにしか分かんねーだろうけどな。だからって、一人で抱え込むな。一人で泣こうとすんな。俺たちはいつも一緒だろ?」
「うん…そう、だよね。なんか、ヤマトがカッコよすぎてずるい。」
三人は顔を見合わせると笑いあった。
再び、空を見上げると胸に希望が広がるような気がした。
「これからなにがあっても、ずっと一緒だよね?」
「当たり前だろ。」
「おぅ。だって俺たちは…」
「「「初代選ばれし子どもたちだから!」」」
三人の顔は頭上に広がる空と同じように曇りのない眩しい笑顔だった。
bkm