子どもたちはクラモンたちの処理を手伝うため、パソコンルームへと集まっていた。
クラモンの量が多いため、光子郎たち四人では処理が追いつかなかったのだ。
「そういえば、聞きたかったんすけど、アーマゲモンはなんで純さんを狙ってたんですか?アーマゲモンは純さんのこと、忘れてたんですよね?」
大輔がずっと気になってた事を尋ねた。
純の顔から徐々に笑顔が消えていく。
それを見た太一、ヤマト、空は不安そうに純を眺めていた。
「大輔くんたちにはまだ言ってませんでしたね。アーマゲモンは純さんのことを忘れていたわけではありません。むしろ、その逆で最初から狙われていたんです。」
「光子郎くん。ごめん、ちょっと休憩してくる。」
純は足早にパソコンルームを出て行った。
俯いたまま、出て行ってしまったため、表情は伺えなかったが、チラッと見えた瞳には涙が溜まっていたことに全員が気付いていた。
純が泣くなんて。
いつも笑顔しか見せない彼女が泣いていた。
その事実が子どもたちになんとも言えない空気を漂わせた。
「俺が行く。」
純を追いかけようとしていた空を引き止め、代わりに太一が追いかけた。
パソコンルームに残された子どもたちは太一ならなんとかしてくれると信じ、光子郎に話の続きを聞いていた。
bkm